Layer4

Skills

会社経営の超実務。ひとりのビジネスパーソンとしての「基礎スキル」と経営者としての「経営実務スキル」。「ヒト・モノ・カネ」をマネジメントする経営脳の第4レイヤー。

経営脳
第4のレイヤー
基礎と経営のスキル

経営者である前に、一般のビジネスパーソンとしてのスキルは充分ですか?

経営者として、会社経営に関連する実務スキルは充分ですか?

自己流に限界を感じていませんか?

経営者として必要なスキルを体系的に整理しましたので、改めてセルフチェックしてみてください。

【要点】
基礎スキル+経営スキル

経営脳の第4階層は「スキル」です。仕事をするための技能や技術などの実務能力のレイヤーです。このスキルは、大きく「基礎スキル」と「経営スキル」の2つに分類することができます。

スポーツでも、競技に関係なくすべてに共通する基礎的な能力と、その競技特有の能力に分類できますが、それと全く同じです。

基礎スキルは「ビジネスパーソンとしてのスキル」であり、新人ベテラン、老若男女に関係なく必要となるスキルです。

一方の経営スキルは、会社経営特有の技能等であり「ヒト・モノ・カネ」をマネジメントするための経営者必修のスキルです。

【自己流の限界】
体系的に頭を整理する

会社経営は難しくない

必要なスキルが不足しているから
難しいと感じる

経営者なら誰もが「会社経営は難しいな・・・」と思う瞬間があり、会社の成長と共にその難易度が上がるため、その頻度が多くなり、ついには「経営ってしんどくて当然」と、まるで「悟りの境地」にまで達しているような人も少なくありません。

会社経営はホントに難しいのか?

もし、どんな経営課題も簡単に解決できるスキルがあれば、会社経営を難しいと感じなくなります。お茶の子さいさいです。

難しいと感じるのは「必要とされるスキル」と「現在のスキル」にギャップがあるからです。そのギャップが大きければ大きいほど「難しい」と感じるのは、何も経営に限ったことではありません。

厳しいことを言いますが「会社経営に必要なスキルが不足しているから難しいと感じる」のです。

最初は何でも難しい

スキルが身に付けば
難しくなくなる

新人の頃はとても難しく感じていた仕事も経験値が上がっていくにしたがって難しくなくなるのは、その仕事のスキルが身についたからです。

でも、また次の仕事がやってきて、また難しく感じる、でも、また難しく感じなくなる・・・この繰り返しで人は成長していきます。

でも、経験から学ばなかったり、経験そのものを避けてしまうと、必要なスキルが身につかず、何年たってもずっと「難しい仕事のまま」で、そのストレスにずっと悩まされ続けることになります。

経営もまったく同じです。

自己流には限界がある

「壁」や「スランプ」の正体

誰でも「壁に当たる」という経験をします。それを「スランプ」と表現する人もいますが「以前はできていたことが、できなくなった」「簡単だと思ってたことが簡単ではなくなった」など、うまく行かなくなった時に「壁」や「スランプ」を感じます。

また、創業から順調に売上も利益も伸びてきたのに、ある点で停滞してしまう、という会社をたくさん見てきましたが「壁」がこんな現象となって表れることもあります。

私は、その時が「自己流の限界」だと思っています。

自己流経営で何とか到達した限界点、これは分かれ道でもあります。この限界点をきっかけにスキルを高めて壁を突破し再び成長軌道に復活する経営者と、そのまま何年も停滞する経営者。

この分かれ道、右に進むか左に進むか「スキル」で決まります。

どうせなら効率的に

モグラたたきはやめて
体系的に学ぶ

自己流経営を突破するためには、スキルを高める、あるいは、新たなスキルを身に着けることが必要になりますが、どうせなら効率的に学習したいものです。

モグラたたきのように、出てくる課題をその都度解決していくことも重要ですが非効率です。

私のおススメは「体系的に学ぶ」です。

とはいえ、難しい「経営学」の書籍を紐解くのも非現実的です。

だから基礎+経営

いい会社の
いい経営者の共通点

そこで、私が提案するのが下記に紹介する「基礎スキル8選」と「経営スキル8選」です。私が30数年の税理士人生において観察してきた「いい会社」の「いい経営者」に共通するスキルセットです。反対に言うと「アカン会社」の「アカン経営者」に不足しているスキルセットでもあります。

