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この記事は、更新時の情報と筆者の考えに基づくものです。
おはようございます!
2024年第48週の土曜日、寒暖差が激しい不安定な日々でしたが、今週の調子はどうでしたか?
最高の1週間でしたか?それとも、残念な1週間でしたか?
いずれであっても、それは「なぜ?」ですか?
感覚的な良し悪しではなく、その理由はハッキリしていますか?
「なぜ、最高だったのか?」 「なぜ、残念だったのか?」です。
自分自身を振り返ることが大切ですが、それは「次につながる振り返り」でなければなりません。
単なる自己満足的な反省では、意味がありません。
ここで重要なキーワードが「リフレクション(Reflection)」です。
これは、まさに「経営脳の自主トレ」そのもの。
「もっといい経営者」になるために、「もっと自分の事を知ること」は欠かせない習慣です。
今週は、この「経営者のリフレクション」について、 実践的な方法を含めて詳しく整理します。
本稿は、経営脳を整え、鍛えるための自主トレマニュアルの補足記事です。
このブログでは「10人~100人規模の中小企業経営者」の方々に向けて「経営脳の自主トレサポート」を目的に「もっといい会社」にするためのヒントを発信しています。初めてアクセスしていただいた方は、こちら(=「このブログについて」)をまずご覧ください。
【定義】リフレクションとは?
「気にするな!」
誰かがミスや失敗をしたとき、優しい人ならこのような言葉で励ますことが多いと思いますが、私は違います。
「気にしろ!」
ミスや失敗は「チャンス到来!」だからです。
二度とミスや失敗をしないために、その原因を自責で探り、再発防止のために自分をどう変えるか?を考えるチャンス。
周りが気遣って「気にするな!」と落ちた肩を叩いてくれるくらいメンタルが凹んでいればなおさらです。
「リフレクションのチャンス」です。
リフレクションとは、「自分自身の行動や考え方を振り返り、学びや気付きを得ること」という説明が多いのですが、私の定義は「自己内観=自分の考動とその結果の因果関係を鮮明にすること」です。
目の前の結果は、自分の考え方と行動によって生じた現象です。
この結果に至った理由や原因は、自分のどんな考え方が、どんな行動が関係しているのか?あるいは、影響しているのか?を鮮明にすることが「リフレクション」です。
【自己認識】正しく振り返っているか?
リフレクションは、良い時も悪い時も必要なアクションです。
- ミスや失敗の再発防止のため
- うまく行ったときの再現可能性を高めるため
いずれの場合も「自分の考動とその結果の因果関係」を鮮明にする必要があります。
しかし、中小企業経営者を観察していると、次のような残念な人に出会うことがあります。
- 運任せの経営者:うまく行ったときに「運が良かった!」で済ませてしまう
- 神頼みの経営者:うまく行かなかったときに「運が悪かった!」と神様に祈る
- 他責の経営者:特にうまく行かなかったときに「他者や環境のせい」にしてしまう
「運」も「神様」も「他責」も否定するつもりは全くありません。それで「上機嫌」になれるなら、そのメンタル効果もバカにできないからです。しかし、それだけで済まてしまい「自分を振り返ること」をしないのはダメなのです。「自分は悪くない」なんて思うのはもってのほかです。
心当たりはありませんか?「正しい振り返り=リフレクション」はできていますか?
