この記事は、更新時の情報と筆者の考えに基づくものです。約 6 分で読めます。

おはようございます!
今日は2025年第10週の土曜日。
さて、今週は「人事評価基準」に「マインドセット評価」を追加する提案です。
私は、今までこのブログでも「スキル評価」を中心に提案してきました。
しかし、それだけでは「成果が出る人・出ない人」の違いを正しく評価するには限界がありました。
そこで、「スキル以前の問題」として「マインドセット」に着目し、それを評価に加えたらどうなるか? を検討して整理しました。
もし「スキル評価」に限界を感じていたら、ぜひ参考にしてください。
【現状確認】
スキルがあるのにイマイチな人
スキルがあっても、なぜか成果が出ない人がいます。
スキルがあっても、なぜか活躍できない人がいます。
そんな人が、あなたの会社にもいませんか?
人が活躍するかどうかは、その人の「スキル」に注目しがちです。
しかし、スキルが高ければ必ずしも成果が出るわけではないのが現実です。
その原因は何か?
考えられるのは、次の3つです。
- 原因1:体調がすぐれない
- 原因2:気分がすぐれない
- 原因3:考え方に課題がある
つまり・・・
- フィジカル
- メンタル
- マインドセット
・・・です。

「おや? どこかで見たような…」
そう思われた方は、このブログの常連さんですね(笑)
その通り、「経営脳の5つのレイヤー」です。
このフレームワークは、経営者だけでなくすべての人に適用できるものです。
本稿では、上記の「原因3:考え方の課題」の解決策として「マインドセット」を人事評価に取り入れる実務を提案します。
【原因特定】
スキルの前にマインドセット
「マインドセット」とは、その人の「考え」や「思考のクセ」のこと。
どのような「マインドセット」が「スキル」に影響するか?
特に重要な10項目を、あえて「好ましくないマインドセット」と対比でリストアップします。
あえてクドイ説明は不要ですね。
これらの「マインドセット」に課題があれば、せっかく「スキル」が活かせないことは言うまでもありません。
- 成長志向:もっと役に立てるように変化したい
- 使命感:自分の役割を果たしたい
- 倫理観:正しい道に沿って考動したい
- 可能志向:ポジティブに考動したい
- 多様性:柔軟に考動したい
- 学習志向:常に学び続けたい
- 本質志向:本質を見極めたい
- 素直な心:常に心を開いておきたい
- 主体性:自ら考動したい
- 協調性:チームファーストで考動したい
- 成長に興味がない
- 役割を与えられるのは重い
- 正しい道ってタテマエ
- どうせムリだから
- 自分と違う人はヘン
- 勉強は好きではない
- ウワベに気を取られる
- イコジ・ガンコ
- 指示が欲しい
- 我が道を行く
(関連記事)経営脳:Layer1:経営者のマインドセット
【課題解決】
マインドセットを可視化する
「5つのレイヤー」でも示した通り「マインドセット」が「スキル」に大きく影響します。
「スキル」を十分に活かすためには「マインドセット」を「より好ましい状態」にする必要があります。
その実務的な方法が「人事評価にマインドセット評価を取り入れる」です。
例えば、会社が求める上記のようなマインドセットを10項目リストアップし「5段階」で評価します。
- 【1点】理解・納得レベル:理解はしているが、まだ言動には表れていない
- 【2点】行動レベル:日常の言動に現れているが、まだ成果レベルには満たない
- 【3点】成果レベル:日常の言動に現れており、概ね支障はない
- 【4点】習慣・安定レベル:パーソナリティとして認知されている
- 【5点】相互支援レベル:十分なレベルであり、他者の模範でもある
ただ、後述もしますが「スキル評価」以上に「マインドセット評価」は難しいので、当面は、次のような「3段階」でもいいでしょう。
まずは「3段階」で運用してみて、慣れてきたら精度を上げていく形でもOKです。
- 【1点】課題レベル:まだ言動に現れていない
- 【2点】合格レベル:日常の言動に現れており、概ね支障はない
- 【3点】模範レベル:十分なレベルであり、他者の模範でもある
このように「マインドセット評価基準」を作成することで、会社が求める「マインドセット」が可視化され、チームで共有することができます。
具体的には、5段階のサンプルをスプレッドシートで公開しているので、詳細は下記リンクを参照してください。
(参考書式)マインドセット評価基準サンプル(Googleスプレッドシート)
(参考記事)人事評価の実務|5段階基準の作り方と使い方|サンプルDL付
【重要視点】
経営者がお手本であること
さて「マインドセット評価基準」が完成すれば、いよいよチームに実装します。
「どんな手順で導入、実装すればいいだろう?」と思いますよね?
心配ご無用!
注意点は、ただひとつです。
「経営者自身がお手本であること」
もし、成長志向や素直な心などのマインドセットの各項目について、もし経営者自身に課題があるなら「時期尚早」。
評価者である経営者自身に「マインドセットの課題」があれば、その人に評価されるメンバーたちがどう思うか?です。
「素直じゃない人に、素直になれっていわれても・・・」って笑えないことが起きてしまいます。
反対に、経営者自身がお手本として「あるべきマインドセット」が整っていれば「迷わず行け!」です。
「社長のようなマインドセットになるために、この10項目を高めればいいんだ!」とメンバーたちが納得すれば、実務手順が多少稚拙であっても、実装に時間はかかりません。
もし不安があるなら「経営脳:Layer1:マインドセット」の自主トレを急ぎましょう!
とはいえ・・・。
「それじゃ、いつまで経っても無理だわ・・・」と、早速「可能志向」を忘れてる方もいらっしゃるかも?
そのような方は「できるところからの部分実装」を検討しましょう。
「成長志向」と「倫理観」と「**」と・・・と、5項目をピックアップして「ハーフサイズ」でのスタートです。
「5つくらいなら、大丈夫!」ですよね!
(関連記事)中小企業の人事評価の最大メリットは経営者自身が成長すること
【要点整理】
「考え方」を育てる仕組み
さて、どうですか?「人事評価にマインドセット評価を追加する」ことを提案しました。
これは、メンバーの「考え方」をより好ましい状態に育て「スキル」を活かすための仕組みです。
- スキルがあっても成果が出ない人の原因はマインドセットかもしれません。
- その確認のために、スキルに影響するマインドセットを10項目例示しました。
- もし、心当たりがあるなら「評価基準」でマインドセットを可視化しましょう。
- ただ、これを実装のポイントは「お手本となる経営者」であることをお忘れなく!
関連記事も含め参考にしてみてください。
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