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08:人事評価の実務|「評価面談:1-on-1」の進め方

2026 4/22
2026年4月19日2026年4月22日
H.HORII

人事評価の評価面談って必要かなぁ?
全員との面談って数日が必要。
省略したらダメだろうか?

「10人~200人規模の中小企業経営者」の「自己投資=経営脳トレーニングのサポート」を目的に、「もっといい経営者」「もっといい会社」に成長するためのヒントを日々更新しています。
元税理士のマネジメントコーチ・堀井弘三が、40年近くの経験と知識に基づき執筆しています。

人事評価の評価面談、大変ですね。

省略したらダメだろうか?

は~?

まさか、そんなことを思っていませんよね?

思っていなくても
「テキトー」にやってませんよね?

念のため
「中小企業の人事評価」における
「評価面談」の重要性を整理しておきます。

「そんなの当たり前やん!」なら、別記事へ!

「そうかな~」と疑心暗鬼なら
「熟読」してください。

INDEX

【概要俯瞰】評価面談とは?

まず「評価面談=人事評価における個人面談」の概要を整理しておきましょう。

「メンバーの成長」を期待して行う
「成長支援型の人事評価」においては
「評価面談」が欠かせません。

「評価面談」がなければ
「人事評価」は
「不信・不満のきっかけ」になります。

「経営者」と「メンバー」の
「誤解」を未然に防ぐとともに
「信頼関係」を深めるために
「軽視」してはなりません。

その目的は3つ。

  • 評価確定
    • 「評価者評価」と「自己評価」をすり合わせ、双方の「納得ポイント」で確定します。
  • 成長課題の共有
    • 評価確定の過程で明らかになった「成長課題」を共有します。
  • 成長支援
    • 評価確定のプロセスで明らかになった「成長課題」について、その「解決方法」のフォローやアドバイスを行います。

【目的確認】
人事評価は「成長支援ツール」

本題の前に
「なぜ、人事評価をするのか?」
「目的」についておさらいしておきましょう。

「人事評価」は
「人材の成長支援」を通じて
「最高のチーム」に育てるための
「仕組み」であり「道具」です。

評価基準に照らし合わせて
個々の「成長課題」を明確にし、
その課題解決をサポートすることで
「成長を支援する仕組み」です。

給与決定のための「採点が主目的ではない」ことに注意しましょう。

なお、本題の「評価面談」は
「人材育成のPDCA」の
「Check」と「Action」に当たります。

あわせて読みたい
07:人材育成の仕組「学校方式のPDCA」で育てる! 会社は学校ではない!勉強は勤務外の時間でやるべき!会社に貢献するために自習する。そんなの「あたりまえ!」…じゃない?…ん?… 「会社は学校じゃない!」 かつては、…

【軽視厳禁】
勘違いすると絶対に失敗する!

「評価面談」の
「成功」とは「人材育成に効果」があること。
「失敗」とは「人材育成に効果」がないこと。

「評価面談」を誤解したり、勘違いすると
「かなり高い確率」で
「失敗」します。

中小企業でよく見かける「誤解・勘違い」は…

  • 一方通行:評価者の一方的な話や、決めつけ
  • 準備不足:事実より印象でフィードバック
  • ダメだし:至らない点を詰め事実上の説教の場
  • 結果伝達:確定評価を伝えるだけで、その理由を伝えない

これらによる「失敗」は
「評価面談の失敗」ではなく
「人事評価の失敗」そのものであり
「チーム崩壊」のリスクすらあります。

「人事評価は成長支援のための仕組み」であり
「評価面談は前向きで建設的な時間」であることを
「双方が正しく理解・納得」していることが
「成功する人事評価」の前提条件です。

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02:人事評価の現実|中小企業が失敗する理由 評価基準、評価、評価面談・・・。中小企業にとって「人事評価」は「メンドウ」な仕組み。もっと「カンタン」にできないものか? 「人事評価」、やってますか? 「人事…

