

経営脳を整える8ステップ
~経営者のための自主トレマニュアル
もっといい経営者になれば
もっといい会社になる
私の口癖です。
でも、必ず・・・
「じゃあ、どうすればいいの?」
・・・と問われます。
その答えをここに紹介します。
「もっといい経営者」になるための
8つのステップです。
「経営はジブン事」
「ジブンは、ジブンが鍛える」
さ、始めましょう!
このブログでは「10人~100人規模の中小企業経営者」の方々に向けて「経営脳の自主トレサポート」を目的に、「もっといい会社」にするためのヒントを発信しています。
初めてアクセスしていただいた方は、「このブログについて」をまずご覧ください。
【本質確認】
もっと役に立つ存在に進化する
会社と経営者の成長は表裏一体
このブログで「成長とは、もっと役に立つように進化すること」と定義しています。
この定義を会社と経営者に当てはめると次のようになります。
- 会社の成長:もっと役に立つ会社に進化すること
- 経営者の成長:もっと役に立つ経営者に進化すること
会社だけが、成長することはありません。
経営者だけが、成長することもありません。
特に中小企業においては、表裏一体。
自主トレに取り組むにあたり、まず、この「当たり前」を確認しておきます。
もし「???」だったら、先にこの記事を読んでみてください。
成長が止まれば劣化が始まる
「会社の成長」と「経営者の成長」は循環します。
経営者が成長すれば、会社が成長します。
会社が成長すれば、経営の難易度が高まります。
経営の難易度が高まれば、さらに経営者は成長します。
この善循環は、逆転もあります。
経営者の成長が止まれば、会社の成長も止まります。
会社が止まれば、経営の難易度は変わりません。
経営の難易度が変わらないので、経営者もそのままです。
ただ、この話を額面通りに解釈すれば
「今の状態でよいなら成長は必要ない」という理屈になります。
しかし、現実は厳しい。
「成長は必要ない」と思ったら「劣化」が始まります。
経営者が劣化すれば、会社の劣化も始まります。
「劣化を防ぐ」のも、広い意味で「成長」です。
【実行手順】
もっとよくなる8ステップ
STEP1
正しく成長するための自主トレ
「一生もの」として大切に磨き続ける
経営者として、さらに進化するための「自主トレ」。
どうせなら「正しい成長」しなければなりません。
一時的な利益のための成長ではありません。
経営者人生をより豊かに、幸せにするという大きな目的があります。
「正しく成長」すれば、それは「一生ものの財産」となります。
「正しく成長」しなければ、このトレーニングは「人生のロスタイム」となってしまいます。
「もっと役に立つ経営者に進化すること」
そのための「自主トレ」です。
STEP2
WANT動機を自問自答
どうせなら楽しく自主トレ!
「自主トレ」に取り組む動機を自問自答しておきましょう。
「成長したい!」というWANTの動機があるか?です。
もし「成長しなければ・・」というMUSTの動機であれば、ここで「なぜ、義務的なMUSTなんだろう?」ということをジブンのホンネと向き合って鮮明にしておく必要があります。
なぜなら、「WANT」の方が、自主トレのストレス(負担感)が全く違うからです。
どうせなら「やりたいから、やってる!」と思いながら、楽しくトレーニングした方がより効果的であることは言うまでもないでしょう。
STEP3
経営の原理原則を確認
軸はブレてないか?
道理に適ってるか?
