
おはようございます!
今日は、2025年第12週の土曜日。
さて、今週のテーマは、「感じのイイ会社」。
ふと「この会社、感じイイなぁ」とか、逆に、「なんか感じワルイな…」と感じることがあります。
同じサービスを提供していても、「感じのイイ会社」と「そうでない会社」。
どうせなら「もっと感じのイイ会社」にしたいものです。
その違いはなんでしょう?
「感じのイイ会社」に共通する大切なことを整理したので、参考にしてみてください。
このブログでは「10人~100人規模の中小企業経営者」の方々に向けて「経営脳の自主トレサポート」を目的に、「もっといい会社」にするためのヒントを発信しています。
初めてアクセスしていただいた方は、「このブログについて」をまずご覧ください。
【イントロ】
感じのイイ会社には共通点が!
「感じのイイ会社」といっても、何が「イイ」と感じるかは人それぞれです。
大人しく上品な社風を「イイ」と思う人もいれば、少しヤンチャな雰囲気を「イイ」と感じる人もいる。
業種によっても違い、「らしい雰囲気」が評価されることもあれば、「らしくない個性」が強みになることもある。
つまり、「見る側」からすれば、何を「イイ」と思うかはその人のスキキライにもよるため正解はありません。
しかし、「見られる側=会社」からすれば、「どう思われるか」は業績や採用にも直結する非常に重要なテーマになります。
本稿では、この見られる側の会社が「もっと良く思われるにはどうすればいいか?」を考えます。
そこにはある共通点がありました。
さて、それは何だと思いますか?
【認識共有】
感じのイイ会社の共通点とは?
- 「モチベーションを感じる」
- 「話しやすい人が多い」
- 「対応が気持ちいい」
私は、こんな会社に出会うと、ついつい関わりたくなります。
一般的にはどんな会社が「イイ感じ」と評価されるのか?
社内外に分けて思い起こすと次のようなリストになりました。
これらは個人のスキキライとは関わりなく、ほとんどの人が「イイ感じ」と思う共通点だと思います。
当事者目線で感じのイイ会社
まずは、当事者目線で「社内」をイメージしてみましょう。
- 「おはようございます!」「こんにちは!」など気持ちよい挨拶
- ちょっとしたことでも「ありがとう!」が自然に交わされている
- 誰かが困っていると、さりげなくフォローが入る
- 言葉に温かみがある
- 社員同士の雰囲気がよく、自然なコミュニケーションがある
このような会社の経営者なら「当社はイイ感じ!」と誇らしいと思います。
第三者目線で感じのイイ会社
一方、取引先や顧客などの第三者目線で「社外」から観察してみましょう。
- 対応が丁寧で、礼儀正しい
- トークがマニュアル的ではなく、その人の言葉で話してくれる
- 顧客や取引先の情報が社内で共有されている
- 訪問時、応対してくれた人が「お待ちしておりました」でお出迎え
- クレーム対応では、誠意を感じる
お客様や取引先が、このように「感じのイイ会社」と思うと信頼や信用が強くなるものです。
あえてネガティブに・・・
あえて「感じのワルイ会社」の典型も共有しておきましょう。
- 挨拶に覇気がない
- 感謝や労いの言葉が少ない
- 誰かが困っていても、みんな他人事
- 言葉のトーンが冷たく、対応も荒い
- 社員同士の雰囲気が良くない
- マニュアル通りの受け答えしかできない
- 情報が共有されておらず、会社ではなく担当者と取り引きしている気がする
私なら、こんな会社、もう距離を置きます。
ついでに「この会社の社長、ナニしてんのやろ?」と首をかしげるでしょう。
【現状確認】
感じのイイ会社か?チェック
さて、あなたの会社はどうですか?
感じ、良さそうですか?
