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05:人材育成の仕組|「学校方式のPCDA」で育てる

2026 4/05
2026年4月3日2026年4月5日
H.HORII

会社は学校ではない!
勉強は勤務外の時間でやるべき!
会社に貢献するために自習する。
そんなの「あたりまえ!」
…じゃない?…ん?…

「10人~200人規模の中小企業経営者」の「自己投資=経営脳トレーニングのサポート」を目的に、「もっといい経営者」「もっといい会社」に成長するためのヒントを日々更新しています。
元税理士のマネジメントコーチ・堀井弘三が、40年近くの経験と知識に基づき執筆しています。

「会社は学校じゃない!」

かつては、私もそう思っていました。

昭和の時代では「あたりまえ」でした。

「会社で仕事して」
「家では勉強する」

決して「間違った考え方」とは思いません。

ましてや「ハラスメント」でもない、と思います。

しかし…です。

私の「考え」が変わりました。

「会社は学校だ!」と…。

この「考え」を整理したので、一読してみてください。

INDEX

【改考理由】
「会社は学校」だと思う理由

「給料をもらって、勉強?」
「教えてほしいなら授業料をよこせ」
「足りないところは、自分の時間に勉強せよ!」

「会社は学校ではない!」

今は通用しない、たぶん。

上述したように、私は
「会社は学校である!」と考えを変えました。

でも、その理由は、
「歩み寄った」のではありません。

「合理的に考えた結果」です。

「最速」で
「もっといいチーム」にしたい
から、です。

「個々の自習効果を待ってられない」からです。

「もっといいチーム」にするため
「各ポジション」にもっと成長してほしい。

正直に、ストレートに言うと…

「もっと、自分好みの人材になってほしい」

だから
「自分で育成するのが手っ取り早い」。

その最善の方法が
「学校方式だった」
という理屈です。

【提案構造】
なぜ「学校方式」なのか?

「学校のプロセス」を思い出すと、次の通りです。

  • 「学年別のカリキュラム」がある。
  • 「カリキュラム」に沿って「授業」する。
  • 「テスト」によって、修得度をチェック。
  • 「補習」で弱点や足りないところを補強。

これ、「PDCA」そのものです。

  • P:Planning:カリキュラム
  • D:Do:授業
  • C:Check:テスト
  • A:Action:補習

私は、これを「合理的や!」を再認識したのです。

「会社の人材育成も同じ」。

「学校」も「会社」も
「成長途上の人」の
「トレーニング」が目的。

この方法以外にもっと合理的でかつ効果的な方法があるか?

私は、いろいろと比較検討しました。

でも、結論は「学校方式」。

ご承知の通り
「学校方式」でなくても
人材が成長する会社はたくさんあります。

でも、そんな会社をよく観察すると、結局、この「学校方式」の変形である「個別指導方式」です。

その典型に、先輩と後輩がペアになったり、小さなグループを作る「師弟方式」がありますが、この方法を採用できる会社は少数派です。

【人生2択】
努力するか?諦めるか?

さて、「学校方式の実務」をご紹介する前に、大切なことを確認しておきましょう。

以下、紹介する内容は、時間も労力も必要です。

完成まで半年や1年を要するかもしれません。

多くの経営者にとって
「まあまあ、しんどい仕組」です。

「そんな時間も、能力もないよ!」
「ホリイさん、代わりにやってよ!」

そんな声をよく聞きます。

でも
「だから、経営者自身が作る」のです。

この仕組みの設計や運用の中で、大きな学びや、数多くの気付きがあるからです。

「チームビルディングスキル」のトレーニング。

「社員育成」を通じた
「自分育成」のチャンス。

ちょっと脱線。
中小企業経営者の中には「経営者の仕事を外注して、社員の仕事をしてる人」が多い。これで、現場仕事の経験値は益々高くなるけど、経営の経験値は全然高くならない。「優秀な選手」にはなれるかもしれないけど、いつまでたっても「優秀な監督」にはなれない。短期的・一時的ならいいけど、中長期的にはリスク。

さて「2択」です。

  • 「経営スキル」の習得をあきらめるか?
  • 「経営スキル」を習得のため努力するか?

「意思決定」しましょう。

「よし!やろう!」と思うことができれば、次の「実務」に進みましょう!

