経営者の使命感:社会に貢献しようというマインドセット

【経営脳】5つのレイヤー。第1レイヤーは、経営者の心構えや考え方をマネジメントする「マインドセット」。

中小企業が「もっといい会社」に成長するためには、経営脳を最適化し「もっといい経営者」に成長することが唯一の選択肢。

そのため、特に大切なのは、他のレイヤーに優先する「第1レイヤー:マインドセット」=「正しさを問い、考えるチカラ」を整えることです。

本稿では「マインドセット」が試されるテーマのひとつ、「使命感」について詳しく紹介します。

「10人~100人規模の中小企業経営者」の方々に向けた「自己投資=経営脳トレーニングのサポート」を目的に、「もっといい会社」に成長するヒントを毎週発信しています。
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【おさらい】
経営脳の5レイヤー

本稿は「Layer1:経営者のマインドセット」を深掘りする8つの記事のひとつです。

先に「経営脳:5つのレイヤー」をおさらいしておきましょう。

経営脳:5つのレイヤー
【経営脳】5つのレイヤー。第1階層は、経営者の心構えや考え方をマネジメントする「マインドセット」。
  • Layer1:マインドセット
    全体をマネジメントするチカラ
  • Layer2:フィジカル
    カラダをマネジメントするチカラ
  • Layer3:メンタル
    ココロをマネジメントするチカラ
  • Layer4:スキル
    仕事をマネジメントするチカラ
  • Layer5:センス
    差別化するチカラ

「経営脳」は、経営者が「ジブンをマネジメントするチカラ」のことです。

「経営脳」を整えると「経営者のパフォーマンス」が良くなります。

「経営者のパフォーマンス」が良くなると、それにつれて会社も成長する、というロジック。

では「経営脳」を整えるためにどうすればいいか?

そのためのフレームワークが「5つのレイヤー」です。

ヒトとパソコンやスマートフォンはそっくり。

ヒトも「ハードウエア+ソフトウエア」に例えることができます。

これは、その「ヒトのソフトウエア」を5つに分けたものです。

最下層の「マインドセット」の役割は
経営脳全体をマネジメント」。

いわば、ハードウエアやアプリを制御する「OS(Operating System)」に相当するレイヤーです。

パソコンやスマートフォンが「OS」で制御されているように、ヒトも「マインドセット」によって制御されています。

つまり、「人は考え方次第」と言うことができます。

経営者の「ココロやカラダ」、「スキルやセンス」が正しく動くように制御する「マインドセット」。

本稿で紹介する「使命感」は、この「マインドセット」を整えるための大切な視点のひとつ。

他の7つの視点(本質志向、成長志向、倫理観、学習志向、素直、多様性、可能志向)と合わせて、経営者の「正しさを問い、考えるチカラ」を整えます。

経営脳の5つのレイヤーは、下記の記事で詳しく解説しています。

経営脳はフレームワークで最適化できる|5つのレイヤー

まだの方は先に一読していただくと理解が深まります。


●主な内容
・経営者と会社の成長は表裏一体
・経営課題の本質は「経営者の成長課題」

・レイヤーごとに課題を整理して自主トレ
・レイヤーの前提は「自責」で取り組むこと
・レイヤーの効果は「自己効力感」が高まる

【課題確認】誰のための事業か?

使命感」とは、事業目的を実現するための動機や熱意を指し、経営者にとってとても重要なマインドセットのひとつです。

これは、「何がやりたいのか?」「なぜ、やりたいのか?」というトップリーダーたる経営者の「内なるホンネ=WANT」であり、しばしば見かける「しなければならない」という「タテマエ的なMUST」でないことが大前提です。

経営者の使命感は、多くの場合「企業理念」や「ミッション」で明文化され社内外に発信されていますが、業種や規模に関わらず、その本質は、「世のため、人のため」であり、誰かを幸せにすること・誰かの役に立つことで共通しています。

