
おはようございます!
今日は、2024年第51週の土曜日。
さて、今年も残すところあと11日ですが「来年の計画」はもう整理できましたか?
今週は、中小企業経営者の多くが「分かっているのに実行してない重要なこと」を整理します。
言いたいことは「やるべきことをやろう!」です。
今年「大切なことをやり残した」と思うことがあれば、ぜひ参考にしてください。
このブログでは「10人~100人規模の中小企業経営者」の方々に向けて「経営脳の自主トレサポート」を目的に、「もっといい会社」にするためのヒントを発信しています。
初めてアクセスしていただいた方は、「このブログについて」をまずご覧ください。
【現状認識】
認識と行動のギャップ
「分かっているのに実行してない重要なこと」
誰でも「よく分かってるのに、やってないこと・やらないこと」があると思います。
仕事に限らず、プライベートにおいても・・・
- カラダに悪いのにタバコや過度な飲酒がやめられない
- 運動したほうが良いのに何もしていない
- 健康診断もしばらく行ってない
- そろそろやめた方がいい暴飲暴食
・・・などの健康管理もあれば
- 最近、親孝行・家族孝行してないな
・・・などなど。
「やった方が絶対にいい!」と、よく分かっているはずです。
なのに、なぜか後回しにしたり、今後もやる予定がなかったり。
こういうことが、仕事にもあると思います。
やった方がいいと分かっているのに、やってないこと。
いわゆる「認識と行動のギャップ」です。
すでに「やるべきことは、もれなく実行してるよ」という方は、今日のこの記事は必要ありません。
でも「心当たりあるな・・・」「耳が痛いな」と思う人は、この話を、是非「行動変容」のきっかけにしてください。
・・・と、エラそうに書いてる私にも心当たりがあるので、自己反省も込めて続きを書きます。
「いつかやろう!は、バカやろう!」ですから(笑)。
【課題発見】
重要なのに実行しない理由は?
分かってるなら、さっさと実行すればいいだけです。
でも、なぜか実行しない、できない、やろうとしない。
なぜなんでしょうね?
「なぜ、分かっているのに実行しないのか?」です。
私は「それ以上に優先することがあるから」だと思います。
もっと優先する何かがあるから後回しにするのですよね?
それ以上に「重要なこと」または「緊急なこと」があるのですよね?
しかしです・・・。
ひょっとしたら、これも「分かっているのに実行していないこと」の典型ではありませんか?
「優先順位を付けて実行するべき」と、分かっているのに「優先順位を付けてない」。
「重要性」「緊急性」より、「心地よさ」という「ホンネ」が優先順位に影響していないでしょうか?
簡単に言うと「分かっているのに実行しない理由」は・・・
- 楽だから
- しんどいことは避けたい
- 失敗が怖い
- 面倒だから
・・・などといった「心の問題」であり、これこそが「真っ先に解決すべき課題」のはずです。
(必読記事)経営者の成長志向:もっと良くなろうというマインドセット
【自己認識】
特に重要な経営者の仕事4選
上記、「タバコ」「酒」「運動」などで例えましたが、ここからは「仕事」で話を続けましょう。
経営者が「分かっているのに実行してない仕事」、その中でも「経営者として特に重要な仕事」を4つピックアップしました。
- 経営計画
- 人材育成
- 管理会計(≒マネジメント会計)
- リスクマネジメント
これらは、中小企業経営において重要度も緊急度も高く「やらない理由が見当たらないテーマ」ばかりです。
これらが「重要」と分かっているはずですよね?
*もし「実は、重要性が分かってない」のであれば「ふりだしに戻る」なのですが、その時は、これをきっかけに「重要性を分かる」ことから始めましょう。重要ですから!
経営計画を実行しない理由
立派な「経営計画書」のように形はどうあれ、会社経営に「経営計画」が欠かせないことは言うまでもありません。
そんな重要な「経営計画」を実行しないケースは2つあります。
- 立案を実行しない=そもそも、経営計画を立案しない
- 計画を実行しない=経営計画があるのに実行しない、あるいはフェードアウトする
いずれにしても、理由は共通しています。
それは「ゴールの解像度」です。
中長期の視点で「どんな会社にしたいのか?」というゴールが曖昧であったり、あるいは、そのゴールへの熱量が少ない場合に経営計画が軽視されがちです。
幸運と才能に恵まれた経営者なら必要ないと断言してもいいですが、そうでない場合「経営計画は必ず必要」です。
目指すゴールがあるなら、経営計画はとても重要で「やらない理由」はありません。
(参考記事)中小企業の経営計画の成否は「ゴール設定」で決まる
人材育成を実行しない理由
人材の成長を望まない経営者はいません。
なぜなら、人材の成長が会社の成長に直結しているからです。
どんなに立派なビジネスプランがあっても人材がいなければ、ただの「絵に描いた餅」にしか過ぎません。
そんなことは「百も承知」であり、まさに「分かっていること」のはずですよね。
なのに「人材育成に取り組んでいる」と自信を持って答えられる中小企業経営者は、残念ながら少数派です。
多くは、、メンバーの自助努力に期待し「成長を本人に委ねている経営者」がほとんどではないでしょうか?
私たち、マネジメントコーチには「社員が、なかなか成長しない」という多くの相談が寄せられます。
しかし、少々厳しく言うと「社員を、なかなか成長させられない」という相談の仕方が正解です。
つまり「他責の相談」ではなく「自責の相談」であるべきです。
「人材の成長の重要性は分かっている」のに「人材育成を実行しない」のは、この本来「自責」であるテーマを「他責」にしているからです。
もし、心当たりがあるなら、「社員の自習」ではなく「社員の育成」に視点を正しましょう。
(参考記事)人材が育たない理由をヒントに人材育成の重要課題を整理した
管理会計を実行しない理由
業績を正しく、かつスピーディーに把握することの重要性はよく分かっているはずです。
また、数値的な目標設定を行い「予算管理」することの効果性も(薄々かもしれませんが)知っているはずです。
それによって、もっと早く、もっといい会社に成長できることも気付いているはずです。
そのためには「管理会計(≒マネジメント会計)」が有効であると聞いたことがあるはずです。
なのになぜ実行しないのでしょうか?
