
おはようございます!
今日は2024年第32週の土曜日。
猛暑が続きますが、経営は順調ですか?相変わらず忙しくしてますか?
それとも、すでに夏のリゾートで楽しんでいますか?
私は、季節に関わらず、淡々とルーティンをこなしています(笑)。
さて、今日の御題は「経営脳の第4階層:スキル:チームビルディング力」です。
「最適なチーム」をイメージするとき「経営者自身」は、どんな位置付けになっているか?です。
経営者が自分自身も含めて考えるといつまでたっても「プレーヤー」としての忙しさから解放されることはありません。
中小企業「あるある」ですが、経営者自身も「打席」に立ち「守備」につき、いわば「ピッチャー&4番」ということも少なくありませんが、それでいいのでしょうか?
私は、プレーイングマネジャーは「ダメ」と思っています。
今日はそんな話を整理します。
このブログでは「10人~100人規模の中小企業経営者」の方々に向けて「経営脳の自主トレサポート」を目的に、「もっといい会社」にするためのヒントを発信しています。
初めてアクセスしていただいた方は、「このブログについて」をまずご覧ください。
【監督兼選手】
経営者がプレーヤーである理由
中小企業経営者の多くは、いわゆる「プレーイングマネージャー」です。
私の周りに至ってはほとんどが「監督兼選手」として忙しくしています。
かくいう私も全盛期はその典型でした。
そんな自分の振り返りも含めて、その理由を整理すると次の3つではないでしょうか?
- 自分自身が最も優秀なプレーヤーであるから欠かせない
- 大事な仕事を任せられる人材が不足しているから仕方がない
そして、もう一つは・・・
- プレーヤーの仕事が好きだから、楽しいから・・・
実は「やりたいから」なんですね。
【兼務の限界】
いつまでプレーイングマネジャ?
理由はともあれ、中小企業経営者の多くは「監督兼選手=プレーイングマネジャー」として、日々充実した日々を過ごしています。
なにより、経営者自身が「ピッチャー&4番」、トッププレーヤーとして最前線を走っているので、業績も悪く無いはずです。
そのような経営者に、私が「調子はどう?」と聞くと、まんまとw「順調!」「絶好調!」「いい感じ!」と返ってきます。
・・・しかし・・・。
そんな気持ちを粉砕する次の質問をします。
「それでいいの?」
多くの経営者はキョトンとします。
「(何が言いたいの?)」と顔に書いてあります。

これ以上は拡大しないの?

いや、もっと売上を増やすよ!

今のメンバーで?

いや、メンバーも増やすよ!

これ以上増えてもマネジメントできる?

確かに、そろそろ見きれんサイズになるなあ・・・
リーダークラスが必要かな?
順調ゆえに「さらなる拡大」を志向しているのです。
しかし、それに伴う「チーム拡大の想定」が、私に言わせると「甘い人たち」が多い。
この症状に陥っている会社のほとんどが「小休止=業績の伸び悩み」のフェーズを迎えます。
確かに「今」はいいでしょう。
しかし、プレーイングマネジャーの限界が来ます。
言い方を変えれば「ひとりの限界点」です。
ここで「分かれ道」です。
- この規模で止めてキープ=安定飛行に入るか?
- チームを大きくして、さらなる拡大を目指すか?
この選択に「正解」はありません。
業種やスタイル、そして、何より「経営者の志向(嗜好)」によるからです。

ここで安定飛行に入ろうかな?

その安定って何年続く?

