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この記事は、更新時の情報と筆者の考えに基づくものです。
突然ですが「あなたはチームのメンバーから高い支持を得ていますか?」
チームが思うように動かないとき、それは彼ら彼女らに問題があるのではなく、多くは経営者にあります。
さて、あなたは、高い支持率を得ているリーダーなのか?それとも支持率が低いリーダーなのか?
「なぜ、チームは動かないのか?」という悩みの多くは「支持率改善」で解決します。
もし、心当たりがあれば「経営脳の自主トレ」の参考にしてみてください。
このブログでは「10人~100人規模の中小企業経営者」の方々に向けて「経営脳の自主トレサポート」を目的に「もっといい会社」にするためのヒントを発信しています。初めてアクセスしていただいた方は、こちら(=「このブログについて」)をまずご覧ください。
支持率とは何か?
詳しい話の前に「支持率とは何か?」について定義しておきます。
「経営者の考えや行動に対する共感と信頼、そして自発的な協同意欲」
考えや行動に対する共感と信頼
経営者が掲げる理念やビジョン、目的や目標などの「考え」や、その考えを反映する「行動」に対する共感や信頼が「支持」の表れです。
自発的な協同意欲
「協同」を辞書で調べると「心をあわせ、力をあわせ、助けあって仕事をすること」と説明してあります。支持者は、単なる賛成者にとどまらず「一緒に仕事したい」という自発的な意欲を強くします。
経営者の支持率が命運を左右する
政治関連ニュースでよく出てくる「支持率」ですが、これはなにも政党や総理大臣に限ったキーワードではなく、会社の経営者にとっても当てはまります。
また、現代風に言えば、SNSの「フォロワー数」にも共通するものです。
チームのメンバー(社員)たちから支持(フォロー)される経営者、社員たちから支持(フォロー)されない経営者。
この差が会社の命運を左右することになり、これは、決して大げさな話ではありません。
私は「支持率」は、経営者にとって「重要な前提条件」と思っています。
どんな戦略も戦術も作戦も、それを実行するチームあってのものです。
経営者を支持しているチームと、そうでないチームの成果を観察していると多くはリンクしていています。
私は「順調な会社の経営者は支持率が高い」と仮説を立てて観察するようにしていますが、多くは「やっぱりな」という検証結果になるものです。
ちなみに、ここでいう「順調」とは、決して数字に限らず「経営者の思い通りにコトが進んでいる」という意味です。
悪いのはメンバーたちか?
ネガティブな話も整理しておきます。
チームのトップリーダーである経営者の支持率が低いと、いわゆる「笛吹けども踊らず」ってことになります。
支持率の低さは、様々な現象になって表れ、それについて経営者は悩み、時にはグチが漏れてしまいます。
自社のチームやメンバーに対して・・・
- イチイチ言わないと動かない
- 何度言っても動かない
- 自分の意図を汲み取ってくれない
- 「やる気」が足りない
- 「成長意欲」も足りない
・・・とグチを漏らし、その原因は、メンバーのスキルやマインドにあると他責で悩む日々。
そして、コーチである私に相談。
「堀井さん、うちの社員のマインドやスキルをどうやって上げればエエんやろ?」
この手の相談の多くには「経営者である自分は悪くない、悪いのは社員たちだ。社員たちを変える方法を教えてほしい」という真意、ホンネが見え隠れしています。
私の返事は「悪いのは社員たちか?」です。
多くの場合、上記のようなグチの原因は、メンバーたちではなく経営者にあります。
支持率の高い経営者が率いるチームであれば・・・
- イチイチ言わなくても、自発的、積極的に動いてくれる
- イチ言えば「10」分かってくれる。クドイ指示命令はいらない
- 企業理念や経営計画に賛同、共感してくれている
- モチベーション高く活躍してくれている
- 「成長意欲」は旺盛
・・・という状態であり、そんな支持率の高い経営者は「うちのメンバーはホントよくやってくれているよ、ありがたい」と目を細め、誇りすら感じさせてくれるものです。
(関連記事)孤独を感じたら、それは経営者として「成長機会のサイン」
学生時代の「好きな先生」を思い出してみる
私自身も20年以上にわたって小さな税理士事務所を経営していましたが、「支持率」は上がったり下がったりしてたな、と今だから振り返ることができます。
