毎日、あなたは「ゴキゲン」に過ごしていますか?
それとも「フキゲン」な日が多いですか?
少々大げさかもしれませんが、私は「経営者のゴキゲン度合い」が会社の運命を左右すると思っています。
経営者自身が「ゴキゲン」な会社を観察すると、つられて?チームも「ゴキゲン」なものです。
逆に、経営者が優れた知識や経験を持っていても「フキゲン」が多ければ?
こちらも、つられて?チームに覇気が感じられません。
本稿では、経営者が、特に中小企業のような比較的小規模なチームのリーダーがどのようにして自分自身の「ゴキゲンスイッチ」を見つけ、日々のセルフマネジメントで活かすかについて整理します。
本稿は、経営脳の5つのレイヤー:Layer3:メンタルの補足記事です。
このブログでは「10人~100人規模の中小企業経営者」の方々に向けて「経営脳の自主トレサポート」を目的に、「もっといい会社」にするためのヒントを発信しています。
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【定義確認】「ゴキゲン」とは?
「ゴキゲン」とは「機嫌が良い状態」「上機嫌」のことです。
具体的には、気分が良く、モチベーションが高く、自己肯定感も強いメンタルの状態のことです。
本稿では、中小企業経営者向けに「周りの人たちが好意的に受け止めてくれる気分の良さ」と定義します。
周囲がドン引きするような「異様なハイテンション」ではありません。
「ゴキゲンな社長を見ていると、こっちもゴキゲンになるわ!」
そんな、周囲にも良い影響を与えるような「ゴキゲン」について掘り下げます。
【自己認識】
「ゴキゲン」の周囲への影響
「楽しんでる人」の近くにいると、自分も楽しく感じます。
「落ち込んでいる人」の近くでは、心が重たく感じます。
誰でも、周囲の人の機嫌に影響されるものです。
また、その人が誰か?によって、その影響度も大きく変わります。
- 親友や恋人など、自分にとって大切な人がフキゲンなとき
- ただの知り合いがフキゲンなとき
その人が「誰か?」によって、その受け止め方や影響は大きな差があります。
これを「影響される側」から「影響する側」に立場を変えて考えてみましょう。
経営者は、チームのメンバーや得意先、取引先にとって非常に大切な存在です。
その「ゴキゲン」や「フキゲン」は、本人が想像している以上に周囲にとって影響が大きいものです。
まず「自分の機嫌の良し悪しは、思っている以上に周囲に影響するものだ」という自己認識から始めましょう。
【振り返り】
どんな時「ゴキゲン」になる?
自分自身の「ゴキゲン」の影響が確認できたら、次は「自分はどんなときにゴキゲンだろうか?」の振り返りです。
その「コツ」は、公私を整理して振り返ることです。
- 仕事では・・・
- 業績が右上がりのとき
- 手元資金が着実に増えているとき
- 新しい商品やサービスをリリースしたとき
- チームの一体感を感じたとき
- 褒められたとき、認められたとき
- メンバーがゴキゲンで仕事しているとき
- プライベートでは・・・
- 家族や大切な人と時間を過ごしているとき
- 心許せる友人と時間を過ごしているとき
- 趣味に没頭しているとき
- バーで一人で呑んでいるとき
- 体調が良いとき
「ゴキゲン」になる時期や状況は人それぞれですが、まずは思いつくままに書き出してみます。
もし思いつかない場合は、逆に「どんな時にフキゲンになるか?」を書き出しても構いません。
「ゴキゲン」と「フキゲン」は、概ね裏表の関係にあります。
どちらからアプローチしても「自分を深く、正しく知る」ための効果は変わらないでしょう。
【視点転換】
ゴキゲンスイッチはどこに?
さて、振り返ってみてどうでしたか?
どんな時に「ゴキゲン」になるか、自分自身のことが少し分かってきたでしょうか?
