
おはようございます!
さて、今回は「経営脳の5つのレイヤー」の補足です。
「5つのレイヤー」は、「経営脳」を整えるとても便利で効果的なフレームワーク。
つまり「成長のための道具」です。
ただ、「道具」は正しく使う必要があります。
正しく使わないと「経営脳」は整いません。
最悪の場合は「もっといい経営者」どころか、「もっとワルイ経営者」になってしまうことさえあります。
私のブログで「もっとワルイ経営者」になられたら、とんでもない!と気になって、急いでこの記事をまとめました。
「5レイヤーって、効果ないな…」と感じてないですか?
もし、そうであれば「道具の使い方」を間違っているかもしれません。
ここで、改めて「5つのレイヤーの正しい使い方」を確認しておきます。
そのカギは「自責力」です。
もし、心当たりがあれば、ぜひ参考にしてみてください。
「10人~100人規模の中小企業経営者」の方々に向けた「自己投資=経営脳トレーニングのサポート」を目的に、「もっといい会社」に成長するヒントを毎週発信しています。
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【期待効果】
自己効力感からの善循環
改めて「経営脳の5つのレイヤー」の期待効果を確認しておきます。

- Layer1:マインドセット
正しさを考えるチカラ - Layer2:フィジカル
カラダを管理するチカラ - Layer3:メンタル
ココロを管理するチカラ - Layer4:スキル
「経営者の仕事」をするチカラ - Layer5:センス
「違い/差」を感じ、創り出すチカラ
この5つのレイヤーで経営脳を整え、最適化を進めると
それぞれが相互に作用し合い・・・
- 悩みや迷いが減る
- 決断しやすくなる
- 考動に一貫性が出てくる
- 周囲からの信用信頼が強くなる
その結果、「判断力」「意思決定力」が強化されていきます。
この実感が「自己効力感」を高め、
やがて「根拠ある自信」となり、
よりメンタルが健全化されていく。
すると、さらに「経営脳」の動きが良くなる。
この「善循環」こそが「フレームワークを正しく使っている証」です。
さて「善循環」は始まっていますか?
【期待外れ】効果を感じないケース
残念ながら「善循環」を感じない…。
「経営脳」を整えるために「5つのレイヤー」を使って自己投資=トレーニングをしている。
なのに効果を感じないとき、その原因にはいくつか考えられます。
1)効果を感じるまで時間を要する
「経営脳」は一朝一夕に整うものではありません。
さらに、最適化に至るまでには、ある程度の時間が必要です。
また、その効果は「じわじわ」現れるものであり「劇的変化」を期待するものではありません。
コツコツ、地道に根気よくトレーニングを続けなければなりません。
効果が感じられないのは「整いつつあるけど、まだ足りない」という段階かもしれません。
この場合は、トレーニングの回数や時間を増やして「急ぐ」が解決策です。
2)リセットが十分でない
「5つのレイヤー」に取り組むとき、「その前にアタマをリセット」する必要があります。
特に「マインドセット=考え方」が十分リセットできず「自己中心的」「倫理の軽視」「ガンコ」「ネガティブ」などの「思考のクセ」が残っていると、なかなか整いません。
この場合、考え方や価値観を、もう一度「きちんとリセットする」が解決策です。
この記事には、次のステップでリセットの方法を紹介しています。
・Step1 自己否定:経営脳の古さを認める
・Step2 経営脳のリセットにコミットする
・Step3 他者を受け入れる
・Step4 リセットのための時間を確保する
3)自責力が足りない
フレームワークの効果を感じない理由として、もっとも注目すべきが「自責力の弱さ」です。
「自責力」とは、「何事もジブン起点で考えるチカラ」です。
良くも悪くも、様々な経営成果の原因は「ジブンの考え方や行動の結果」。
「ほんとうに」そう考えているか?です。
「自責力」が強くないと「5レイヤー」のフレームワークを正しく使うことができません。
「5レイヤー」の各要素について、自分に置き換えて深く考えることができないからです。
どうすれば「自責力」を強くできるか?
