経営者の使命感:それはホンネか?言行一致しているか?

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この記事は、更新時の情報と筆者の考えに基づくものです。


「当社の使命」は何だろうか?
「経営者としての使命」は何だろうか?
つまり「自分の使命」は何だろうか?
その「使命感」は「ホンネ」だろうか?
そして、それは「言行一致」しているだろうか?

【経営脳】5つのレイヤー。第1階層は、経営者の心構えや考え方をマネジメントする「マインドセット」。

「もっといい会社」にするためには、経営脳を整え「もっといい経営者」になることが唯一の選択肢であり、そのために特に大切なのは、他のレイヤーに優先して、信念や価値観などを含む「考え方」、つまり「マインドセット」を整えることです。

このページでは、経営脳5つのレイヤーの第1レイヤー「マインドセット8選」のひとつである「使命感」について詳しく紹介します。

このブログでは「10人~100人規模の中小企業経営者」の方々に向けて「経営脳の自主トレサポート」を目的に「もっといい会社」にするためのヒントを発信しています。初めてアクセスしていただいた方は、こちら(=「このブログについて」)をまずご覧ください。

【大前提】その使命感は「ホンネ=WANT」か?

「使命感」とは、事業目的を実現するための動機や熱意を指し、それに対する強いコミットメントのことであり、経営者にとってとても重要なマインドセットのひとつです。

これは、「何がやりたいのか?」「なぜ、やりたいのか?」というトップリーダーたる経営者の「内なるホンネ=WANT」であり、しばしば見かける「しなければならない」という「タテマエ的なMUST」でないことが大前提です。

経営者の使命感は、多くの場合「企業理念」や「ミッション」で明文化され社内外に発信されていますが、業種や規模に関わらず、その本質は「誰かを幸せにすること」で共通しています。そこに示された「幸せにするという使命」がタテマエではなくホンネであるかどうか?が「もっといい会社」として進化、成長するためにとても大切です。

(関連記事)【会社とは?】真の成功のための重要視点「幸せのための道具」

【自己内観】使命感について自分と向き合う

自己内観とは、自分と向き合い「自分の本質を知ること」であり、自身の課題解決に欠かせないプロセスです。

「使命感」について、自問自答するためのサンプルを紹介するので確認してみてください。

  • 「もっといい経営者」になって「もっといい会社」にしたいという想いはあるだろうか?
  • 「お客様や取引先」に対する役割=使命は明確だろうか?
  • 「社員や、その家族や大切な人たち」に対する役割=使命は明確だろうか?
  • 「自分自身の家族や大切な人たち」に対する役割=使命は明確だろうか?
  • 「自分の使命」「会社の使命」は、まわりの人たちの賛同や共感を得ているだろうか?
  • 「企業理念」や「ミッション」が、タテマエとなっていないだろうか?形骸化していないだろうか?

これらの問いかけそのものに共感でき、さらにその回答が「YES」なのであれば「使命感」に課題はないでしょう。でも、ひとつでも「NO」や「あいまい」があれば「なぜ、YESと言い切れないのか?」を、さらに深く考えてみましょう。

その上で、もうひとつ大切な自問自答として・・・

言行は一致しているだろうか?

つまり、使命感を実現するために実際に行動しているだろうか?を確認してみてください。

【企業文化】経営者の使命感とカルチャー

善悪や強弱に関わらず、顧客を含め多くの社内外の人たちは「経営者の使命:理念・ミッション」に共感して集まってきます。特に、チームビルディングにおいて、その効果と影響は顕著です。

経営者が「ホンネの使命感」を発信し、それに共感するメンバーが集合すると高いパフォーマンスのチームが形成されます。このチームは、経営者が掲げる使命を実現するためにモチベーション高く活動します。

会社経営における「事業戦略」「技術開発」「企業文化」など様々な重要なテーマも「実行するチームあってのこと」でありチームが整っていないと、すべては「絵に描いた餅」に過ぎません。経営者のマインドセットとしての使命感がチームビルディングにどのように影響するかを正しく理解しておくことがとても大切です。

【最悪の状態】使命感が「タテマエ」の経営者

理解を深めていただくために、ネガティブなことも紹介しておきます。

経営者が掲げる使命感がタテマエ的、形式的なものであって、それが「ホンネ」でないとき、それを信じて集まったメンバーは違和感や時には嫌悪感を抱かざるを得ず、そのマイナス影響は様々な不都合として現れます。

  • 経営者とメンバー間の相互信頼感が希薄
  • 企業理念やミッションが浸透せず形式化している
  • 優秀な人材が長続きしない
  • 人の心に対する感受性が低く、効率や経済的なことが優先されやすい
  • ギブアンドテイクより、テイクファーストな考動が強い
  • 大切なことが「理想論」と片づけられ軽視されやすい

これらに類似する不都合は星のようにあります。チームに一体感が無く、一見「他責」に思えるメンバーのこれらの考動の原因は、経営者の使命感の低さや弱さが悪いカルチャーとなってチームに浸透してしまっていることがほとんどです。経営者の使命感は、企業文化の健全性、チームの協力関係などに深く影響を及ぼすことを認識しておきましょう。

【まとめ】今もホンネは変わってないか?

さて、どうですか?

経営脳の第1レイヤー「マインドセット」のひとつ「使命感」を整理しました。

「使命感」は、多くの場合「企業理念」や「ミッション」で明文化されていますが、その本質は「誰かを幸せにすること」で共通しています。そこに示された「幸せにするという使命」がタテマエではなくホンネであるかどうか?が「もっといい会社」として進化、成長するためにとても大切であり、欠かせないマインドセットのひとつです。

この機会に「会社の存在意義」「自分自身の存在意義」について自己認識を深め、もし改善点があるならば課題解決に取り組みましょう。

「使命感」を高めるために大切な思考は「もっと役に立ちたい」というWANT思考です。

「役に立たなかればならない」というMUST思考ではありません。

常に、自分のホンネを向き合い、それが今も変わってないことを確認しましょう。

関連記事も含め参考にしてみてください。

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経営者のマインドセット8選