ん?5年や10年は大丈夫と思うけど・・・
だんだん、反応が頼りなくなってきます。
経営者も「生身の人間」なので、年齢を重ねると多くの場合「プレーヤーとしてのパフォーマンス」は衰えてきます。
それとともに、じわじわと「安定キープ」だった業績が下降トレンドに入っていきます。
一方「拡大志向」であっても、規模に応じたチーム作りができないので、数字は「安定キープ」と似たり寄ったりです。
それどころか、増員した分に見合う収益が上がらず「増収減益」に陥るケースも珍しくありません。
つまり、この話、どちらを選択しても「やることは同じ」です。
どちらを選択しても、中長期的な時間軸において「人を育てること」が必要なのです。
【最悪の結末】
運が悪ければ悪循環に陥る
世間一般には「運」というものがあるので、この話は確率論でもあります。
運が良ければ、その時に、どこからか信頼できる優秀な参謀が現れて、経営者の側近としてサポートとバックアップをしてくれるので、答えは「何も心配しなくてもよい」です。
しかし、運が悪ければ「悲しい悪循環」に陥っていきます。
- 時代1:経営者自身がトッププレーヤーとして最高のパフォーマンスを発揮し、会社の業績は絶好調!
- 時代2:年齢とともにトッププレーヤーとしてのパフォーマンスに陰りが見え始めるが、根性で乗り越える
- 時代3:根性にも限界があり、いよいよ業績に陰りが出始める
- 時代4:業績の悪さは、メンバーの待遇にも影響し始め、離職率がじわじわと上がっていく
- 時代5:メンバーの離職とともにチームのパフォーマンスも低下し、ますます業績は悪化していく
- 時代6:気付いたときには「過去の蓄え(内部留保)」も細くなり・・・
- 時代7:引退しようにも後継者が見当たらず、ましてや、劣化した会社ではM&Aのお相手も見つからず、残された選択肢は「廃業」。残ったメンバーは解雇され路頭に迷う。
- 時代8:そして誰もいなくなった・・・
さて、「幸運」か「不運」、どちらを想定しますか?
この意思決定も「経営者の自由」です。
【最悪を回避】
経営者は経営者の仕事をする
私の結論は「経営者は経営者の仕事をすること」です。
監督に専念し、プレーヤーとしてフィールドに立たなくていいように人を育てること。
それが「いい結末」にはとても重要ということです。
簡単に言えば、早期の段階で「経営者自身が何もしなくても会社は順調に動いている状態」を作ることです。
「自分がいなければ止まってしまう」という状態は「健全な状態ではない」ことを正しく認識することがとても大切です。
経営者自身が「監督兼選手」といっても、その実態は「ほとんど選手」です。
本当の意味で「監督兼選手」なら、それこそ「二刀流」と言えるでしょう。
「二刀流」がいないわけではありませんが、少数派です。
あなたは、「選手の仕事」が忙しくて「監督の仕事」が疎かになっていませんか?
たとえ規模の小さな中小企業でも「事業戦略」「人事戦略」「財務戦略」など「経営者としての仕事」は、たくさんあります。
さらに、経営課題を抽出して、その解決策を講じる、といったモニタリングの仕事も経営者としてとても重要です。
前述のように「監督兼選手」の経営者にインタビューすると「順調!」と返ってくるのは「モニタリングが甘く、経営課題に気付いてないから」が理由です。
「元気!」と思ってたのに健康診断に行ったら重大な病気が見つかった、みたいな話です。
「危なっかしい経営」です。
ちょっとしたトラブルでガタガタと崩れることも少なくありません。
経営者は経営者の仕事をしなければ「今」はよくても、それは続きません。
私の提案は「順調な今のうちに次の手を打て」です。
その「手」とは何か?
人を育てることです。
経営者がいなくても会社が順調に動くようにするために必要なのは「ひと」です。
繰り返しますが、仮に「今」利益が出ていても続きません。
もし、そのリスクから逃れられる方法があるとすれば、それは「人材育成」以外には「運」しかありません。
「運に任せるか?」それとも「人に任せるか?」です。
(関連記事)人が育つ仕組み|自ら考えて動くチームを作り、経営に専念する
【まとめ】
運に任せるのは無責任
さて、どうでしょう?
どんな経営者にも「最後の日」がやってきます。
そのときに備えて「人づくり」をするか?それとも「運」に任せるか?です。
この話には賛否両論あります。
少々厳しい口調になってしまいましたが、私は「運に任せるのは無責任」だと思っています。
関連記事も含め参考にしてみてください。
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