大丈夫と思っていても、それは「自己満足」ではいただけません。
実際に「感じのイイ会社ですね!」という声が聞こえているか振り返ってみてください。
例えば・・・
- 「御社の社員さんたちは、礼儀正しいね!」
- 「御社の社員さんたちの挨拶は、明るく元気で気持ちいいね!」
- 「御社の社員さんたちは、ちょっとしたことでも『ありがとう!』って言ってくれて気持ちいいよ!」
- 「御社の社員さんたちは、チームワークがいいねえ!」
- 「御社は、担当者以外にも、ウチをよく知ってくれてるねえ!」
もちろん、「外面(そとづら)」だけが良くてもダメです。
- 取引先やお客様からの印象が良くても、社内ではギスギスしている…
- 社員が「見せかけの良さ」を演じているだけで、本音では不満だらけ…
これでは、「本当に感じのイイ会社」とは言えませんよね。
社内のメンバーからも次のような声が聞こえていますか?
- 「お互いに心づかいができていて働きやすい!」
- 「元気に挨拶すると、元気な挨拶が返ってくるのでさらに元気になれる!」
- 「お互いに『ありがとう!』が多いからコミュニケーションが気持ちよい!」
・・・というように「内面(うちづら)」もよくなければなりません。
もし、社外だけではなく、社内からもこのような声が届いているなら、あなたの会社はもう十分「イイ感じ」なので、このコラムはここでおしまいにしてください。
でも、「ヤバいな」と少しでも思い当たることがあれば、このまま続けましょう。
「感じのイイ会社」になるために、何が足りないのか?
次のセクションで、整理していきます。
【原因確認】
なぜイイ感じではないのか?
「感じがワルイ」とまではいかずとも、「イマイチの会社」には、何が足りないのでしょう?
それは、私たちはすでに経験済みです。
よくある「接客マニュアル棒読み店員さん」。
言っていることは完璧です。
言葉遣いも丁寧で、マニュアル通りの接客をしている。
でも、このような「カタチ」では、決して「イイ感じ」にはなりません。
それはなぜでしょう?
「相手の気持ちに寄り添ってないから」だと私は思います。
- 「この人に、喜んでもらうために」
- 「この人を、イヤな気分にさせないために」
- 「この人に、もっと喜んでほしい」
そんな「気持ち=心づかい・思いやり」があれば「感じ」は変わるはずです。
多少言葉遣いが雑であっても気持ちが伝われば、それは些細なことでしかありません。
「感じがイイ会社」は、「心づかい」や「思いやり」が自然と伝わる会社かどうか? です。
【重要視点】
本質は感謝の気持ち
「気持ち=心づかい・思いやり」があれば、もっと「イイ感じ」になる。
さらに、これを深掘りすると本質が見えてきます。
それは「感謝の気持ち」です。
- お客様あっての当社
- 御取引先様あっての当社
- 仲間あっての当社
この「おかげ様」を正しく理解し、心情深く根付いているか?です。
「表面的なマニュアル」では、解決しないどころか、逆効果にもなりかねません。
もっと「感じのイイ会社」にするために、この本質をチームの全員で共有することがとても大切です。
では、どうすればいいか?
実務に落とし込んでみましょう。
【実践実務】
8週間で「イイ感じ」にする
チームの全員が「おかけ様」を正しく理解すること。
「理屈の理解」ではなく「心情的な理解」が必要です。
- ひとり一人が「おかげ様」と心から思い、仕事に取り組めば、「心づかい・思いやり」は自然に生まれる。
- そのためには、「知る」だけでなく、「やってみる」こと。
そこで、「8週間プログラム」 のサンプルを紹介します。
これは、「心づかい・思いやり」を定着させるためのトレーニング です
「おかげ様カルチャー」を作る参考にしてみてください。
第1週
「お世話になっております!」
対面でも、メールでも「当たり前の挨拶」ですが、本当に「お世話になってる」と思って発しているか?
ここから始めましょう。
ほとんど「表面的なテキスト文字を音声にしているだけ」のはずです。
第1週は、「どんなふうにお世話になっているか?」をディスカッションしてみましょう。
- お得先には、いつも買ってもらっているから
- 仕入れには、いつも供給してもらっているから
こんな当たり前のことであっても「もし、お得先・仕入れ先がなくなれば、自分たちはどれだけ困るか?」を想像するだけで効果はあるはずです。
「思うこと」から「心づかい・思いやり」が始まります。
第2週
「あなたのおかげで、ありがとう!」
第2週は、経営者であるあなたが、メンバーの一人一人に「あなたのおかげで助かっているよ」と謝意を伝えましょう。
今日もビジネスができるのは、社員達メンバーのおかげです。
経営者自身の「おかげ様」の実践。
「ありがとう!」と言われて、イヤな気分になる人はいません。
メンバーに「いい気分」になる体験をしてもらうのが狙いです。
日ごろ、小言が多い経営者ほど効果的です。
お試しあれ!