多くの人がシンプルに「良いことがあればゴキゲン」「悪いことがあればフキゲン」になります。
これは人として自然なことです。
しかし、ここで視点を転換してみましょう。
「結果が良ければゴキゲンになる」のではなく、「結果を良くするためにゴキゲンになる」。
つまり、自分の気分を先に整えることで、良い結果を引き寄せるという考え方です。
そのために必要なのが「ゴキゲンスイッチ」です。
誤解を恐れずに言えば、その方法は何でも構いません。
誰かに迷惑さえかけなければ、どんな方法でも良いのです。
業績や資金繰りが思い通りにいかないときでも、「ゴキゲンスイッチ」をONにすることで、前向きな気持ちやアイデアが湧いてきたり、周囲の人たちからの協力や応援も強くなるはずです。
「精神論?」と思う人もいるかもしれません。
しかし、「どんより凹んでいるリーダー」からは何も生まれません。
世の中に「確実」はほとんどありませんが、「確率」を上げることは可能です。
そのために、自分をゴキゲンにするスイッチを多く持っていることが重要です。
私は、仕事でゴキゲンになれないとき、プライベートのスイッチを使って気分を上げ、再び仕事に戻ることがあります。
プライベートでゴキゲンになることで、不思議なくらい仕事のブレークスルーが起きます。
これが理由で、「仕事」と「プライベート」に分けてリストアップしてもらいました。
さて、あなたの「ゴキゲンスイッチ」はどこにありますか?
それは、いくつ持っていますか?
【自主トレ】
「ゴキゲン」を習慣化する
ここまでを整理すると、ポイントはシンプルに次の2つです。
- 経営者のゴキゲンの影響の大きさを自覚すること
- 結果に左右されず、望む結果のために意図的にゴキゲンになること
私が、この話をすると「理屈はわかるけど、気持ちの問題なので実践は難しい」とネガティブに反応する経営者も少なくありません。
そんなときの私のアドバイスは「マインドセットを整えよう」です。
ゴキゲンスイッチの実践が難しい理由は「考え方」が足かせになっていることがほとんどだからです。
改めて、このブログで紹介している「経営脳の5つのレイヤー:Layer1:マインドセット8選」をリストアップしておきます。
この8つのマインドセットのどれかが「腹に落ちてない」ので、ゴキゲンスイッチがONにならないのかも知れません。

この8つのマインドセットが整えば、ネガティブに考えることが少なくなります。
その結果、常にポジティブでいることができます。
つまり「ゴキゲンスイッチ」がONの状態です。
心当たりがあれば、マインドセットを改めてセルフチェックしてみてください。
【メンタル】
「ゴキゲン」を支える8要素
このブログでは、「経営脳の5つのレイヤー:Layer3:メンタル」として、下記の8つをピックアップしています。
これらは、それぞれが「ゴキゲンの構成要素」ということができます。
それぞれの問いかけに「はい!」と回答できるものが「ゴキゲン」を支えているメンタルの要素です。

上記のマインドセットと同様「ゴキゲン」になれないなあ・・・と思ったら、この8つを個別にセルフチェックしてみてください。
【バランス】
スイッチは定期的にOFFにする
最後にもうひとつ大切なことを書き留めておきます。
すでにお気づきだとは思いますが「ずっとゴキゲンでいること」は、生身の人間ですから非現実的です。
「ゴキゲンスイッチ」は、定期的にOFFにして「メンタルの休息」を取ることがとても大切です。
そのような意味では「心」も「体」も同じかもしれませんね。
「適度な休息が、質のよいゴキゲン」に必要です。
会社経営は長距離走でもあります。
途中で息切れして「フキゲン」になってしまえば、本末転倒です。
「いつも質の良い(=無理のない)ゴキゲン」でるあるために、定期的にスイッチはOFFにしてチカラを抜きましょう。
ただし、誰にも見られないところで!
(参考記事)中小企業経営者向|心身のリセット「正しく休んでる?」
【要点整理】
イチバンは”自然体”のゴキゲン
さて、どうですか?「ゴキゲン・スイッチ」について整理しました。
- 「ゴキゲン」とは、どんな状態か?
- 自分の「ゴキゲン」が周囲に及ぼす影響
- どんな時に「ゴキゲン」になるか?
- 自分のゴキゲンスイッチを見つける
- 常に「ゴキゲン」でいるために
- 「ゴキゲン」を支える8つの要素
- スイッチは定期的にOFFにする
「ゴキゲンな経営者」は、チームのパフォーマンスを良い状態にキープするために欠かせません。
ただ、最後に元も子もないことを付け加えますが、本当は「スイッチ」なんかなくても「自然体がゴキゲン」なのがイチバンですね・・・。
「もっといい会社」にするため、セルフチェックの参考にしてみてください。
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