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【PDCA】
「学校方式」の実務ステップ

「学校方式のPDCA実務」の概要を紹介します。

P:カリキュラム

「PDCA」の最初の「P」は「カリキュラム」です。

人材育成のカリキュラムは、大きく3つのカテゴリーで構成されます。

  • マインドセット
    理念・価値観・考え方・「当社らしさ」など。
  • 基礎スキル
    年齢や職種に関わりなく、すべてのビジネスパーソン必修のスキル
  • 実務スキル
    職種別の技術や技能に関するスキル
【経営脳】5つのレイヤー。「マインドセット」「フィジカル」「メンタル」「スキル」「センス」。

経営脳の5レイヤーは、すでにお気付きのように、経営者に限ったものではありません。

老若男女問わず「人のパフォーマンス」のフレームワークです。

これに倣い、「レイヤー1:マインドセット」と「レイヤー4:スキル」を中心にしてカリキュラム化します。

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D:実践

「PDCA」の「D」は「DO:実践」です。

「努力」の「D」でもある

「トレーニングの機会と環境」を提供します。

個々に応じて…

  • 「新しい仕事」や
  • 「難易度の高い仕事」を提供したり
  • 「学校に通う時間」を作ってあげたり
  • 「資格手当」など報いる制度の創設

…などが考えられます。

さらに、中小企業の特性のひとつとして、ノウハウが経営者に集中していることがよくあります。

もし、そのようなタイプの会社であれば「一子相伝研修」を定例会して、経営者の経験やノウハウを選抜メンバーに伝授する機会を設けるのも効果的です。

カリキュラムの内容に沿って、具体的にインストールしていきます。

また、一般的に「OJT(On the Job Training)」といって「実務を通じて学ぶ機会」を作っている会社が少なくありませんが、よく観察すると「放置」しているケースが散見されます。

本来の「OJT」の効果を期待するなら…

  • 「課題は?」
  • 「仕組み化できた?」
  • 「ロジカルに考えてみよう!」

…など、様々な場面で「カリキュラムのテーマ」を想起させるコミュニケーションを取ることがとても重要です。

C:人事評価

「PDCA」の「C:チェック」。

トレーニングは順調に進んでいるか?の定点チェックです。

学校においては「定期テスト」に相当するプロセスです。

これが「人事評価」に他なりません。

「人事評価」は、カリキュラムに沿って習熟度を評価し、個別に「成長課題」をピックアップし、共有するためのツールです。

評価ポイントが上がった項目、変わらない項目、また、下がってしまった項目、それぞれについて、原因や理由と、解決方法、さらに優先順位を明確にします。

個人面談において…

  • 「コミュニケーションは4点、この調子だね」
  • 「課題発見力が2点。これが最優先課題だね」
  • 「2点を3点にするため~~~に取り組もう」

…というようなイメージです。

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A:成長フォロー

「PDCA」の「A」は「フォロー」です。

人事評価で明らかになった「成長課題」を解決するための、学校でいう「補習」に相当するプロセスです、

具体的には、
「口頭で済ませる」ことなく、
「トレーニングメニュー」を作成することをおススメします。

例えば…

  • 仕事のチャレンジ項目
  • 読書計画
  • 資格取得
  • 外部研修
  • その他必要なアクション

「成長のためのアクションリスト」の可視化です。

これは「放っておいても自力で解決できるメンバー」には、必要ないでしょう。

しかし「このまま放っておいたら目標未達になりそうなメンバー」なら、個別対応する必要があります。

  • 成長の障害となっている「なにか」を取り除いてあげる
  • 高すぎる目標を下方修正して「達成感」を感じやすくする
  • 持続することが苦手なメンバーには、定期的な勉強会を開催

…など、きめ細かな「個別フォロー」です。

この第一の目的は「各自の成長課題の解決」ですが、それと共に「社長は、自分の成長にホンキで関わってくれている」という信頼関係を強くする、もうひとつの目的もあります。

リーダーの求心力強化のためにとても効果的です。

ここで「手抜き」をすると、「学校方式」の効果は半減以下となってしまうので、要注意です。

【実務課題】
実施のハードルと対策

「学校方式」の導入には時間と労力がかかります。

特にリソースの限られた中小企業にとっては実施が難しい場合があるので、そのような場合は「スモールスタート」のため、下記を参考にしてみてください。

段階的な導入

全面導入ではなく、まずは一部の部門やリーダー層限定など少人数から試験的に導入し、徐々に全社的に展開していくことが実務的です。

柔軟なカリキュラム

カリキュラムにおいても、上記の3つのカテゴリーが揃ってからではなく「マインドセット」から始めるなど、小さくスタートしましょう。

ただ、注意点は「マインドセット」「基礎」「実務」の順番なので「マインドセット」を後回しにして「実務」から始める、ということはオススメしません。

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プロジェクトチームを編成する

ご承知の通り、この「学校方式」を経営者ひとりで設計~導入するのは、大変です。

ある一定上のスキルを持ったベテランメンバーや、外部コーチ(コンサルタント)などとプロジェクトを組んで取り組むのも一考です。

ただ、前述したように、プロジェクトチームのリーダーはあくまでも経営者自身であることを忘れないように注意しましょう。

「丸投げ」すれば
「経営者自身の成長機会」を失ってしまいます。

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【要点整理】
人が育つ仕組み作り

さて、どうでしょうか?

