誰かの役に立ちたい
と思っているだろうか?
もっと役に立ちたいと
思っているだろうか?
そのために「もっと成長したい」と
思っているだろうか?
さて、その「成長志向」は
正しいだろうか?

「もっといい会社」にするためには、経営脳を整え「もっといい経営者」になることが唯一の選択肢であり、そのために特に大切なのは、他のレイヤーに優先して、信念や価値観などを含む「考え方」、つまり「マインドセット」を整えることです。
このページでは、経営脳5つのレイヤーの第1レイヤー「マインドセット8選」のひとつである「成長志向:もっと良くなろうというマインドセット」について詳しく紹介します。
このブログでは「10人~100人規模の中小企業経営者」の方々に向けて「経営脳の自主トレサポート」を目的に、「もっといい会社」にするためのヒントを発信しています。
初めてアクセスしていただいた方は、「このブログについて」をまずご覧ください。
【前提確認】
その成長志向は正しいか?
経営者のマインドセットとして「成長志向」を持つことの重要性や必要性は言うまでもありません。
強弱はあっても「成長志向」を持たない経営者はいないと言っても過言ではないでしょう。
仮に「成功の域」に達したとしても「さらに上へ!」、あるいは「マイナス成長しないように」と、「成長志向」マインドセットが働きます。
ただし、ここで注意しなければならないのは「その成長志向は正しいか?」です。
経営者のマインドセットが「正しい成長志向」でないと、会社は成長どころか、時には膨張し、崩壊してしまうこともあります。
(関連記事)「成長企業」と「膨張企業」の差は、「原理原則」で決まる
【成長定義】
もっと役に立つ存在に変化する
「正しい成長志向は?」を考えるにあたって、まず「成長の定義」を確認しておきましょう。
このブログでは「成長」を次のように定義しています。
「成長とは、もっと役に立つ存在として変化すること」
会社経営の目的は「関わる人たちの持続的な幸せ」であり、その量的拡大・質的変化によってもっと役に立つ会社になることが「会社の成長」です。
したがって、年商や従業員数が増加拡大しても、理不尽な負担や我慢を強いられる人、あるいは迷惑を被る人などの犠牲を伴う場合、それは「膨張」であり「成長」とは一線を画します。
同様に考えると、経営者自身の成長は「もっと役に立つ経営者として変化すること」です。
その尺度は信頼や信用、または支持率であり、数値的な規模や知名度等が優先することはありません。
- お客様や取引先など外部の人たち
- 社員や、その家族や大切な人たちなど内部の人たち
- 経営者自身も含め、その家族や大切な人たち
この3つのグループの人たちを鮮明にイメージし、この人たちに対して「もっと役に立ちたい!」と考え、望むことが経営者としての「正しい成長志向」である・・・このマインドセットが自身のホンネかどうか?がとても大切です。
(詳説記事)持続的に正しく成長するための「経営の原理原則」
【自己内観】
自分自身の成長志向と向き合う
自己内観とは、自分と向き合い「自分の本質を知ること」であり、自身の課題解決に欠かせないプロセスです。
「成長志向」について、自問自答するためのサンプルを紹介するので確認してみてください。
- 「もっといい経営者」になって「もっといい会社」にしたいという想いはあるだろうか?
- 「経営脳」を最適化しようという成長への意欲はあるだろうか?
- 「お客様や取引先」の役に立ちたいという気持ちに偽りはないだろうか?
- 「社員や、その家族や大切な人たち」の役に立ちたい、迷惑を掛けたくないという気持ちに偽りはないだろうか?
- 「自分自身の家族や大切な人たち」に甘えていないだろうか?
これらの問いかけに共感でき、その上で行動を振り返り「問題ない」と思えるなら、あなたは「成長志向」のマインドセットの持ち主です。
でも、ひとつでも「引っかかる問い」があれば、それは「なぜか?」について深く考えてみましょう。
(関連記事)盲点弱点|大切と分かっているのに実行しない経営者の話
【企業文化】
経営者の成長志向とカルチャー
チームのパフォーマンスは、リーダーのマインドセットに大きく左右されます。
経営者が、正しい成長志向の重要性や必要性を強く認識し「もっと良くなろう!」そして「もっと役に立とう!」というマインドセットを持っている場合、その考動はチームにとても良い影響を与えます。
この経営者のマインドセットは、やがて次のようなカルチャー(企業文化)として形成、醸成されます。
- 成長志向を持ったメンバーにとって居心地の良いカルチャー
- 成長の定義の共有によって価値観が共有され、心理的安全性の高いカルチャー
- もっと役に立つという価値観を軸とするコミュニケーションが活発なカルチャー
- お互いの成長をサポート・フォローし合うという相互支援のカルチャー
- 持続的な幸せに価値を見出し、中長期の視点で考動するカルチャー
個々のメンバーが成長志向を持って考動することで、チームのパフォーマンスはさらに高くなることが期待できます。また、それは結果として、良好なコミュニケーション、建設的なディスカッション、持続的かつ積極的な学習意欲など、様々な日常となって表れます。
経営者が成長志向を高め、それをチームに浸透させ、カルチャーとして醸成することは「もっといい会社」として成長するために欠かすことはできません。
(関連記事)人が育つカルチャー|成長が当たり前という「企業文化」創り
【最悪事例】
元凶は成長意欲を失った経営者
理解を深めていただくために、ネガティブなこともリストアップしておきます。
次のような経営者の悩みや相談の原因をよく観察してみると、その本質は経営者の成長志向にあることが少なくありません。
- メンバーの自己中心的、自己都合的な考動が目立つ
- チーム内で助け合う場面が少ない
- 成長意欲が希薄
- 優秀な人材が長続きしない
- リーダーが育たない
- 会社の目標に対してのコミットが弱い
- 全般的に活力が弱い
これらに類似する不都合は星のようにあります。
一見「他責」に思えるメンバーのこれらの考動の原因は、経営者の成長志向の欠如や、誤った成長志向が悪いカルチャーとなってチームに浸透してしまっていることがほとんどです。
経営者の正しい成長志向は、企業文化の健全性、メンバーのモチベーション、相互協力関係などに深く影響を及ぼすことを認識しておきましょう。
(関連記事)【チェックリスト】タチが悪い会社になってないかの自己内観
【要点整理】
もっと役に立つ人になりたい!
さて、どうですか?
経営脳の第1レイヤー「マインドセット」のひとつ「成長志向」について整理しました。
- 正しい成長志向=成長とは「もっと役に立つ存在として変化すること」
- 自分自身の成長志向について自己内観し、自分の本質を正しく知ること
- 経営者の正しい成長志向が企業文化=カルチャーに好影響を及ぼすこと
- メンバーの成長意欲が低いのは、経営者の成長志向が原因かもしれないこと
「成長志向」は、もっと良くなろうとする経営者の考え方です。
これは、会社経営の目的である「関わる人たちの持続的な幸せ」を実現するために、欠かせないマインドセットのひとつであり、また、すべてに優先する考え方です。
この機会に、「会社の成長」「チームやメンバーの成長」「経営者自身の成長」、それぞれについて自己認識を深め、もし改善点があるならば最優先で課題解決に取り組みましょう。
「成長志向」を高めるために大切なのは「もっと良くなりたいなりたい!=もっと役に立ちたい!」というWANTです。
「ちゃんとしなければならない」「役に立たなかればならない」というMUSTではないことに気を付けてください。
関連記事も含め参考にしてみてください。
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以上、お役に立ちますように!
経営者のマインドセット8選