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この記事は、更新時の情報と筆者の考えに基づくものです。
おはようございます!
2024年第16週の土曜日、ついこの間までダウンを着てたのに、今週はTシャツ1枚でも大丈夫なほどの気温でした。経営脳の自主トレは順調ですか?
さて、今週は「人材育成」についての重要視点を整理しておきます。
会社の成長のために人材の成長は欠かせません。極端な話、人材が成長すれば、それに伴って会社は成長します。
営業も開発も、また管理もすべて「ヒトの仕事」です。「営業力強化」と言っても、ほとんどの場合、その実は「営業担当者の成長」に他なりません。
「もっといい会社」にするため「育て上手な経営者」になる必要がありますが、この記事は、その重要視点である「ヒトもOSとアプリで動いている」という話です。「育成力の自主トレ」の参考にしてみてください。
この記事は「中小企業向け人材育成|人が成長する仕組み作りの概要」の補足です。
このブログでは「10人~100人規模の中小企業経営者」の方々に向けて「経営脳の自主トレサポート」を目的に「もっといい会社」にするためのヒントを発信しています。初めてアクセスしていただいた方は、こちら(=「このブログについて」)をまずご覧ください。
基礎スキルをアップデートすればいい
先に結論を書いておきます。
PCやスマートフォンと同じように、人も「OSとアプリ」で動いています。
「OS」とは「基礎スキル」のことで、「アプリ」は「実務スキル」のことです。
PCやスマートフォンにどれだけ良いアプリをインストールしても「OS」がイマイチだったらサクサク動きません。
人も同じで、どれだけ「実務スキル」をトレーニングしても、そもそもの「基礎スキル」がイマイチであれば「暖簾に腕押し」のような結果になってしまいます。
人も「OSとアプリ」、つまり「基礎スキル」と「実務スキル」で動いているのです。
人材育成において、重要なのは「基礎スキルのアップデート」です。
人材がサクサク動かないのは、ほとんどのケースで「基礎スキル」に課題があるからです。
極端な話、「基礎スキル」を合格点にまで引き上げれば、実務スキルは特別にトレーニングしなくても、それに伴って伸びるものです。
基礎スキルは年齢・業種・職種を問わない
「基礎スキル」は、年齢や業種、職種を問わず、全員に共通して必修のスキルです。
私は、若い頃「和太鼓バンド」のメンバーに研修したことがありますが、その時も「ピッタリ」当てはまりました。
もちろん、新人も経営者も関係なく共通して必要です。
例示すると、次のようなスキルです。
- 課題発見力
- 計画実現力
- コミュニケーション力
- 管理力
- 仕組み化力
- 深広思考力(クリティカルシンキング)
- 論理的思考力(ロジカルシンキング)
- リーダーシップ力
- ディスカッション力
- 報連相力
- 積極的経験力
- PDCA力
上記のうちリンクがあるのは、経営者向けにピックアップした8つですが、それぞれ新人さんにも当てはまります。
また、下記は、私が関与している会社の社員さん向けに「自習用サイト」として公開しているものです。それぞれのスキルについて「新人さん向け」にかみ砕いて書いてあるので、こちらも参考にしてみてください。
(参考サイト)成長の方程式
実務スキルはOJTで充分
繰り返しますが、サクサク動かない人材の原因のほとんどは「基礎スキル」です。
人材育成において効果が得られない会社を観察していると、下記のようなことに気付きます。
- 「スキル」を一括りにして「基礎」「実務」の整理ができていない=ごっちゃになってる
- サクサク動かない原因を「実務スキル不足」と勘違いしている
- そもそも「モチベーション=やる気」がないとあきらめている
心当たりはありますか?