さらに深めてみましょう。
【両者比較】
自責と他責の違い
私のコーチ経験を振り返ると、案外、自覚症状がない「自責力」。
「他責」と比較してみます。
これを参考に、あなたの「自責力」を自己評価してみてください。
- 学びの機会
- 「自責力」が強ければ、成功や失敗から多くを学ぶことができます。
- 「他責」が多いと、経験がムダとなり、学びの機会を逃してしまいます。
- 求める相手
- 「自責力」が強い人は「自分」を変えようとします。
- 「自責力」が弱い人は「相手」を変えようとします。
- 口ぐせ
- 「自責力」が強い人は「どうすれば、貸してもらえるだろう?」
- 「自責力」が弱い人は「なぜ、貸してくれないのか?」
- コミュニケーション
- 「自責力」が強い人は「どうすれば、伝えることができるだろう?」
- 「自責力」が弱い人は「なぜ(相手は)理解できないのだろう?」
- ディスカッション
- 「自責力」が強い人は「どうすれば、アイデアを引き出せるか?」
- 「自責力」が弱い人は「なぜ、アイデアを出さないのか?」
- フレームワーク
- 「自責力」が強い人は「どうすれば、活用できるだろう?」
- 「自責力」が弱い人は「なぜ、役に立たないのか?」
さて「自責」のイメージは鮮明になりましたか?
【最悪想定】
自責力が弱いと起きる悪循環
「自責力」が弱いと、経営脳の最適化が進まないだけでなく、最悪の場合「悪循環」に陥ります。
さらに理解を深めるためにネガティブなことも言語化しておきます。
「経営脳を整えているつもり」になっていないでしょうか?
整っていない「経営脳」を「5つのレイヤー」で想定してみると、次のような状態です。
- Layer1:マインドセット:正しさに鈍感になる
- Layer2:フィジカル:体調を崩すことが多い
- Layer3:メンタル:フキゲンなことや、落ち込むことが多い
- Layer4:スキル:「経営者の仕事」が進まない
- Layer5:センス:「違い/差」に鈍感
このうち、たったひとつでも該当すれば、充分なパフォーマンスが発揮できないことを容易に想像出来ます。
これが放置されると・・・
- 悩みや迷いが増える
- 決断が遅くなったり、できなくなる
- 考動に一貫性がなくなってくる
- 周囲からの信用信頼が低下する
その結果、自信を失い、メンタルが崩れていくという悪循環。
最悪ですよね。
関連記事:こちらの記事では、さらに「他責」にフォーカスして解説しています。
盲点弱点|経営者の「自責考動」が会社の成長を加速させる
【課題解決】
自責力のトレーニング
では「自責力」を強くするために、どうすればいいか?
3つの方法を提案します。
心当たりある人は、トレーニングの参考にしてみてください。
1)「損な考え方」だと気付く
「自責メリット」と「他責デメリット・リスク」を上述しました。
すでに「他責って損な考え方だな」と気付かれたと思います。
「自分にとって損なこと」はやめるべきですよね。
2)何事も自分と結びつける
日々起きる「良いこと」も「悪いこと」も、「自分の考え方・行動」と意識的につなぎましょう。
「自分の考動の何が良かったのか?」
「自分の考動の何が悪かったのか?」
こうした小さなPDCAが「思考習慣」になるまで意識的に回すことです。
そのために「なぜなぜ」も効果的です。
(参考記事)盲点弱点|なぜなぜ分析「実務原因」の奥にある「経営者原因」
3)「鵜呑み」にせず「疑問」を持つ
経営者の周りには、様々な情報が溢れています。
その多さから、ついつい「鵜呑み」にすることもやむを得ません。
ただ、特に自社の経営や、自分の成長に影響の大きな情報については「疑うこと」を意識しましょう。
例えば「決算書」。
顧問税理士が「決算書、出来上がりましたよ」と、届けてくれたとき。
「ありがとうございます」と、鵜呑みせず
「この決算書、正しいのか?」と疑ってみる。
最初は「疑う方法」も分からないかもしれません。
それでもいいです。
ここで大切なのは「疑う習慣」です。
たった、この違いだけでも「会計力」を高めるチャンスになるものです。
4)自責とは「恩返しの責任」
最後に、自責力の本質を考えましょう。
会社経営は、多くの人のチカラを借りて進めるプロジェクトです。
借りたチカラは、成果を上乗せして返すのが筋。
つまり、「責任の責」は、「恩返しの責」。
それは「自分に関わってくれる人たちへの感謝の想い」でもあります。
「自責」には、このような深い意味も含むと考えると、「自責力」は、さらに深く、強くなっていくはずです。
(関連記事)
さらに「自責力」を深めたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
盲点弱点|経営者の「自責考動」が会社の成長を加速させる
【要点整理】
正しく使えば正しい結果が出る
さて、どうでしょう?
「経営脳の5つのレイヤー」は、経営脳を整えるためのフレームワーク=道具です。
道具は使い方次第。
正しく使えば、役に立つ。
しかし、使い方を間違えば、ケガをすることもある。
この差は「自責力」の有無であり、また、強さです。
「何事も、自分起点で考える」
「何事も、自分の考え方や行動の結果」
「何事も、自分の成長のチャンス」
焦って成果が出るものではありません。
自分を大切に、コツコツ整えて行きましょう。
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以上、お役に立ちますように!