当時は「支持率」というキーワードに気付いていなかったので、ご多分に漏れず「うちのメンバーはパッとせえへんな」と他責で考えることも少なくありませんでした。「自分のことは棚に上げて」です。他人は良く見えるのに、自分のことって見えないんですよね(恥)。
(*当時のメンバー諸君・・・ごめんなさい・・・)
今の私が、当時の私に言いたいことは「もっと支持率を上げろ!」です。
当時の私は、おそらく「どうやったら上がるんや?」と太々しく返していたと思います。
その答えは「学生時代の好きな先生、キライな先生にヒントがある」です。
この「好きな先生」「キライな先生」というのが、生徒からの支持率に他なりません。
子供は特に分かりやすいので、言うことを聞くのは「好きな先生」ですよね。
会社に置き換えると「好きな社長」ということになります。
この話はスキキライの話なので、人によって差がありますが、私がスキだった先生のタイプを思い出して列挙すると次のようになります。
- いつも表情が明るい先生
- 一人ひとりに「おはよう!」とあいさつをしてくれた先生
- 話が分かりやすく、面白く、授業も楽しい先生
- 生徒のコンディションをいつも観察してくれて「今日は調子悪いんか?」と心配し声をかけてくれた先生
- トラブルがあっても、まずは生徒の言い分を聞いてくれ、頭ごなしに怒るようなことはなかった先生
- 生徒たちのためなら時間を惜しむ様子はなかった先生
- 遊び心があった先生
- 「うちの奥さんは料理がウマいねん」と美味しそうに自慢しながらお弁当を食べている先生
- 点数が悪いテストには「次は頑張れ!」とか個別にメッセージを書いてくれてた先生
・・・などなど、他にもたくさんありましたが、いま思いつくままに書き出してもこれだけあります。
このリストの「先生」を「社長」に読み替えると、なんとなく「人物像」が浮かぶと思います。
私のような社員だったら「好きな社長」として理屈抜きで感情的に「社長を支持」するはずです。
「支持率の高い経営者」になるためには、自分自身が子供の頃の「好きな先生」を思い出して、自分に足りないところが「課題」であり「解決すべき考動」ということになります。
- 表情が暗い社長
- 社内ではあいさつをしない社長
- 話が分かりにくい、面白くない社長
- 社員のコンディションに無関心な社長
- 他人の言い分には耳を貸さず、頭ごなしに怒る社長
- 社員のための時間は作らない社長
- 遊び心がない社長、あるいは、遊び心しかない社長、遊び心が面白くない社長
- 「うちのヨメ、ホンマ料理が下手やわ」と文句たらたらで感謝の気持ちがない社長
- デキが悪い社員はさっさと見捨ててしまう社長
こうして書くのも憚れる「イヤな社長」です・・・。
(関連記事)【経営者の基礎スキル】共感と協力を集めるリーダーシップ
「いいね!」をたくさんもらう
視点を変えて「フォロワー」に例えてみると、どうやればフォロワーを増やし、さらに「いいね!」をたくさんもらうためにはどうすればいいのか?と言うことができます。
一般的にフォロワーの多い発信者は、共通して「興味を引く何かを持ってる」「継続的に役に立つことを発信している」という傾向があります。
自分の考動にメンバーたちは興味を持ってくれているか?メンバーたちの役に立っているか?という視点で「自己内観」してみることが大切です。もちろん、この「経営者の考動」には、理念や戦略、経営計画、人事評価や待遇などの諸制度などの重要な要素も含みます。
それぞれについて定期的に内観し、アップデートすることが必要です。
これを怠ると、気付けば「フォロー解除」されているかもしれません。
常に、フォローし続けてもらう自分になるためにはどうすればいいか?何を改めるべきか?
謙虚に向き合うことがとても大切です。
(関連記事)他人の事はよくわかる?だったら「他人目線でモニタリング」
まとめ
さて、どうですか?
経営の前提条件である「経営者の支持率」というキーワードで整理しました。
- 支持率とは「考えや行動に対する共感や信頼、そして自発的な協同意欲」のこと
- 経営者の支持率が会社の命運を左右すること
- 悪いのはメンバーではない=他責にしないこと
- 学生時代の「好きな先生」にヒントがある
- 「いいね!」をたくさんもらう視点
フォロワーを増やし「いいね!」をたくさんもらうために、一度セルフチェックしてみてください。
関連記事も含め参考にしてみてください。
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