経営者が「伝達力」を高めるための自主トレメニュー

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この記事は、更新時の情報と筆者の考えに基づくものです。


  • 企業理念や経営計画の発表や浸透
  • 社員の個別評価面談
  • 組織変更や人事異動の発表
  • 社員教育やモチベート
  • インタビューやプレスリリース
  • イベントでのスピーチ

これらのシーンにおいては特に「真意」が正しく伝わることがとても重要であり「伝達力」の優劣によって結果は大きく変わります。

チームのトップリーダーである経営者にとって「伝達力」、つまり「真意を届けるチカラ」は重要な必修経営スキルのひとつです。

本稿では、この「経営者の伝達力」を高めるための自主トレメニューのサンプルを紹介します。

本稿は、必修経営スキル【伝達力】真意を届けるチカラの補足記事です。

このブログでは「10人~100人規模の中小企業経営者」の方々に向けて「経営脳の自主トレサポート」を目的に「もっといい会社」にするためのヒントを発信しています。初めてアクセスしていただいた方は、こちら(=「このブログについて」)をまずご覧ください。

ゴールイメージ「伝達力が高い状態」

まず、ゴールイメージを鮮明にしておきましょう。

「伝達力が高い状態」とは・・・

日常の指示命令や依頼から、理念や計画に至るまで、周囲の人たちはその背景にある真意(目的や意図)を正しく理解してくれている。
そのおかげでコミュニケーションに不安はなく、常に心理的安全性を保っている状態。

・・です。

この状態を「あるべき姿」とした場合、あなたの現状とギャップがあれば、それが「解決すべき課題」ということになります。

以下、この「伝達力の課題解決」をするための自主トレメニューのサンプルを紹介します。

伝達力を高める自主トレメニュー

「真意が伝わらない原因」は様々ですが、下記にその代表的な原因別に課題解決のための自主トレ方法を整理するので、心当たりのある原因について、その解決のヒントにしてみてください。

伝える相手を知る

ものごとを伝達するにあたって、「相手を知る」ということが大前提であることは言うまでもありません。

小さな子供に伝えるときには、自然に目線を下げて「子供言葉」で話すことがありますが、まったく同じです。

相手の立場や背景、さらに理解力や感情などをよく知ったうえで柔軟に「伝え方」を変える必要があります。

そのために必要なのは「感受性」です。「鈍感な人」に伝え下手な人が多い理由でもあります。

小さな子供ならできることなのに、なぜか相手が大人だったら「相手の理解力が原因」と他責にしてしまうことはありませんか?伝える前に「相手は誰か?」を整理しておくことが、伝え上手になる基本です。

明確かつ簡潔に伝える

「結論から話す」という基本を守りましょう。伝えたい内容を簡潔にまとめ、無駄な情報を省くことで、相手にとって理解しやすくなります。

特にビジネスシーンでは、簡潔さが相手の時間を尊重することにもつながります。

具体的な例や例え話を用いる

話し上手な人は「たとえ上手」でもあります。

相手の理解力に応じて効果的な例え話で伝える工夫や気遣いが必要です。

これも「相手を知ったうえで」という条件付きです。

私のようにゴルフをしない人に対して「ゴルフで例えれば・・・」と伝えても余計に分からなくなります。

伝わったかの確認

「ちゃんと伝えたのに・・・」とグチる人にありがちな症状ですが、伝えた後「伝わったかの確認」をせず「伝えたつもり」になる人。

伝えた後、自分が意図したとおりに伝わっているか?相手に復唱してもらうなどの確認が必要です。

上手な人・下手な人を観察

ほとんどの人が「伝える側」ばかりでなく「伝えてもらう側」でもあります。

自分に何かを伝えてくる人の中にも「上手な人」「下手な人」がいますが、「上手やなあ」「下手やなあ」と感想だけではなく「なぜ上手なのか?」「なぜ下手なのか?」、その理由を観察して言語化することで「他人のふり見てわがふりを治す」ことに近づきます。

非言語的コミュニケーション

いわゆる「ボディーランゲージ」というやつです。

目の動き、声のトーンや強弱など、言葉だけでなく、身振りや表情も伝えるチカラの一部です。

同じことを言っても伝わり方が変わります。

時には鏡を使って、あるいは、録画して自身のことを知ることが効果的です。

特に、伝えるときの感情が表情や言葉に現れるので感情コントロールにも気をつけまよう。

ちなみに、私はテレワークするようになってから「知らない自分」を発見することができました(笑)。

自分の言葉で伝える

相手にとって難しい専門用語や難解な言葉を避けることはもちろんですが、情報ソースに関わらず「オウム返し」ではなく、自分の言葉に置き換えて表現することも大切です。

論理的思考力を高める

伝達力のベースには「論理的思考力」があります。

そもそも、頭の中にある「伝えたいこと」が論理的に整理できていなければなりません。

特に「事実と意見」を明確に区別しておくことが重要です。

(関連記事)【経営者の基礎スキル】無感情と理詰めのロジカルシンキング

ストーリーテリングを意識する

ストーリーテリングとは、文字通り「ストーリー仕立てで話すこと」です。

相手がより興味を持ってくれるように話すことが効果的です。その理由は「感情に触れる」から印象に残りやすいのです。

笑わせる、ドキドキさせる、ワクワクさせるといったように感情に触れることで「文字情報的な朗読」とは、全く違う印象になり伝えたことが相手に残りやすくなります。

継続的なフィードバックを受ける

伝達力を向上させるためには、周囲からのフィードバックを受けることも重要です。自分一人で完結せず、他者からの意見を取り入れることで、さらに効果的なコミュニケーションスタイルを築くことができます。定期的にフィードバックを求め、改善点を意識して取り組むようにしましょう。

まとめ

さて、どうでしょう?

最後に、「伝達力が高いリーダーが率いるチーム」をイメージしておきましょう。

リーダーが示す理念や目的、その実現のための戦略や戦術がチームメンバーに正しく伝わり、また、その実行の評価も個別にフィードバックされ、相互理解や相互信頼が強いチーム。

関連記事も含め参考にしてみてください。

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