「育成力」を強化するためのひとつの方法として「学校方式」について整理し提案しました。

中小企業の成長には「採用力」に加えて「育成力」が益々必要かつ重要な時代です。

メンバーの自助努力を期待したり、あるいは、外部に任せても、その効果は大きくありません。

「もっといい会社」にするためには
「人が育つ会社」に進化する必要があります。

負担は小さくありませんが
「人が育たない会社のまま」に比べれば
「やらない理由」はないでしょう。

お役に立ちますように!

【関連記事】
「組織戦略」全記事リスト

1部:概要編
  • 01:組織戦略の本質|最高の経営者人生のために
  • 02:組織戦略の主軸|人的資本経営|消費から投資へ
  • 03:組織戦略の全容|最高のチーム「5つの仕組み」
  • 04:組織戦略の前提|相性の良し悪しがとても大切
  • 05:組織戦略の目的|経営者の自由度を拡げる
2部:組成編
  • 01:組織作り|経営者のチームビルディング・スキル
  • 02:組織作り|最高のチームを作る実務:5ステップ
  • 03:組織作り|「もっといいチーム」の「らしさ」
  • 05:組織作り|「感じのイイ会社」のカルチャー
3部:採用編
  • 01:採用力の課題|なぜ「イイ人」が採れないのか?
  • 02:採用力の強化|マーケティング視点で競争力UP
  • 03:採用力の改善|優秀な人材を見極める視点
  • 04:採用力の改善|優秀な人材に選ばれる視点
  • 05:採用力の実務|「イイ人」を見極める面接のコツ
4部:育成編
  • 01:人を育てる前提|育てることに「ホンキ」か?
  • 02:人材が育つ前提|「成長の定義」を共有した?
  • 03:人を育てる前提|「ヒト」のことを正しく理解する
  • 05:人材育成の仕組|「学校方式のPCDA」で育てる
5部:評価編
  • 01:人事評価の本質|人を育てるための道具
  • 02:人事評価の現実|中小企業が失敗する理由
  • 03:人事評価の運用|「成功例」と「失敗例」の比較
6部:分配編
  • 01:成果分配の概要|業績連動型賞与の「ざっくり」
  • 02:成果分配の功罪|業績連動型のデメリットとリスク

このサイトでは、ひとりでも多くの経営者の方々のお役に立ちたいという思いを持って、なるべく深く、そして詳しく発信しているつもりなのですが、「ひと」に関することには「どうしても書けないこと=公表できないこと」があります。

特に、人事評価とか給与賞与に関するマネジメントには、その性質上「社員さんたちには知られない方がいいこと」があります。

お察しのとおり、このサイトは経営者の方だけではなく、一般社員さんたちもアクセスし読むことができます。

すべて「理想論」や「タテマエ」で解決できればいいのですが、「人に関する実務」はそんなに甘いものではなく、時には「荒療治」しなければならないシーンがあります。この「荒療治」を文字で誤解なく伝えることはとても困難です。

また、カモフラージュした「事例紹介」であっても、当事者の方々にとっては「あ、この記事、当社のことやん」ってすぐにわかってしまいます。それは、その社員さんにとっても「あ、自分のことだ」とわかってしまいます。「いい話」の場合はいいのですが「よくない話」の場合は、気分を害したり、あらぬ誤解を生じさせたりするリスクがあります。

このような理由で「トラブル解決系」や「裏技的な方法」は、一般公開しているこのサイトでは書けません。

「それが聞きたいのに・・・」と、物足りなさを感じられる方も少なくないと思いますが、何卒ご了承ください。

ただ、トラブルや裏技が必要になるときの共通した原因があります。それは、この「組織戦略」を疎かにしてしまったリバウンドであること。念のために書き添えておきます。

4部-育成編
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この記事を書いた人

H.HORIIのアバター H.HORII マネジメントコーチ

思考のスパーリング・パートナー

もっとエエ会社にしたいなら、
もっとエエ経営者になればええねん!

これが口ぐせ。

1999年に税理士事務所を創業し、
勤務時代も含めると約40年近く
300人を超える中小企業経営者の
成功と失敗を特等席で見てきた
「超実務家」。
2022年に幸せな事業承継を遂げ、
自ら「経営の入り口から出口まで完走」。

現在はマネジメント・コーチとして、
20〜40代の次世代経営者を
「あおって、いやして、元気づけて」
パフォーマンスを最適化するのが仕事。
その現場で得た「もっとよくなるヒント」を
惜しみなく日々発信中。

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