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この記事は、更新時の情報と筆者の考えに基づくものです。
「素直に聞く」ことはできているだろうか?
「素直に謝る」ことはできているだろうか?
~ガンコ・イコジ・イジッパリ~
さて、「素直な心」を忘れていないだろうか?
「もっといい会社」にするためには、経営脳を整え「もっといい経営者」になることが唯一の選択肢であり、そのために特に大切なのは、他のレイヤーに優先して、信念や価値観などを含む「考え方」、つまり「マインドセット」を整えることです。
このページでは、経営脳5つのレイヤーの第1レイヤー「マインドセット8選」のひとつである「素直な心」について詳しく紹介します。
このブログでは「10人~100人規模の中小企業経営者」の方々に向けて「経営脳の自主トレサポート」を目的に「もっといい会社」にするためのヒントを発信しています。初めてアクセスしていただいた方は、こちら(=「このブログについて」)をまずご覧ください。
【素直な心】実るほど頭を垂れる稲穂かな
「素直な心」は、文字通りの心の持ち方を指し、これは「他者の声を偏見なく受け入れること」「自身の過ちを躊躇なく認めること」という考動(考え方・行動)に表れます。大切なのは「素直でなければならない」というMUSTではなく、「常に素直でありたい」と自発的に望むWANTレベルであることです。
このマインドセットは、経営者に限らず、どんなチームのリーダーであっても欠かせないもののひとつです。この「素直な心」が、公私や社内外に関わらず、まわりの人たちの信頼や信用、さらにリーダーとしての支持率を高めることは言うまでもありません。
ずっと素直な心を持ち続けている人は、経営者に限らず、この「素直のメリット」とともに「素直さを忘れたときの怖さ」をよく知っています。
また、この「素直な心」は、年齢や経験を重ねると曇ってくることが少なくありません。成功体験を重ね、周りからの高評価を得る過程で素直さを忘れて躓いてしまう事例が数多くあります。「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という言葉がありますが、定期的に自己内観し、常に「素直な心」を持ち続けることに注意しましょう。
【自己内観】自分の素直さに向き合う
自己内観とは、自分と向き合い「自分の本質を知ること」であり、自身の課題解決に欠かせないプロセスです。
「素直な心」について、自問自答するためのサンプルを紹介するので確認してみてください。
ガンコな経営者、イジッパリな経営者、イコジな経営者になってないでしょうか?
- 間違いを犯した時、それを素直に認め、謝罪と同時に、迅速に必要な対処を行っているだろうか?
- 他者の意見やアドバイスを受け入れるとき、偏見なく素直に耳を傾けているだろうか?
- 「誰が言ったか?」に引きずられていないだろうか?「誰」より「何」を尊重しているだろうか?
- 不必要な見栄やプライドが思考や決断の邪魔していないだろうか?
- 耳の痛い批判やフィードバックを受けた時、心の底から感謝の気持ちが湧いているだろうか?
- 過去の成功体験等に引きずられ、新たに学ぶ姿勢を忘れていないだろうか?
- 冷静さを忘れ、感情に振り回されることは無いだろうか?
- 他者の成功や成果を素直に賞賛しているだろうか?
- 自分の考えや意見が常に正しいと思い込んでいないだろうか?
これらの問いかけそのものに共感でき、さらにその回答が「YES」なのであれば「素直な心」に課題はないでしょう。でも、ひとつでも「NO」や「あいまい」があれば「なぜ、YESと言い切れないのか?」を、さらに深く考えてみましょう。
【企業文化】経営者の素直な心とカルチャー
チームのパフォーマンスは、リーダーのマインドセットに大きく左右されます。
経営者が、素直な心の重要性や必要性を強く認識し「素直に考動しよう!」というマインドセットを持っている場合、その姿はチームにとても良い影響を与えます。この経営者のマインドセットは、やがて次のようなカルチャー(企業文化)として形成、醸成され、その結果は、個々のメンバーの考動となって表れます。
- ミスや不都合な情報を自ら発信し、隠ぺいとは無縁の健全に情報が流通するカルチャー
- 個人の偏見やバイアスに影響されず真の情報が流通するカルチャー
- 諸問題が早期発見され、その結果、早期解決されるカルチャー
- 「誰が言ったか?」ではなく「何を言ったか?」が尊重されるカルチャー
- 不必要な見栄やプライドに影響されない人間関係が尊重されるカルチャー
- 耳の痛い批判やフィードバックをチャンスとして歓迎するカルチャー
- 仲間の成功や成果を賞賛し合うカルチャー
個々のメンバーが素直な心を持って考動することで、健全かつ良好なコミュニケーションが促進され、そのパフォーマンスはさらに高くなることが期待できます。
経営者が素直な心を持ち、それをチームに浸透させ、カルチャーとして醸成することは「もっといい会社」として進化成長するために欠かすことはできません。
【最悪の状態】元凶は素直でない経営者
理解を深めていただくために、上記をネガティブな表現に変換しておきます。
経営者の素直さに課題がある場合、そのマイナス影響はチーム内で様々な不都合として現れます。
- 素直でない経営者に報告や情報伝達するとき、本来は不要である加工が施される
- ミスを認めず、正当化するための言い訳が多い
- 「誰が言ったか?」が優先され、その内容や真偽の根拠が軽視される
- 不必要な見栄やプライドに気遣う不健全なコミュニケーションが多い
- 相手の機嫌や気分を優先させ、耳の痛い批判やフィードバックを控える
- 仲間の成功や成果を素直に認めず、妬みやっかみが多い
これらに類似する不都合は星のようにあります。一見「他責」に思えるメンバーのこれらの考動の原因は、経営者の素直さの欠如が悪いカルチャーとなってチームに浸透してしまっていることがほとんどです。経営者の素直さは、企業文化の健全性、メンバーのモチベーション、相互協力関係などに深く影響を及ぼすことを認識しておきましょう。
まとめ:WANT思考で!
さて、どうですか?
経営脳の第1レイヤー「マインドセット」のひとつ「素直な心」を下記の切り口で整理しました。
- 時の経過とともに素直さを忘れていないだろうか?
- 素直な心について自己内観し、自分の本質を正しく知ること
- 経営者の素直な心がカルチャーに好影響を及ぼすこと
- 素直でないメンバーが多いのは、経営者の素直さが原因かもしれないこと
素直な心は、意固地になったり、頑固になったりせず、他者の意見やアドバイスを素直に受け入れる心、自分の誤りを素直に認める心など、「もっといい会社」として進化、成長するためにとても大切であり、欠かせないマインドセットのひとつです。
この機会に「素直な心」について自己認識を深め、もし改善点があるならば課題解決に取り組みましょう。
より素直になるために大切なのは「もっと素直になりたい」というWANT思考です。「もっと素直にならなければ」という義務的なMUST思考ではないことに気を付けてください。
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経営者のマインドセット8選