
おはようございます!
今回は、基本に立ち返って「経営者の成長」について整理しておきます。
経営者が成長すれば、会社はもっと成長します。
では、もっと成長するために、どうすればいいか?
その答えは「自己投資型生活」の習慣化。
時間投資を惜しまないことです。
中小企業において「最もリターンが大きい投資先は経営者」という話をまとめました。
「10人~100人規模の中小企業経営者」の方々に向けた「自己投資=経営脳トレーニングのサポート」を目的に、「もっといい会社」に成長するヒントを毎週発信しています。
初めてアクセスしていただいた方は、「このブログについて」をまずご覧ください。
【成長定義】
もっと役に立つように進化する
「経営者の成長」の話を始めるにあたって、まず「成長とは何か?」。
「成長の定義」を共有しておきます。
このブログでは、
「成長とはもっと役に立つように進化すること」と定義してます。

誰の役に立つか?
それは、大きく3つのグループに分けることができます。
- 社外:得意先や取引先を中心とする社会
- 社内:社員たちと、その家族や大切な人たち
- 自分:経営者自身と、その家族や大切な人たち
会社は、これら3つのグループ(3G)の人たちの役に立つための「道具」です。
役に立つことで、この人たちの持続的な幸せを実現すること。
その状態を維持したり、もっと役に立つために進化することが「成長」です。
どれだけ会社が拡大しても、誰かが犠牲になっていたり、過剰な負担を抱えている場合、それは「膨張」に過ぎません。
これが、会社経営の「筋道」であり「道理」、つまり「経営の原理原則」です。
詳しくは、下記の記事を参考にしてください。
(詳説記事)持続的に正しく成長するための「経営の原理原則」
【本質確認】
経営者の成長と会社の成長
「もっと役に立つように進化すること」を成長の定義にすると、下記のように表現できます。
- 会社の成長:もっと役に立つ会社に進化すること
- 経営者の成長:もっと役に立つ存在に進化すること
特に中小企業においては、この「会社の成長」と「経営者の成長」は、表裏一体です。
経営者が成長すれば、会社はもっと成長します。
なぜでしょう?
その理由は、ほとんどの会社は「人の集まり」だからです。
規模に関わらず、経営者はトップリーダーです。
トップリーダーが成長すると、それに伴い人材も成長します。
人材が成長すると、チームのパフォーマンスが高くなります。
つまり、会社はもっと役に立つ存在に進化するのです。
この「経営者の成長」と「会社の成長」の関係性は、どれだけ時代が変わっても、変わらない「本質」と言って過言ではないでしょう。
(関連記事)人を育てる視点|経営者自身が「成長のお手本」となること!
【未来視点】
幸せな経営者人生のために
もうひとつ大切な視点である「幸せな経営者人生」について確認しておきましょう。
経営者の人生は、会社の成否に大きく左右されるばかりではなく、むしろ「そのもの」です。
「いい会社」として誇れる会社の経営者は幸せでしょう。
その「いい会社」が持続し、ハッピーリタイアできたら「自分の経営者人生は幸せだった」と振り返れるはずです。
さて、ここで大切なのは「なぜ幸せなのか?」です。
その答えは、上記「3Gマネジメント」です。
自分の会社が誰かの人生にちゃんと役立っていたと実感できるからです。
「あなたの会社のおかげで幸せでした、ありがとう」
自分自身が経営してきた会社に関わる3つのグループの人たちが、このように声をかけてくれるリタイアは「まさに冥利に尽きる」はずです。
ここに「成長を持続する目的」があります。
もし「成長って必要ですか?」と問いかけられたとき、「幸せな人生を送りたいから!」と即答できる経営者。
カッコいいじゃないですか!