【相互期待】
両者に必要な大切な心構え

「評価面談」に臨む
「評価者」と「メンバー」の
「大切な心構え」を確認しておきましょう。

評価者側の心構えは
「期待」

評価面談に備えて評価者側に必要な心構えは
「一人ひとりに成長して欲しい」という
「メンバーに対する期待」です。

「成長して欲しい」という期待の気持ちがなければ、そもそも「成長支援型の人事評価」が成り立ちません。

前提となる気持ちです。

これは「タテマエ」ではありません。

万が一「評価面談ってメンドウやなあ…」という「ホンネ」があるなら「人事評価」はやめた方がいいです。

「偽善的な人事評価」では、誰も幸せになれません。

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メンバー側の心構えも
「期待」

一方、メンバー側に必要な心構えも「期待」です。

定期的に行われる
「人事評価に基づく評価面談」を
「楽しみにしているか?」
「心待ちにしているか?」

つまり
「評価面談に期待」しているかどうかです。

「期待」とは
「また、成長できるかも!」です。

評価面談によって、
「成長課題」が明確になり
「課題解決のヒント」が得られ、
「フォローやアドバイス」も得られる。

その結果
「自分は、もっと成長できる!」という期待です。

「イイ人」ほど、この「ニーズ」は高いものです。

もし、評価面談に臨むメンバーの心に期待がないとすれば、それは「期待できない評価面談」だから。
「なぜ、当社の評価面談は期待されないのだろう?」。
この「問」を突き詰め「経営課題」をピックアップすることは「急務」。

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【実務手順】
6つのステップで丁寧に進める

評価面談の実務を順を追って整理します。

STEP1 
事前準備:「自己評価」を回収

評価面談の前に対象者から「自己評価」を提出してもらいましょう。

「いつまでに提出してもらうか?」については、各社の事情によりますが、評価面談のために十分な準備ができる時間を確保する必要があります。

提出してもらう「自己評価」は、このフォームを参考にしてください。
ーーー
評価記録シートサンプルのダウンロード
エクセル:https://www.bizocean.jp/doc/detail/547595/

(他社サイト:ビズオーシャン)

STEP2 
事前準備:双方のギャップ確認

提出してもらった各自の「自己評価」について、評価者は「自分が評価した点数とギャップがないか?」をチェックします。

例えば「コミュニケーションスキル」について、本人の「自己評価」では【4点】なのに、評価者側の評価は【2点】というようなケースです。

  • 自分が評価した【2点】は厳しすぎたかな?言われてみれば本人の【4点】が正しいなあ。
  • 彼は自己評価が甘いな・・・自分を過大評価しすぎてるけど、なんでだろう?
  • 【2点】は厳しすぎるけど【4点】でもないな・・・【3点】が適正だな