「なぜ、成長が必要なのか?」
「もっといい会社」にするためです。
そして「ずっといい会社」でいるためです。
「いい会社」とは、関わる人たちの持続的な幸せを実現している会社です。
- グループ1:社外
得意先や取引先を中心とする社会 - グループ2:社内
社員とその家族や大切な人たち - グループ3:ジブン
経営者自身とその家族や大切な人たち
この3つのグループの人たちのための会社です。
これが、経営の軸であり、道理であり、「原理原則」です。
「正しい成長」は、この理解と共感が大前提です。
改めて確認しておきましょう。
もし、ここがブレていると「経営脳」がどんどん悪い方向=誰かの不幸に作用してまいます。
(詳説記事)
【経営の原理原則】真の成長のための経営の軸と道理
STEP4
5つのレイヤーで課題整理
経営脳の5つのレイヤーを
コツコツと整えて行く

「経営者の成長」は「経営脳」を整えることで、どんどん進みます。
多くの場合、「経営スキル」に目が行きがちですが、それは一部であり、他にも整えるべきレイヤーがあります。
各レイヤーごとに詳細に解説したページを用意してありますので「サラッと」流さず、理解を深めてください。
なお、この5つのレイヤーは、それぞれが関連し合っているため「選択」ではありません。
ただ、下層に位置するレイヤーほどその影響力が大きいので、特に「第1レイヤー:マインドセット」は、特に重要です。
もし「どこから手を付ければいいのか?」と迷えば「マインドセット」から始めてください。
つまり「正しい考え方」が、ベースにあるので「正しい成長」ができるというロジックです。
それぞれのレイヤーをセルフチェックし「成長課題」を洗い出しましょう。
また、成長課題を整理するために「曼荼羅シート」を無料配布しているので、こちらも参考にしてみてください。
【無料ダウンロード】
経営脳を曼荼羅シートで展開
STEP5
成長課題の整理と優先順位
リカバリー課題と
アドバンテージ課題

上記の「経営脳の5つのレイヤー」をセルフチェックして成長課題がリストアップできました。
さて、次は「優先順位」、つまり「どこから手を付けるか?」。
最初に「課題を2つに大別」しましょう。
- リカバリー課題
リカバリー課題とは「合格レベルに達していない課題」。「いい経営者」は、すでに修得しているのに、「ジブンはまだだ」という課題です。 - アドバンテージ課題
アドバンテージ課題は、文字通り「差を広げるための課題」。すでに「合格レベル」にはあるが「優位ほどでもない」という課題です。
合格ラインに達していないリカバリー課題がある場合は、「チームパフォーマンスが上がらない」「差をつけられてしまう」などの諸問題の原因となるので、優先的に解決しなければなりません。
アドバンテージ課題は、「差をつける課題」であるためリカバリー課題を解決して足元を固めてから取り組むことが賢明です。
焦りから、リカバリー課題を残したまま、アドバンテージ課題に取り組むことがありますが、残念ながら足元がグラグラしているので、努力のわりには成果を得られないことがほとんどです。
成果を得やすいものから
次に迷うのは「リカバリー課題」のどれから?ですね。
一般的には「重要性・緊急性」の視点で優先順位つけるというのがセオリーですが、私のおススメは「解決しやすいテーマをまず一つ」。
「経営脳の自主トレ」においてとても効果的なのが「成果体験」だからです。
解決しやすいテーマから取り組み、その成果を実感すれば、達成感や充実感を感じることができます。
つまり「ゴキゲン度」が高まり、まさに「第3レイヤー:メンタル」のパフォーマンスが他のレイヤーに良い影響をするからです。
この段階では「むつかしい事」を考えず、「やりやすいテーマ」「やりたいテーマ」を優先してください。
STEP6
成長課題の解決策の言語化
ゴールと解決策を
超リアルにイメージ
「成長課題リスト」が優先順位でソートできれば、その「解決の準備」です。
取り組むテーマについてのゴールと解決策を具体的に言語化しましょう。
その方法は、テーマによってまったく違うので、あなたのテーマに応じた個別記事を参考にしてください。
共通しているのは、ゴールと解決策が「目に浮かぶレベルの具体性」です。
サンプルとして「会計力の自主トレ」を紹介しておくと、次のような具合です。
- ゴール:解決すればこうなる
- 会計力を解決すれば、月次で経営状況の把握ができる
- 解決策:これをやれば解決できる
- 簿記3級を満点合格して基礎知識習得
- 翌月5日までに試算表を出力
- 試算表をマネジメント会計に変換するスプレッドシートを制作
- 部門別・商品別の会計処理を進める
- 部門別・商品別のレポートで経営会議を定例化
STEP7
スケジュール化=習慣化する
絵に描いた餅にしない!
定期スケジュールを登録
さて、いよいよ「自主トレ」の実行ステップです。
ここで大切なのは「自主トレ優先順位は高い」ということ。
忙しい仕事の合間に「時間が空いたらやるもの」ではありません。
スケジュールの中で「優先的に定例化」することがとても重要です。
受験勉強の経験がある方なら、お分かりだと思います。
「試験日」が決まっているので、多少の犠牲をガマンしてでも勉強を優先したはずです。
ただ「経営脳の自主トレ」の難しいところは、この「試験日」にあたる「期限」がないことです。
忙しい経営者のことです。
ついつい「何らかの理由」で、先送りしてしまいがちです。
せっかく「優先順位」を付け「解決の具体策の言語化」までしたので、ここで終われば「絵に描いた餅」。
「もっといい経営者に進化するかどうか?」の分岐点。
さて、どうするか?