【課題整理】
経営課題は経営者の成長課題
さて、ここまでで「成長の定義」「成長の目的」を確認しました。
次は「じゃあ、どうすればいい?」です。
経営課題がない会社は無いと思います。
また、その多くは「会社の課題」であると同時に「経営者の課題」でもあります。
この課題を整理する重要視点を整理しておきます。
課題とは
「現状とゴールのギャップ」
課題とは「現状とゴール(ありたい姿)のギャップ」です。
すでに、あなたの会社が、思い通りの「ありたい姿」を実現しているなら、この「差分(ギャップ)」がないので「課題は無い」という結論になります。
しかし、多くは「ギャップ」があるはずです。
「現状、ありたい姿とどんなギャップがあるか?」を、下記の例のように思いつくまま書き出してみましょう。
- 年商10億円の会社にしたいけど、現状はまだ3億円だ
- 優秀なリーダーを配置して、機能的なチームにしたいけど、リーダー人材が不足してる
- 人を増やして社員たちに余裕を持たせてあげたいが、人手不足で負担をかけている
- 潤沢な手元資金が欲しいけど、毎月の資金繰りが大変だ
まず、現状の課題を整理し言語化してみることが解決のためにとても大切です。
「ばくぜんと・・・」ではダメなので、根気よく書き出しましょう。
(参考記事)経営者の課題発見力:課題が見えないのはゴールが不鮮明だから
経営課題の根本原因を
自責で言語化する
次のプロセスは「経営課題の根本原因を自責で言語化すること」です。
- 売上がまだ少ないこと
- リーダー人材が不足していること
- 思うように採用ができないこと
- 資金繰りが厳しいこと
例えば、上記のこれらの「会社の課題」を「経営者(自分)の課題」まで落とし込むことです。
市場や社員たちのせい(他責)にしている間は、残念ながら解決しません。
今の会社の状態は、自分自身が経営してきた結果であることを受け入れることがとても重要です。
ただし、これは「自虐」ではなく「可能性」の話です。
「自分で悪くしたこと」は「自分で良くすること」もできるからです。
そんな「可能志向」がとても大切なプロセスです。
(参考記事)盲点弱点|経営者の”自責考動”が会社の成長を加速させる
結果をよりよくするために
考動を変える
「会社の課題」を「経営者(自分)の課題」にまで落とし込めれば、解決あるのみです。
そこで「解決」のための、大切な視点を補足しておきます。
ご承知の通り、現状はこれまでの「考え方」と「行動」の「結果」です。
「期待する結果」を得ている場合は、「考え方」と「行動」が正しかったことを表しています。
「期待してない結果」となっている場合は「考え方」と「行動」を変えなければなりません。
「何度やってもダメ」という話をよく聞きます。
それは「同じ考え方」「同じ行動」を繰り返しているからです。
「結果」を変えたい場合、「考え方」と「行動」を変えればいいのです。
(参考記事)フレームワーク|結果=考え方×行動|もっとよくなる思考習慣
【解決視点】
経営脳の最適化:5つのテーマ
ここまでで、「会社の課題」を「経営者の課題」として落とし込むことができました。
「経営者の課題」を「成長」によって解決しようという考え方です。
その視点は、言うまでもなく「経営脳の最適化」です。
ここで、改めて「経営脳は5つのレイヤー」を簡単におさらいしておきます。
これは、簡単に言うと「アタマの整理のためのフレームワーク」です。

アタマの中を5つの重なるレイヤーに分けて考えると、とても整理しやすくなります。
- L1:マインドセット:正しい考え方
- L2:フィジカル:体が資本、健康第一!
- L3:メンタル:いつもゴキゲン!
- L4:スキル:仕事の技能や技術
- L5:センス:差別化のチカラ
さて「会社の課題」の根本原因は、この5つのレイヤーのどこに課題があるからなのか?です。
5つのレイヤーを重ねてあるのは、下層の影響が上層に特に大きくなるからです。
仮に「スキル」が足りなくても、下層の「マインドセット」や「メンタル」が良好であれば「誰かが助けてくれる」という場面が増えます。
逆に、充分な「スキル」や「センス」を持っていても、下層の「フィジカル」に課題があって健康不安を抱えていると、充分なパフォーマンスが発揮できない、ということが考えられます。
上記で整理した「自責課題」を、この5つのレイヤーに当てはめながら「弱点」を見つけましょう。
もし、まだ「5つのレイヤー」について、理解が進んでいない場合は、下記の詳説記事を参考にしてください。
(詳説記事)経営力強化|経営脳はフレームワークで最適化できる!|5つのレイヤー
【課題解決】
応急処置と根本解決
「会社の課題」は「経営者の課題」ですが、一度に全部解決!というわけにはいかないので優先順位を付けます。
優先順位は「重要度」と「緊急度」を考慮して決めることが一般的です。
それに従うと、「緊急度」の高い課題は、いわゆる「実務課題」です。
これは「とりあえず応急処置しなければならない課題」です。
一方で、中長期的に「根本的に解決しなければならない課題」が「重要度」の高い課題ということができます。
この「応急処置」と「根本解決」の違いを例えるなら・・・
- 応急処置:発生した虫を退治する
- 根本解決:二度と虫が発生しないようにする
いずれ近いうちに「根本解決」をしなければなりませんが、とりあえずの「応急処置」を急がなければなりません。
上記でリストアップされた「5つのレイヤーの自責課題」のどれから着手すればいいか?は下記を参考にしてみてください。
応急処置
まずスキル課題を解決する
比較的緊急度の高い「実務課題」の多くは、経営者の「スキル課題」の現れです。
まず「スキル課題」の解決から着手することで当面の経営を改善することが可能です。
このブログでは、基礎スキル8選、経営スキル8選にフォーカスして紹介しています。
このリストを参考に、あなたの悩みやストレスに照らし合わせて「できるところ」から早速取り組みましょう。
- チームのパフォーマンスが気になっているなら「理念力」や「チームビルディング力」から
- 経営の実態がつかめずにストレスを抱えているなら「会計力」から
- 自分自身の伝達力にコンプレックスを感じているなら「ロジカルシンキング」から
このような具合です。
さて、どれから取り組みますか?
