経営者の可能志向:デキる!を前提としてポジティブに考動する

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この記事は、更新時の情報と筆者の考えに基づくものです。


ポジティブだろうか?
「デキル!」から考えているだろうか?
「デキル!」の方法を考え抜いているだろうか?
「デキル!」が思考習慣になっているだろうか?

【経営脳】5つのレイヤー。第1階層は、経営者の心構えや考え方をマネジメントする「マインドセット」。

「もっといい会社」にするためには、経営脳を整え「もっといい経営者」になることが唯一の選択肢であり、そのために特に大切なのは、他のレイヤーに優先して、信念や価値観などを含む「考え方」、つまり「マインドセット」を整えることです。

このページでは、経営脳5つのレイヤーの第1レイヤー「マインドセット8選」のひとつである「可能志向」について詳しく紹介します。

このブログでは「10人~100人規模の中小企業経営者」の方々に向けて「経営脳の自主トレサポート」を目的に「もっといい会社」にするためのヒントを発信しています。初めてアクセスしていただいた方は、こちら(=「このブログについて」)をまずご覧ください。

【可能志向】デキる!を前提にポジティブに考動

「可能志向」とは「可能を前提として考動(考える・行動する)しようという考え方」であり、経営者にとって大切なマインドセットのひとつです。

市場環境、競合との競争、チーム内の諸問題、資金的なことなどにおいて困難が発生しても、それを真正面から受け止め、解決の可能性をポジティブに考え、実行してみるという考動習慣は「課題解決の連続」という会社経営のリーダーとして欠かせません。また、このマインドセットは、高く困難と思われる目標設定をするときにも有効です。

「何か方法があるはず!もっと考えよう!」

これは「運まかせ」「無謀」「根拠なしの楽観」という無責任な考動ではありません。「考えずに動く」のではなく「あきらめず考え抜こう」というマインドセットです。

また、このリーダーの考動習慣は、企業文化・カルチャーとして形成されていき、それがチームのパフォーマンスに好影響を及ぼすことは言うまでもありません。

【自己内観】可能志向について自分と向き合う

自己内観とは、自分と向き合い「自分の本質を知ること」であり、自身の課題解決に欠かせないプロセスです。

「可能志向」について、自問自答するためのサンプルを紹介するので確認してみてください。

  • 困難に直面したとき、反射的に「ムリ!」とあきらめることが多くないだろうか?
  • 可能性を検討するとき、過去の経験や、現状の知識や情報のみで思考することが多くないだろうか?
  • 可能か不可能かを、過去の確率で判断することが多くないだろうか?
  • 深く思考せずに可能性の限界を設定していないだろうか?
  • できない理由をリストアップする思考習慣になっていないだろうか?
  • 深く考えることなく、イチかバチかの勢いだけで実行してしまうことはないだろうか?
  • 社内のメンバーやチームの成長を手を尽くす前にあきらめていないだろうか?
  • 「達成できる目標」と「達成したい目標」にギャップはないだろうか?

これらの問いかけそのものに共感でき、さらにその回答が「YES」なのであれば「可能志向」に課題はないでしょう。でも、ひとつでも「NO」や「あいまい」があれば「なぜ、YESと言い切れないのか?」を、さらに深く考えてみましょう。

【企業文化】経営者の可能志向とカルチャー

チームのパフォーマンスは、リーダーのマインドセットに大きく左右されます。

経営者が、可能志向の重要性や必要性を強く認識し「できるはずだ!」というポジティブなマインドセットを持っている場合、その姿はチームにとても良い影響を与えます。この経営者のマインドセットは、やがて次のようなカルチャー(企業文化)として形成、醸成され、その結果は、個々のメンバーの考動となって表れます。

  • 個々のメンバーが可能を前提に思考し、積極的に意見を出すカルチャー
  • 過去の経験や、現状の知識や情報に依存せず、新たな視点、思考、情報等を探求するカルチャー
  • 確かな根拠なく、または出所不明な情報等による考動を戒めるカルチャー
  • 無謀と思えるチャレンジであっても、それを嘲笑することなく、賞賛するカルチャー
  • 自身の可能性に期待し、成長意欲を持続するカルチャー
  • 可能性を高めるために仲間をサポートするカルチャー
  • 高めに目標設定するカルチャー

個々のメンバーが可能志向を持って考動することで、ポジティブに考え抜く思考が習慣化され、チームのパフォーマンスはさらに高くなることが期待できます。

経営者が可能志向を持ち、それをチームに浸透させ、カルチャーとして醸成することは「もっといい会社」として進化成長するために欠かすことはできません。

【最悪な状態】元凶はネガティブな経営者

理解を深めていただくために、上記をネガティブな表現に変換しておきます。

経営者の可能志向に課題がある場合、そのマイナス影響はチーム内で様々な不都合として現れます。

  • 反射的に不可能を前提に思考し「できない理由」や「小さなリスク」をリストアップする思考習慣
  • 過去の経験や、現状の知識や情報に依存し、新たな視点、思考、情報等を否定的にとらえる
  • そもそもチャレンジするメンバーが少ない
  • 固定マインドセットが強く、成長意欲が乏しい
  • 仲間の可能性を高めるためのサポートが少ない
  • 確実にクリアできるレベルで目標を設定する
  • 長期的な視点を持たず、短期的な成果を優先する
  • 優秀な人材が長続きしない

これらに類似する不都合は星のようにあります。一見「他責」に思えるメンバーのこれらの考動の原因は、経営者の可能志向の低さが悪いカルチャーとなってチームに浸透してしまっていることがほとんどです。経営者の可能志向は、企業文化の健全性、メンバーのモチベーション、相互協力関係などに深く影響を及ぼすことを認識しておきましょう。

【まとめ】もっとポジティブになりたい!

さて、どうですか?

経営脳の第1レイヤー「マインドセット」のひとつ「可能志向」を整理しました。

「可能志向」は、目的を考える時や目標を設定するとき、または、困難な課題に直面したとき、可能を前提にポジティブに考動する考動習慣のことであり、「もっといい会社」として進化、成長するためにとても大切であり、欠かせないマインドセットのひとつです。

この機会に「可能志向」について自己認識を深め、もし改善点があるならば課題解決に取り組みましょう。

「可能志向」を高めるために大切なのは「もっとポジティブになりたい!」というWANT思考です。

「もっとポジティブにならなければ」という義務的なMUST思考ではないことに気を付けてください。

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経営者のマインドセット8選