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「成長支援型人事評価」の目的は「もっといい人材」を増やして「もっといい会社」にすることであり、「社員の成長支援がねらい」ですが、この仕組みを運用できる経営者になる、という意味で「経営者の成長支援がねらい」でもあります。
むしろ、それが「本当のねらい」であると言っても過言ではありません。なぜなら「もっといい会社」にするためには「もっといい経営者」になればいいからです。
この記事では、10人~100人規模の中小企業の経営者の方々に向けて、「経営者の成長」という視点で人事評価の仕組みを整理します。
この記事は「中小企業向け人事評価|仕組み作りと運用のアウトライン」の補足です。
成長支援型人事評価の効果(1)社員の成長
文字通り「成長支援型人事評価の仕組み」の直接的な狙い、期待する効果は「社員の成長」に他なりません。
- Planning:経営者が期待する「人材像」を「人事評価基準(スキルチェックシート)」で言語化し
- DO:その内容を社員達にインストールし
- Check:人事評価によって成長過程をチェックし
- Action:成長課題の解決のためのフォローする
という「成長支援のPDCAサイクル」を回すことで、社員たちは「もっといい人材」に成長していきます。
成長支援型人事評価の効果(2)経営者の成長
上記のPDCAサイクルを上手に回せるようになれば「育て上手な経営者」になることができます。これがもうひとつのねらいであり、期待する効果である「経営者の成長」です。
社員たちは「奴隷」ではありません。ゴマンとある会社のなかで人生の大半を過ごす職場としてあなたの会社を選択してくれた貴重な人材です。あなたの事業目的の実現のために毎日出勤して頑張ってくれる大切な人たちです。
そのような彼ら彼女らの日常の成果やスキルを正しく評価し、それに見合った待遇で報いることは「経営者の誠意」の表れです。(だから、私は「人事評価制度がない会社」に出会うと「誠意がない経営者やなあ・・・」と思いますw。)
雇い主として「社員の成長を支援し、成果に見合う待遇で報い、彼ら彼女らの幸福に貢献する」という視点がメチャクチャ大切です。これは企業規模に関わらず経営者が必ず持っておくべき大切な視点だと私は考えています。
この「社員の幸福に貢献する」という大切な視点を持ったうえで「人を指導する」「人を評価をする」という仕事はそう簡単なことではありませんが、だからこそ「人事評価」は貴重なトレーニングの機会となります。
社員たちの「お手本」となって「あるべき姿」を指導し、現状とのギャップを「評価」し「成長課題」を共有し、その解決をサポートする。この簡単でない仕事を通じて「経営者としての人材育成スキル」を高め「育て上手な経営者」になること。
これが「成長支援型人事評価の仕組み」のもう一つの狙いであり、期待効果である「経営者の成長」です。
まとめ
さて、いかがですか?
経営者にとって、人事評価という仕事は「社員の成長」とともに「経営者=自分自身の成長」というねらいと期待がある、という話をまとめました。
「企業は人なり」という言葉の「人」には「経営者も含む」と解釈する所以でもあります。
繰り返しになりますが「簡単な仕事」ではありません。しかし「もっといい会社」にするために、社員の成長以上に経営者の成長が必要であることは言うまでもありません。数名の社員が成長するより、経営者自身が成長し「育て上手」になる方が比較にならないくらい「もっといい会社」になります。
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