根本解決
マインドセットを整える
「応急処置」に対して、再発を防ぐための「根本解決」に必要なのは「マインドセット」のリセットです。
経営者なら誰でも課題の再発に頭を悩ました経験があります。
「またか・・・」とため息をつくあのシーンです。
殺虫剤を撒いたのに、また発生する虫・・・
課題が再発するのは「根本解決」をしていないからです。
その原因である「経営者の正しい考え方」、つまり「マインドセット」の課題を解決しなければなりません。
経営者が、正しい考え方を持っていると、行動が正しくなります。
行動が正しければ、結果が正しくなる、という理屈です。
正しいとは「経営の原理原則」に沿っているか?
これは「考え方を整えること」であり、歩きながらでも、電車の中でも、お風呂の中でもできます。
このブログでフォーカスしている8つの切り口をリストアップしておきます。
心当たりがあるものから、さっそく取り組みましょう。
【自主トレ】
生活を「自己投資型」に変える
さて、解決すべき「成長課題」のテーマとその優先順位が決まりました。
次はいよいよ「トレーニング=自己投資」の実践。
「スキル課題」も「マインドセット課題」も、その解決のための「時間」が必要です。
ところが・・・
「毎日が忙しくて、なかなか時間が取れない!」
こんな声がよく聞こえてきますが・・・
「じゃあ、いつになったら時間が取れますか?」
・・・はい!「みなまで言うな」ですよね。
ご承知の通り、大きなリターンのために必要なのは「投資資金」ではなく「投資時間」です。
平等に与えられた24時間。
日々の生活を、ジブンのために再構成し「自己投資型」に変えることが最も効果的です。
ポイントとなる具体的な視点は次の4つ。
- 決意
成長課題を解決するために「自己投資型生活」に変えるぞ!とコミット - 断捨離
成長に効果が無いこと、少ないことはやめる - 健康
時間効率を高めるために体調を整える - 機嫌
テンションを高めるために「ゴキゲンスイッチ」を見直す
*ゴキゲンスイッチ:上機嫌になれるきっかけのこと。好きな音楽、心奮い立つ動画、目標にしている人の言葉、大切な人からの激励など、自分のメンタルを上向きにしてくれる「何か」。(参考記事:経営者のメンタル|「ゴキゲン」なら大抵のことはうまくいく)
これらのポイントを意識し、生活の中に自己投資の時間を組み込んでいくと、時間は小さな積み重ねでも、想定外に大きな力となるものです。
例えば・・・
- 毎日たった10分でも、年間3,650分=約60時間!
- 毎日1時間であれば、年間365時間。活動時間を10時間/1日とすれば、なんと1か月以上
できるだけ「いちばん冴えてる時間・いちばんゴキゲンな時間」を「自己投資:読書・動画・情報収集」に向けましょう。
たった、これだけでも変わります。
さらに、その時間を「自己投資時間」として、カレンダーに「定期登録」して「自分との大切な約束」としてしまえば、三日坊主も防げるでしょう。
コストはほぼゼロ。
やらない理由はありますか?
「中小企業において、最もリターンが大きい投資先は経営者自身」です。
【要点整理】
もっといい経営者になろう!
さて、このブログの源流である「経営者の成長」をテーマに整理しました。
何か新しい気付きがあったでしょうか?
最後に、重要ポイントをキーワードで整理しておきます。
- 成長とは?「もっと役に立つように進化すること」
- 経営者の成長と会社の成長はリンクしている
- 幸せな経営者人生を送るための成長であること
- 経営脳の5つのレイヤーで成長課題を自覚する
- 成長課題の解決のために時間投資を惜しまない
もっといい経営者に成長すれば、必ずもっといい会社になります。
これからも「経営脳のトレーニング」、頑張りましょう!
もし、サポートが必要であれば、いつでも気軽に連絡ください!
以上、お役に立ちますように!
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