もう一度言っておきます。
「優先的に定例化」すること。
イチバンのおススメは「毎日1時間」。
最長でも「毎週土曜日の午後」という具合に固定化しましょう。
「毎月1回」は「習慣化」が難しいのでお勧めしません。
「ジブンは、ジブンが鍛える!」
「自己投資無き者にリターン無し!」
もし、不安な方は「ジブンのために」こんなフレーズをスマートフォンの待ち受けにしておくのも一考です。
STEP8
フェードアウト対策3案
対策1:経営者仲間を巻き込む
スケジュールに定期登録しても、ついつい先送りしてしまい、フェードアウトしてしまうかも?と不安なときは「仲間を巻き込む」ことをオススメします。
気心の知れた経営者仲間に、たとえば「毎週金曜日の夜はいっしょに経営脳のトレーニングをしないか?」と声をかけて退路遮断してしまいましょう。
対策2:コーチや税理士のサポート
「赤信号、一緒に渡れば怖くない」
巻き込んだ経営者が「良くない仲間」であれば、本末転倒です。
そんなときは、私のようなマネジメントコーチや、顧問税理士を巻き込んで有料の契約をしてしまいましょう。
大切なお金をムダにしないというけん制効果に期待です。
対策3:それでもダメなら・・・
経営者仲間もダメ、コーチや税理士もダメ・・・。
もし、そんな不安があるなら「ふりだしに戻る」です。
そもそも「WANT動機の自主トレ」ではなかった、という証です。
改めて「本当に成長したいのか?」の自問自答からやり直しです。
動機の再確認、これもフェードアウトしないための大切な「対策」です。
【質疑応答】よくあるご相談
特別なスキルや事前の深い知識は必要ありません。
重要なのは、経営の原理原則と経営脳の構造(5つのレイヤー)に対する基本的な理解と、自己成長に対する意欲です。ステップごとに丁寧に進めることで経営脳のアップデートは可能です。
すべてのステップが重要ですが、特に「自己認識」と「ゴールと解決策の言語化」は非常に重要です。
自分自身の強みと弱みを理解し、具体的なゴールと解決策を言語化することで、効果的なトレーニング計画を立てることができます。
「いい会社になってきた」というあなたの実感そのものがトレーニングの成果です。
設定したゴールの達成度合いや、経営上の具体的な改善(例えば、業績の向上、チームの士気の向上など)を通じて確認することができます。
定期的に自己内観することで確認したり、また、周囲の人たちからのフィードバックにも素直に耳を傾けましょう。
少し厳しいことを言います。
「ホンネ」が、まだリセットできていないかもしれません。
「同じ考え方」と「同じ行動」では「同じ結果」が続きます。
改めて「リセットできているか?」を確認してみましょう。
下記の記事を参考にしてください。
挫折感を感じたときは、目標を再評価し、必要に応じて小さなステップに分割することが有効です。
また、仲間やコーチや顧問税理士などに相談し、サポートを求めることも重要です。
小さな成功を積み重ねることで、モチベーションを維持しやすくなります。
どんな課題が生じても解決でき「何でも来い!」という状態にならない限り終わりはありません。
経営脳の自主トレは、会社の存続とリンクするプロセスです。
「常に勉強」ですね。
【要点整理】
経営脳という「一生の財産」
さて、どうですか?
「経営脳の自主トレ」のステップを紹介しました。
「もっといい経営者」になれば「もっといい会社」になります。
「もっといい会社」になれば、関わる人たちがもっと幸せになります。
関わる人たちがもっと幸せになれば
「あ~創業して良かったな」と
しみじみ満足感と充実感を実感することができます。
その実感が、会社経営の苦しさや辛さの一番の癒しとなります。
それが「会社にもっとも関わる人」である経営者、
つまり「ジブン」の幸せとなるはずです。
そのための「自主トレ」。
一朝一夕には進まないでしょう。
焦らなくてもいいです。
丁寧に自主トレを進めて
「経営脳」という一生の財産を手に入れましょう。
関連記事も含め参考にしてみてください。
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以上、お役に立ちますように!