この記事は、更新時の情報と筆者の考えに基づくものです。約 5 分で読めます。
経営者としての成長課題を自覚しているだろうか?
その解決のための学習の必要性を認識しているだろうか?
その認識通りに習慣的に学習しているだろうか?
それを支えるマインドセット「学習志向」を持っているだろうか?

「もっといい会社」にするためには、経営脳を整え「もっといい経営者」になることが唯一の選択肢であり、そのために特に大切なのは、他のレイヤーに優先して、信念や価値観などを含む「考え方」、つまり「マインドセット」を整えることです。
このページでは、経営脳5つのレイヤーの第1レイヤー「マインドセット8選」のひとつ「学習志向」について詳しく紹介します。
このブログでは「10人~100人規模の中小企業経営者」の方々に向けて「経営脳の自主トレサポート」を目的に「もっといい会社」にするためのヒントを発信しています。初めてアクセスしていただいた方は、こちら(=「このブログについて」)をまずご覧ください。
【課題共有】
学習を疎かにしてないか?
突然ですが・・・
- 勉強していますか?
- 勉強し続けていますか?
- 勉強は習慣になっていますか?
経営者が学び続けることの重要性や必要性は誰もが理解しているでしょう。
しかし、日々の業務に追われ、勉強を後回しにしてしまう経営者も少なくないはずです。
かくいう私もそのひとりですが、勉強していたとしても、興味や関心の赴くままに情報をインプットし、経営者として優先すべき学習が後回しになっていることもあります。
経営者の学習には優先順位があります。
- 経営者としての学習
- リーダーとしての学習
- 自分の役割を果たすための学習
「ジブンには何が不足しているのか?」という自問自答を通じて見えてくる「経営者としての成長課題」こそが、限られた時間の中で優先すべき学習テーマです。
本稿で紹介する「学習志向」とは、単なる知識欲のことではありません。
「学習志向」とは、自らの成長課題を正しく認識し、その課題解決に向けて習慣的に学び続けるマインドセットを指します。
(関連記事)経営者の課題発見力:ゴールファーストで課題に敏感になる
【自己内観】
自分の学習志向と向き合う
自己内観とは、自分と向き合い「自分の本質を知ること」であり、自身の課題を発見するために欠かせないプロセスです。
「学習志向」についての自己認識を深めるための自問自答サンプルを紹介するので自己内観の参考にしてみてください。
- 経営者として足らないところ、至らないところ、つまり自身の成長課題を自覚しているだろうか?
- 成長課題の解決を優先して学習しているだろうか?
- 第1のレイヤー「マインドセット」の課題は何だろうか?
- 第2のレイヤー「フィジカル」の課題は何だろうか?
- 第3のレイヤー「メンタル」の課題は何だろうか?
- 第4のレイヤー「スキル」の課題は何だろうか?
- 第5のレイヤー「センス」の課題は何だろうか?
- 学習時間を定期的に確保しているだろうか?
- 学習効果をアウトプットによって自己評価しているだろうか?
- 自分にとって最も効果的な学習方法はパターン化できているだろうか?
- 定期的に自己内観を行い、課題発見に努めているだろうか?
これらの問いかけそのものに共感でき、さらにその回答が「YES」なのであれば「学習志向」に課題はないでしょう。でも、ひとつでも「NO」や「あいまい」があれば「なぜ、YESと言い切れないのか?」を、さらに深く考えてみましょう。
(関連記事)盲点弱点|大切と分かっているのに実行しない経営者の話
【企業文化】
経営者の学習志向とカルチャー
チームのパフォーマンスは、良くも悪くもリーダーのマインドセットに大きく左右されます。
経営者が、学習志向の重要性や必要性を強く認識し「学び続けよう!」というマインドセットを持っている場合、その姿はチームにとても良い影響を与えます。この経営者のマインドセットは、やがて次のようなカルチャー(企業文化)として形成、醸成され、その結果は、個々のメンバーの考動となって表れます。
- 「もっと役に立つ存在になる(=成長)」という明確な目的を持って学習するカルチャー
- 自らの成長課題を正しく認識するカルチャー
- チームの課題、会社の課題を正しく認識し、それらの解決に貢献するためにそれぞれが努力するカルチャー
- お互いの成長のためにサポートし合うカルチャー
- お互いの成長を認め、賞賛するカルチャー
個々のメンバーが学習志向を持ち、持続的に学習することで、結果としてチームのパフォーマンスがさらに高くなることは言うまでもありません。
経営者が学習志向を持ち、それをチームに浸透させ、カルチャーとして醸成することは「もっといい会社」として成長するために欠かせません。
(関連記事)人が育つカルチャー|成長が当たり前という「企業文化」創り
【自責確認】
チームの諸問題の原因は経営者
理解を深めていただくために、上記をあえてネガティブな表現に変換しておきます。
経営者の学習志向に課題がある場合、そのマイナス影響はチーム内で様々な不都合として現れます。
- 成長意欲が希薄なメンバーが多く、そもそも学習する目的や理由を持っていない
- あるべき姿が不明瞭なので自らの成長課題を正しく認識していないメンバーが多い
- 会社や属するチームの課題に無関心なメンバーが多く、貢献意欲が低い
- 同僚の成長に関心がない
これらに類似する不都合は星のようにあります。
経営者からみれば「他責」に思える(思いたい)メンバーのこれらの考動の原因は、経営者の学習志向の低さが悪いカルチャーとなってチームに浸透してしまっていることがほとんどです。
経営者の学習志向は、企業文化の健全性、メンバーのモチベーション、相互協力関係などに深く影響を及ぼすことを認識しておきましょう。
(関連記事)人を育てる視点|経営者自身が「成長のお手本」となること!
【要点整理】
義務的動機ではない「学習欲」
さて、どうですか?
経営脳の第1レイヤー「マインドセット」のひとつ「学習志向」を整理しました。
- 「学習志向」は経営者としての課題解決のために学び続けたいというマインドセット
- 自分自身の学習志向について自己内観し、自分の本質を正しく知ること
- 経営者の学習志向が企業文化=カルチャーに好影響を及ぼすこと
- メンバーの学習意欲が低いのは、経営者の学習志向が原因かもしれないこと
学習志向は、自分の役割を果たすための成長課題を明確に認識し、その解決のために持続的に学習する考動習慣のことであり、「もっといい会社」として成長するためにとても大切であり、欠かせないマインドセットのひとつです。
この機会に「学習志向」について自己認識を深め、もし改善点があるならば課題解決に取り組みましょう。
「学習志向」を高めるために大切なのは「もっとよくなりたい!もっと学びたい!」というWANT思考です。「もっと勉強しなければ」という義務的なMUST思考ではないことに気を付けてください。
関連記事も含め参考にしてみてください。
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経営者のマインドセット8選