など、ギャップについて「事実を振り返り」よく考えて準備をしましょう。

STEP3 
事前準備:アドバイスの準備

人事評価によって点数を付けるのは「成長課題の発見」のためです。

「どうすれば彼のコミュニケーションスキルは4点にアップすることができるか?」についてアドバイスできるように準備しておく必要があります。

評価者のアドバイスを、メンバーが「いいヒントをもらった!」と実感してもらう必要があります。

「根性で頑張れ!」「やればできる!」というような根性論や精神論だけで、具体的な課題解決方法をアドバイスできないなら「やらない方がマシ」なので注意しましょう。

「個別指導の準備」です。

「一般論」ではなく
「本人にとっての最善の方法は?」に
「十分な時間」をかけて
「プレシンキング」し丁寧に準備しましょう。

STEP4 
評価面談当日:30分~1時間/1人

評価面談は、予め時間を決めて実施しましょう。

一般的には、一人当たり30分~1時間が必要です。

視点は
「社員満足度を得るために必要な時間」です。

上述したように、彼ら彼女らは
「評価面談に期待」しています。

この期待を裏切ってはなりません。

仮に、一人10分だけであっても十分に満足してくれればいいのですが、私の経験上「満足感」を得るにはそれなりの時間が必要です。

反対に1時間を超えそうなとき。

例えば、ギャップのあるテーマが多くて、一つひとつにアドバイスをしていたら時間が足りない、というようなときです。

その時は「改めて時間を取ろう」と、別日を提案し「時間無制限の機会を作ってじっくりサポートするよ」という姿勢が必要です。

まちがっても「時間切れ」という中途半端な状態で終わらないように気を付けましょう。

STEP5 
評価面談当日:話の進め方

本人の「自己評価」と、評価者の「評価者評価」が「一致」していればいいのですが、現実は複数の項目でギャップが発生します。

  • 自己評価:3点
    日常業務に支障はないレベル
  • 評価者評価:2点
    日常業務にまだ補助者が必要なレベル

という具合です。

どちらの評価が適切なのか?

両者が「事実に基づいて」話し合って、どちらかに決定しなければなりません。

また、その過程で「成長課題」があれば、同時に共有します。

そのうえで
「こうすれば、もっとよくなるよ!」。

これが「着地点」です。

「あとは自力で頑張りなさい」と締めくくるのは大間違い!

STEP6 
アフターフォロー

評価面談のアフターフォローとして、実際に成長してもらうための具体的な関わりが必要です。

評価面談によって共有した「成長課題」の解決が成長に他なりません。

そのためのフォローです。

日常のコミュニケーションの中においても
「どお、調子は?」
「解決できそう?」
「進んでる?」
「困ってない?」
「悩んでない?」と声をかける。

もちろん、課題解決が進んでいれば
「お!調子よさそうね!」
「その調子!」と
「いいね!」も忘れないようにしましょう。

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補足:緊張させないこと

ひとつ補足しておきます。

評価面談は、いわゆる「1 on 1(ワン・オン・ワン)」で実施します。

人は「1対1」の方が腹を割って話しやすくなるからです。

社内の人間関係など「ここだけの話」が出ることもあります。

双方の信頼があって初めて貴重な情報を得られることもあります。

ただ、人によっては「期待」していると同時に「緊張」している場合もあります。

評価者、特に、それが社長との「1対1」であれば想像以上に緊張したり萎縮したりしているかもしれません。

方法は様々ですが、相手に応じて工夫しましょう。

営業系の社長には
「営業トーク」が上手だから
「個人面談」も上手なはず!
、とよく励ましてたなあ

【要点整理】
1on1 は評価者の成長チャンス

さて、どうですか?

「中小企業の人事評価」における
「評価面談の実務」について整理しました。

「手間がかかるなあ…」と思いますか?

人事評価は「時間」や「手間」だけでなく、何より「気」を使うので、評価者の負担感はそれなりだと思います。

最後に厳しい現実を補足しておきます。

評価面談が負担に感じる理由は
「評価と育成のスキルが足りないから」です。

メンバーと向き合って成長支援することの「反復」こそが「評価者としてのトレーニング」であり「評価者の成長」に繋がります。

「人事評価」は、
「人材育成」が目的ですが、
「人材」の中には
「経営者も含む」です。

「企業は人なり」

経営者とメンバー、
双方にとっての
「ハード・トレーニング」。

「一石二鳥!」

お役に立ちますように!