【実践】リフレクションを習慣化する
「経営者のリフレクション」は、成功や失敗があったときだけではなく、日常のルーティンにすることがとても効果的です。
「リフレクションの習慣化」です。
その具体的な方法をいくつか紹介するので、参考にしてみてください。
リフレクションを定例化
まずは、時間確保です。
リフレクションを定期的なルーティンとして定例化してしまいましょう。
リフレクションは、記憶が鮮明なうちに取り組む方が効果的です。
おススメは「日記を書く」です。日々の考動と結果を記録し、週末や月末に、その記録から「考動と結果の因果関係を明確にする」というルーティンです。
スケジュール帳には、「日記」という日課と、それを整理する「振り返りの時間」を「毎週」または「毎月」として登録してしまいましょう。
ちなみに、私は毎朝「日記(30分)」と、毎週日曜日の夕食前に「リフレクション(90分)」をスケジュールしています。
経営脳の5つのレイヤーを活用する
「リフレクション」のアウトプットは「課題発見と解決策」です。
自己を振り返り、何が課題か?どうすれば解決するか?取り組む優先順位は?という具合です。
とはいえ、リフレクションのコツがつかめず、慣れない間は、ホテルの一室に籠もったところで「何を振り返ればいいのか?」と戸惑う人もいます。
最初は「チェックリスト」があった方がやりやすいと思いますが、その時のおススメが「経営脳の5つのレイヤー」です。
下記の記事を参考にして「マインドセット」「フィジカル」「メンタル」「スキル」「センス」のカテゴリーごとに自己内観してみましょう。
(参考記事)経営脳は5層構造、フレームワークで最適化する
文書化する=必ず手で書く
リフレクションは「考えるだけ」「思うだけ」では効果がイマイチなので「手書きで文書化」することがおススメです。
最近は、慣れや習慣の変化から賛否があると思いますが、手書きの効果として、記憶力や創造性の向上、ストレス軽減、脳の発達促進などがあり、デジタルツールに比べて脳を活性化することができると言われています。
時には日常から離れる
時には、日常から離れることも効果的です。
「リフレクション」は、自分自身と客観的に向き合うことでもあります。
客観的というのは「自分自身のことを他人事として冷静に観察する」ことであり、そのための適した環境の方がやりやすいと思います。
たとえば、私が若い頃から実践している「セルフ合宿」は、パソコンやスマートフォンを持たず(あるいは電源を切って)ホテルの一室に籠もるって具合です。「独りぼっち」になることで、客観的かつ冷静に振り返りやすくなります。
ただ、日常から離れるために「旅に出る」というのは、あまりおススメしません。私の経験上、旅に出ると日常から離れすぎて、妙にドラマチック?センチメンタル?というか、どこか「美化」してしまうことがあるからです。(私だけかもしれませんが;笑)
【失敗例】やってるつもりのリフレクション
「リフレクション、やってはいるけど、あまり効果を感じられない・・・」
こんな声を聞くこともあります。
最後に、代表的な失敗パターンをリストしておくので、これも参考にしてみてください。
その1:表面的な振り返り
「今日は良い一日だった!」「もっと頑張ろう!」
いわゆる「現象」の振り返りです。
振り返るのは「原因」です。単なる「気分日記」にならないように注意しましょう。
そのためには、最低でも3回は「なぜ?」「なぜ?」「なぜ?」と繰り返して「現象の原因」を掘り下げることがおススメです。
その2:感情に振り回される
調子が良いときは「すべてうまくいく!」と思い、悪いときは「もう何をやってもダメだ…」と落ち込む。
このように、感情に影響されやすいのは、性格由来でもあって、リフレクションに苦労する人が少なくありませんが、このような相談を受けた時、私は「感覚的な言葉」を使わないように気を付けよう、と「口癖修正」をアドバイスします。
- 「メッチャ儲かった!」ではなく「前期比20%アップだった」と数値化
- 「かなり悪いで!」ではなく「正常値に対して30%ダウンやん」と数値化
- 「みんなが言ってるで!」ではなく「誰と誰が言ってるで!」と特定
このような調子です。お試しあれ。
その3:思い込みに縛られる
原因を特定したつもりであっても、それが「思い込み」や「勘違い」の場合があります。
客観的に振り返ることが必要なのですが、ついつい主観に影響されてしまうと、このような失敗をしてしまいます。
心当たりがあれば、慣れるまでは信頼できる経営者仲間やコーチなどにフィードバックしてもらうことが近道です。
「原因は***だと思うけど、どうだろう?」と相談できる相手を探しましょう。
その4:アクションにつながらない
リフレクションの目的は「考動変容」です。
クドイ説明は必要ないですよね。
【まとめ】自分の事を深く、正しく知る
さて、どうですか?今日は「経営者のリフレクション」について整理しました。
関連記事も含め参考にしてみてください。
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以上、お役に立ちますように!