この記事は「1」と「2」の話です(「3」は近々別記事で整理します)。
「1」については、人は「OS+アプリ」=「基礎+実務」で動いていることを認識してカテゴライズすることで、「2」については、「本当の原因は基礎スキル不足である」と認識を改めることで改善します。
「基礎スキル」の課題を解決せずに「実務スキル」のトレーニングをしても、ほとんど効果がありません。「理解」することと「動く」ことは違います。多くの場合で「分かってるけど、うまくいかない」という現象になって表れます。
「基礎スキル」の課題解決さえすれば、「実務スキル」は、日常の経験の積み重ね、つまり、OJT(On The Job Training)で充分な効果が得られるはずです。
基礎スキルのPDCAをカルチャーにする
では、どうやって「基礎スキル」のトレーニングをするか?
その答えは、「人材育成のPDCAを習慣化すること」です。
- Plan:あなたの会社で優先する基礎スキルを10項目ピックアップし「人事評価項目」とする。
- Do:日常業務において、上長は各メンバーと基礎スキルを意識したコミュニケーションを行う。
- Check:人事評価:基礎スキルを「5段階評価」し、評価者と個々のメンバーと「課題認識」を共有する
- Action:成長課題の解決のためのフォローを行う
このPDCAを「企業文化=カルチャー」にすれば、面白いように人材は成長します。「ときどき集合研修をする」では、ほとんど効果はありません。日常的に行うこと、つまり「習慣化」することがとても大切です。
(参考記事)失敗しない「人事評価面談・キャリア面談」の実務
基礎スキルをアップデートしてもダメなとき
とはいえ、残念なことに実務の現場においては「基礎スキル」が改善してもサクサク動いてくれないケースがあります。
そんなときは、「経営脳の5つのレイヤー」を思い出してください。
経営者であっても、一般のメンバーであっても「5つのレイヤー」は、すべてのビジネスパーソンに共通したフレームワークです。
この「基礎スキル」と「実務スキル」は、L4(=第4のレイヤー)の話です。
この「L4」の下には「L1:マインドセット」、「L2:フィジカル」、「L3:メンタル」があります。
「L4:スキル」は、この下層である「L1~L3」が前提になっています。
もし「基礎スキルは十分なんだけど、なぜかパフォーマンスが悪い」というメンバーがいたら「L1~L3」に課題が無いかを観察してください。
そもそも「L1:考え方に課題がある」「L2:体調が万全でない」「L3:メンタルに問題を抱えている」というように前提条件に課題があれば、スキルどころじゃありません。
基礎スキルをアップデートしてもダメな場合は、下層である「L1~L3」を確認してみてください。
経営者は「基礎スキル」のお手本になること
この「基礎スキルをアップデートする」という取り組みにおいて「なかなか、アップデートしない」という悩みの相談を受けることがあります。
上記のPDCAサイクルを回しているのに、なかかなメンバーの基礎スキルが改善しない、という悩みです。
その原因は、厳しいようですが「指導者側の基礎スキルが不足している」ことがほとんどです。
いわゆる「お手本」になってないのです。
「言行不一致」をメンバーたちは感じ取っています。
「計画実現力は大切な基礎スキルだ」と口では言っていても、その本人の計画実現実績が少ない場合「あなたに言われても・・・」と思われても仕方がありません。
チームの基礎スキルをアップデートするには、経営者、上長など、チームの上層部は「基礎スキルのお手本」になることがとても大切です。
経営者は、経営者自身の基礎スキルに課題が無いか?もしあるなら、そのトレーニングの優先順位は上位です。
(参考記事)経営者の基礎スキル8選
まとめ
さて、今週は「基礎スキルの重要性」について整理しました。
- 基礎スキルをアップデートすれば必ず成長する理由
- 基礎スキルは、年齢・業種・職種を問わず必修であること
- 実務スキルはOJTで充分であること
- 基礎スキルのトレーニングをカルチャーにすること
- 基礎スキルをアップデートしてもダメなケース
- 経営者は「基礎スキル」のお手本になること
関連記事も含め参考にしてみてください。
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