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  • 02:組織戦略の主軸|人的資本経営|消費から投資へ
  • 03:組織戦略の全容|最高のチーム「5つの仕組み」
  • 04:組織戦略の前提|相性の良し悪しがとても大切
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2部:組成編
  • 01:組織作り|経営者のチームビルディング・スキル
  • 02:組織作り|最高のチームを作る実務:5ステップ
  • 03:組織作り|「もっといいチーム」の「らしさ」
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  • 04:採用力の改善|「イイ人」に選ばれるための視点
  • 05:採用力の実務|「イイ人」を見極める面接のコツ
4部:育成編
  • 01:人を育てる覚悟「ホンキ」で人を育てているか?
  • 02:人材育成の準備「優秀な人材」を言語化してるか?
  • 03:人を育てる前提「ヒト」を正しく理解しているか?
  • 04:人材が育つ文化「成長の定義」を共有しているか?
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  • 07:人材育成の仕組「学校方式のPDCA」で育てる!
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  • 09:人材育成の仕組「定例研修」を「内製化」する!
  • 10:人材育成のコツ「いいね!」褒めて育てる重要視点
  • 11:人材育成の難問「リーダー」が育たない理由
5部:評価編
  • 01:人事評価の本質|組織を育てるための道具
  • 02:人事評価の現実|中小企業が失敗する理由
  • 03:人事評価の運用|「成功例」と「失敗例」の比較
  • 04:人事評価の基準|5段階評価のサンプル|無料DL有
  • 05:人事評価の基準|「好みのタイプ」を言語化する
  • 06:人事評価の基準|「マインドセット評価」の追加案
  • 07:人事評価の実装|設計から運用までの実務ステップ
  • 08:人事評価の実務|「評価面談:1-on-1」の進め方
  • 09:人事評価の効果|最大メリットは「経営者の成長」
  • 10:人事評価の別案|評価基準は社員が設計すれば?
  • 11:人事評価は手段|経営計画の実行を支える仕組み
6部:分配編
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  • 05:成果分配の実務|業績連動型賞与の実装ステップ
  • 06:成果分配の実務|売上?利益?ナニに連動させる?
  • 07:成果分配の実務|賞与の「総額計算」の「分配率」
  • 08:成果分配の実務|各人の賞与を計算する「貢献率」
  • 09:成果分配の失敗|業績連動型賞与でしくじる理由

このサイトでは、ひとりでも多くの経営者の方々のお役に立ちたいという思いを持って、なるべく深く、そして詳しく発信しているつもりなのですが、「ひと」に関することには「どうしても書けないこと=公表できないこと」があります。

特に、人事評価とか給与賞与に関するマネジメントには、その性質上「社員さんたちには知られない方がいいこと」があります。

お察しのとおり、このサイトは経営者の方だけではなく、一般社員さんたちもアクセスし読むことができます。

すべて「理想論」や「タテマエ」で解決できればいいのですが、「人に関する実務」はそんなに甘いものではなく、時には「荒療治」しなければならないシーンがあります。この「荒療治」を文字で誤解なく伝えることはとても困難です。

また、カモフラージュした「事例紹介」であっても、当事者の方々にとっては「あ、この記事、当社のことやん」ってすぐにわかってしまいます。それは、その社員さんにとっても「あ、自分のことだ」とわかってしまいます。「いい話」の場合はいいのですが「よくない話」の場合は、気分を害したり、あらぬ誤解を生じさせたりするリスクがあります。

このような理由で「トラブル解決系」や「裏技的な方法」は、一般公開しているこのサイトでは書けません。

「それが聞きたいのに・・・」と、物足りなさを感じられる方も少なくないと思いますが、何卒ご了承ください。

ただ、トラブルや裏技が必要になるときの共通した原因があります。それは、この「組織戦略」を疎かにしてしまったリバウンドであること。念のために書き添えておきます。

5部-評価編
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この記事を書いた人

H.HORIIのアバター H.HORII マネジメントコーチ

思考のスパーリング・パートナー

もっとエエ会社にしたいなら、
もっとエエ経営者になればええねん!

これが口ぐせ。

1999年に税理士事務所を創業し、
勤務時代も含めると約40年近く
300人を超える中小企業経営者の
成功と失敗を特等席で見てきた
「超実務家」。
2022年に幸せな事業承継を遂げ、
自ら「経営の入り口から出口まで完走」。

現在はマネジメント・コーチとして、
20〜40代の次世代経営者を
「あおって、いやして、元気づけて」
パフォーマンスを最適化するのが仕事。
その現場で得た「もっとよくなるヒント」を
惜しみなく日々発信中。

詳しいプロフィールはこちらへ。

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