第3週
「相手は、何を喜んでくれるか?」
「心づかい・思いやり」が、相手に伝わり「いい気分」になるから「イイ感じ」という評価につながります。
しかし、その「心づかい・思いやり」が、おせっかいや押し付けになっては台無しです。
こちらの「思い込み」ではなく、得意先や取引先は、どうすればもっと喜んでくれるか?
相手の立場になってディスカッションをしましょう。
ポイントは「ムリしないこと」です。
「できることから」小さく始めましょう。
例えば、上記の「お世話になっております!」を「いつもお世話になり、ありがとうございます!」と変えるだけでも、相手の気持ちは上向くものです。
そんなアイデアを出し合いましょう。
第4週
「相手は、喜んでくれたか?」
第4週は、実践です。
第3週で出したアイデアを実践してみましょう。
「喜んでくれるはず」と思って実践したことが期待通りの効果があったか?なかったか?
その実践結果の共有と、改善案についてのディスカッションです。
第5週
「改善効果はあったか?」
第5週も、引き続き実践です。
第4週の反省や改善が、どのように「イイ感じ」のさらなる上昇に効果があったか?の共有です。
いわゆる「イイ感じ」のための「PDCAサイクル」です。
第6週
「イイ感じの体験」
第5週の実践で、メンバーのひとり一人に「イイ感じ」のモノサシができ始めています。
このモノサシができ始めたタイミングで「見る側」の体験談を共有しましょう。
各メンバーが「感じのイイ会社やお店」「感じのワルイ会社やお店」で体験した話を共有します。
このディスカッションの狙いは「客観的な目」を養うことです。
自分たちが第5週までに取り組んだことを客観的に自己評価するためのトレーニングです。
第7週
「相互モニタリング」
ここまで、6週間にわたって個々のメンバーは、それぞれ「心づかい・思いやり」の実践経験を積みました。
第7週は「相互モニタリング」です。
「他者のことはよくわかる」と言います。
チームの仲間たちの「心づかい・思いやり」を観察して改善点をお互いにフィードバックし合う機会を設けます。
「もっと、こうしたらいいよ」と、他者目線で意見やアドバイスを交換することで、ワンランクアップすることを狙います。
第8週
「習慣化しカルチャーへ」
「心づかい・思いやり」は、一時的なものではなくチームの習慣とし、さらに「おかげ様カルチャー」として、定着させなければなりません。
そのためのアイデアを出し合いましょう。
例えば・・・
- 企業理念を「おかげ様」をもっとアピールできるものに改定する。
- 「心づかい・思いやり」の取り組みを書いたカードを携帯する
- 電話対応は「いつもありがとうございます!」に変更する
- ポスターを作成して社内に掲示する
- 「おかげ様会議」を定例化する
あなたの会社にフィットする習慣化の工夫をしてみてください。
【要点整理】
イイ感じの人でイイ感じの会社
さて、どうでしょう?「感じのイイ会社」に共通する「おかげ様の心づかいや思いやり」について整理しました。
本稿は、主に「言葉づかい」にフォーカスしましたが、「心づかい・思いやり」は、言葉だけではなく「オフィスの清潔感」や「会社パンフレット」「ウエブサイト」「SNS」など、「おかげ様」を伝える方法はたくさんあります。
それらを通じて、チームの全員が「感じのイイ会社にする視点」を持てば、今まで当たり前と思ってたことにも課題が見つかるかもしれません。
全社的に「もっと感じのイイ会社にしよう!」と語りかけてみてください。
会社は、ひと次第。
「ひとがイイ感じ」になれば、必ず「会社もイイ感じ」になります。
関連記事も含め参考にしてみてください。
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