おそらく「管理会計(≒マネジメント会計)なんかなくても何とかなっている」と思っているからです。
あえて厳しいことを言うと「何とかなっているという勘違い」をしているからです。
本当はもっと儲かる会社なのに、会計管理が「ざっくり」で、機会損失に気付いていない経営者は少なくありません。
「売上と納税(節税)」だけで「分かっているつもり」になっていませんか?
純資産を時価ベースで把握していますか?
内部留保に目標設定をし、そこまでの道のりを予算化できていますか?
元税理士の私は「実は、なんとかなってない」という会社(経営者)をたくさん見てきました。
もし、心当たりがあれば、この機会に「管理会計(≒マネジメント会計)」を「自分事」として再確認し「業績の解像度をもっと高めること」を検討してみてください。
(参考記事)脱・試算表「データドリブン経営のススメ」マネジメント会計で経営を可視化
リスクマネジメントを
実行しない理由
もうひとつ大切なテーマが「リスクマネジメント」です。
「分かっているのに実行していない重要なこと」の典型です。
「リスク対策」の前に「何がリスクか?」を整理すると、その「手薄さ」に気付くことが多いと思います。
リスクは「外的要因」と「内的要因」の大きく2つに分けて考えると整理しやすいと思います。
「外的要因」の典型である「自然災害・パンデミック」を始めとして、「市場環境の変化」や「取引先の異変」「法規制等の改正」「為替変動」などが顕在化したときに受けるダメージは「当社にとってリスクレベルなのか?」を定期的にチェックする必要があります。
「内的要因」では「チーム・メンバーの異変」に加えて「経営者自身の異変」が起きたときのダメージを正しく認識しておく必要があります。
「居安思危(きょあんしき・こあんしき)」という言葉があります。
大きな災害があると出現頻度が高くなる言葉のひとつですが「失ってから気付く大切なこと」という意味です。
リスクマネジメントにおいて重要なのは「失う前に気付くこと」です。
「大地震」がリスクなのではありません。
「大地震で受けるダメージ」がリスクなのです。
「何が起きるか?」ではなく「起きた時のダメージをあらかじめ想定する」という「分かっているはずのこと」が、実行できているかどうか?
その上で「十分な対策が講じられているか?」、この機会に改めてセルフチェックしてみてください。
(関連記事)盲点弱点|順調な経営者ほど忘れがちな「経営の前提条件8つ」
【課題解決】
やる!と決意すればいいだけ?
以上、「分かっているのに、実行してない重要なこと」として、経営計画、人材育成、管理会計(≒マネジメント会計)、リスクマネジメントの4つを挙げました。
もちろん、これら以外にも、デジタル化問題、後継者問題など中小企業において「手薄」になっているテーマはたくさんあります。
では「分かっていることは、必ず実行する経営者」になるためには、どうすればいいか?です。
その答えはカンタンです。
「やる!と決意する」です。

いきなり「根性論・精神論」のようですが「経営脳の5つのレイヤー」で考えれば、これは「Layer1:マインドセット」の話です。
そもそも「やるべきことは必ずやる」というマインドセットを持っていないと、たとえ着手してもフェードアウト・三日坊主になるのが「オチ」です。
「もっといい会社に成長させるために、やるべきことを必ず実行したい」という本人の決意に勝るものはありません。
とはいえ、経営者と言えど、私も含めて人間は弱いものです。
着手し、それを継続するために何らかの「工夫」が必要かもしれません。
そんなときは、次のような「対策」が考えられます。
- 「やるべきことは必ずやる」と公言する
- 側近のメンバーと共にチームで取り組む
- マネジメントコーチと二人三脚で取り組む
- 他の経営者仲間と競い合う
これら以上に、効果的な私のおススメの方法は「机上でいったんやりきること」です。
スケジューリングです。
「いつまでにやる」というゴールとともに、そのために「何をする」という具体的なプロセスの時間枠を確保します。
例えば、次のような要領です。
- いつまでにやる?を決める
→例:「経営計画を〇月〇日までに作成」 - 何をする?を分解する=小さなタスクに落とし込む
→例:「現状分析(2時間)」「目標設定(2時間)」「具体的な戦略策定(3時間)」 - スケジューラーに登録= 実行の時間をブロックする
→例:「土曜の14:00-16:00=経営計画:現状分析」
そのスケジュールを辿ると、「やるべきことをやり終える」までが可視化されます。
つまり、机上ではいったんやり切ったことになります。
ちょっとしたイメージトレーニングですね。
これでもできなかったら「自分との約束(=計画)も守れないジブンってなんだ?」と深く自己内観してください。
でも、人の上に立つリーダーとしての自覚があれば必ず「決めたことはできるはず」です。
以上、これらによって「先送りグセ」を無くし「必ず実行する考動習慣」となれば、経営者として大きく変われます。
「明日やろうは〇〇やろう」ですからね!
(参考記事)経営者の計画達成力:バックキャスト思考で目標は必ず達成
【要点整理】
やるべきことは必ずやること
さて、どうでしたか?
来年の目標設定の参考として「分かっているのに実行してない重要なこと」について整理しました。
関連記事も含め参考にしてみてください。
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以上、お役に立ちますように!