この基礎スキルと経営スキルは、いずれも必修項目であり、選択項目ではありません。どれも欠かせないものばかりですが、一つ一つ経営脳にセットアップすることで、必ずワンランクもツーランクもレベルが上がります。

一度立ち止まって「ランダムに興味のままビジネス書を読む時間(=これも重要ですが)」をガマンして「基礎と経営を体系的に学ぶ時間」を優先して自主トレしてみてください。

【基礎スキル】
新人もベテランも経営者も

基礎スキル8選

基礎スキルは、新人もベテランも、また、職種や老若男女にも関わらず、仕事をするうえで欠かせない必修スキルですが、その中でも特に大切と思われるスキルを8つ紹介します。

課題発見力

「どうあるべきか?理想形は?」というゴールファースト思考で現状とのギャップから課題を敏感に発見するスキル。

計画実現力

バックキャスト思考で、ゴールに至る正しい計画を立案し、それを確実に正しく実行するスキル。

管理力

将来のチャンスとリスクを想定し、それぞれを最大化最小化するための準備や対処を行うスキル。

仕組化力

属人化を避け、ムリ・ムダ・リスクを最小限に抑え、効率化、自動化、標準化のための仕組みを作るスキル。

コミュニケーション力

情報交換や報連相の基礎。正確でタイムリーなINPUTとOUTPUTを「思いやり」を忘れず実行するスキル。

論理的思考力

感情や感想、想像や思い込みによる思考のムダを避け、理詰めで因果関係を言語化するロジカルシンキングスキル。

深広思考力

表面的なことに惑わされることなく、本質に迫るため深く、広く思考するクリティカルシンキングスキル。

リーダ力

ポジションに関わらず積極的に率先し考動することで共感と支持を集め、チームのために人を動かすスキル。

詳説記事:基礎スキル8選をもっと詳しく

【経営スキル】
経営の超実務

経営スキル8選

経営スキルは「ヒト・モノ・カネ」をマネジメントするため会社経営には欠かせないスキルであり、その中でも特に外せないスキルを8つ紹介します。

先見力

未来のビジネスの方向性やトレンドを予測し、それに基づいて経営判断を下す能力を指します。経営者は、現在の状況だけでなく、将来の市場の変動や技術の進化を見越して、適切な方針を定める必要があります。

理念創造力

企業のミッションやバリューを明確にし、それを基盤として経営方針や戦略を策定する能力を指します。経営者は、企業の存在意義や価値観を共有し、それをもとに組織をリードする必要があります。

戦略構想力

企業の長期的な目標に向けて、具体的な計画や方針を策定し、それを実行する能力を指します。市場の分析、競合との位置付け、リソースの最適な配分などがこのスキルの中核となります。

伝達力

日常の指示命令や依頼から、理念や計画に至るまで、その背景にある経営者の真意を含めて誤解なく周囲の人たちに正しく伝える能力が必要です。

チームビルディング力

チームの協力と結束を促進し、最高のパフォーマンスを引き出す能力を指します。経営者は、従業員のモチベーションを高め、チームの生産性を最大化するための環境を整える必要があります。

会計力

企業の財務状況を正確に把握し、それに基づいて経営判断を下す能力を指します。経営者は、財務報告、予算策定、コスト管理などの基本的な会計知識を持つ必要があります。

情報力

外部や内部からの情報を収集、分析し、それを基に経営判断を下す能力を指します。経営者は、情報の正確性や信頼性を確認し、それをもとに迅速な判断を下す必要があります。

プロジェクトマネジメント力

プロジェクトの目標を達成するための計画を策定し、リソースを効果的に管理し、プロジェクトを成功に導く能力を指します。経営者は、タスクの優先順位を決定し、リスクを管理し、チームを適切にリードする能力が求められます。

詳細記事:経営スキル8選をもっと詳しく

【結論】
まずは「OS」の
アップデートから

さて、どうですか?

経営脳の第4階層「スキル」を紹介しました。

自己流経営に限界を感じた時は、次の成長のために必要なスキルを習得するため、ここで紹介した「基礎8選+経営8選」を参考に体系的に自主トレを進めてください。

ちなみに、優先すべきは「基礎スキル」です。パソコンやスマートフォンに例えるなら「OS」に相当する部分です。「OS」がイマイチであれば、どんなに優秀な「アプリ」をインストールしてもサクサク動かない、という現象をそっくりです。

まずは「OS」に該当する基礎スキルをアップデートし、そのうえで「アプリ=経営スキル」を再インストールしてみてください。

お役に立ちますように!