そこに示された「世のため、人のため」がタテマエではなくホンネであるかどうか?が「もっといい会社」として成長するためにとても大切です。

(関連記事)【会社とは?】正しい成功のための重要視点「幸せのための道具」

【自己内観】
自分の使命感と向き合う

自己内観とは、自分と向き合い「自分の本質を知ること」であり、自身の課題解決に欠かせないプロセスです。

「使命感」について、自問自答するためのサンプルを紹介するので確認してみてください。

  • 「もっといい経営者」になって「もっといい会社」にしたいという想いはあるだろうか?
  • 「お客様や取引先」に対する役割=使命は明確だろうか?
  • 「社員や、その家族や大切な人たち」に対する役割=使命は明確だろうか?
  • 「自分自身の家族や大切な人たち」に対する役割=使命は明確だろうか?
  • 「自分の使命」「会社の使命」は、まわりの人たちの賛同や共感を得ているだろうか?
  • 「企業理念」や「ミッション」が、タテマエとなっていないだろうか?形骸化していないだろうか?

これらの問いかけに共感でき、その上で行動を振り返り「問題ない」と思えるなら、あなたは「経営者としての使命感」の持ち主です。

でも、ひとつでも「引っかかる問い」があれば、それは「なぜか?」について深く考えてみましょう。

(関連記事)盲点弱点|大切と分かっているのに実行しない経営者の話

【企業文化】
経営者の使命感とカルチャー

善悪や強弱に関わらず、顧客を含めて社内外の人たちは「経営者の使命:理念・ミッション」に共感して集まってきます

経営者が「ホンネの使命感」を発信し、それに共感するメンバーが集合すると高いパフォーマンスのチームが形成されます。

このチームは、経営者が掲げる使命を実現するためにモチベーション高く活動し、それが「企業文化(カルチャー)」となって醸成されていきます。

経営者の「使命感:世のため人のため=社会に貢献しようとするマインドセット」が企業文化(カルチャー)にどのように影響するかを正しく理解しておくことがとても大切です。

(関連記事)人が育つカルチャー|成長が当たり前という「企業文化」創り

【自責確認】
使命感が「タテマエ」の経営者

理解を深めていただくために、ネガティブなこともリストアップしておきます。

経営者が掲げる使命感がタテマエ的、形式的なものであって、それが「ホンネ」でないとき、それを信じて集まったメンバーは違和感や時には嫌悪感を抱かざるを得ず、そのマイナス影響は様々な不都合として現れます。

  • 経営者とメンバー間の相互信頼感が希薄
  • 企業理念やミッションが浸透せず形式化している
  • 優秀な人材が長続きしない
  • 人の心に対する感受性が低く、効率や経済的なことが優先されやすい
  • ギブアンドテイクより、テイクファーストな考動が強い
  • 大切なことが「理想論」と片づけられ軽視されやすい

これらに類似する不都合は星のようにあります。

チームに一体感が無く、一見「他責」に思えるメンバーのこれらの考動の原因は、経営者の使命感の低さや弱さが悪いカルチャーとなってチームに浸透してしまっていることがほとんどです。

経営者の使命感は、企業文化の健全性、チームの協力関係などに深く影響を及ぼすことを認識しておきましょう。

(関連記事)【チェックリスト】タチが悪い会社になってないかの自己内観

【要点整理】
今もホンネは変わってないか?

さて、どうですか?

経営脳の第1レイヤー「マインドセット」を整える視点のひとつ「使命感」を整理しました。

「使命感」は、多くの場合「企業理念」や「ミッション」で明文化されていますが、その本質は「世のため、人のため=社会貢献」で共通しています。

それがタテマエではなくホンネであるかどうか?が「もっといい会社」として成長するためにとても大切であり、欠かせないマインドセットのひとつです。

この機会に「会社の存在意義」「自分自身の存在意義」について自己認識を深め、もし改善点があるならば課題解決に取り組みましょう。

「使命感」を高めるために大切な思考は「社会に貢献したい」というWANTです。

「社会に貢献しなければならない」という義務的なMUSTではありません。

定期的に、自分のホンネと向き合い、それが今も変わってないことを確認しましょう。

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