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  2. 中小企業の組織戦略
  3. 1部-概要編
  4. 02:組織戦略の全容|最高のチーム「5つの仕組み」

02:組織戦略の全容|最高のチーム「5つの仕組み」

2026 1/07
2024年2月20日2026年1月7日
H.HORII

中小企業における「組織戦略」とは、経営者が求める「最高のチーム」を作り、最大限に活かす仕組みのこと。

そのベースにある思想は、前記事(01:組織戦略の趣旨|中小企業だからこそ「人的資本経営」)で示した「人的資本経営」です。

人材を、消費する「資源」ではなく、投資する「資本」として「価値を高めていく経営」。

本稿では、中小企業が人的資本経営を実践するための仕組みである「組織戦略」について、その全体像を俯瞰します。

「10人~200人規模の中小企業経営者」の「自己投資=経営脳トレーニングのサポート」を目的に、「もっといい会社」に成長するヒントを日々更新しています。
40年近く税理士として中小企業経営を支援し、経営計画や管理会計、組織作りを専門とするマネジメントコーチ・堀井弘三が、その現場で得た豊富な経験と知識に基づき執筆しています。
初めてアクセスしていただいた方は、「このWEBサイトについて」をまずご覧ください。

INDEX

【本質確認】
組織戦略の大前提

「戦略」とは、
「成功するための仕組み」のこと。

「成功」とは、
「経営者が意図する成果を得ること」。

したがって、「組織戦略」とは、
「経営者が求める最高のチームを作り、最大限活かす仕組み」と表現することができます。

本題に入る前に、その前提となる大切な本質について共有しておきましょう。

そもそも、
「なぜ、最高のチームが必要なのか?」。

「もっといい会社」にしたいからです。

なぜ?

「最高の経営者人生を歩みたいから」ですよね?

つまり、経営者自身の幸せで豊かな人生のために「最高のチーム」が必要なのです。

だから、私は「組織戦略には、人生を賭けるほどの価値がある」と思っています。

「最高のチーム」で経営することと
「最低のチーム」で経営すること。

この差は、そのまま「経営者の人生の差」となります。

「どんな人生を歩みたいか?」

そのために
「どんなチームが必要か?」

この本質的な自問自答による自己理解が「最高のチーム」を組成する前提としてとても大切です。

  • 攻めることに長けたチーム?
  • 守りに長けたチーム?
  • 攻守ともに優れたチーム?
  • 独裁的なチーム?
  • 民主的なチーム?
  • 新しい価値を創造しまくるヘンなチーム?
  • お金より時間を大切にするチーム?
  • トランスジェンダーに優しいチーム?

ちょっと想像するだけでも、これだけ「チームのイメージ」が出てきます。

チームのタイプ(スタイル)の違いによって、組成(チームビルディング)、採用、育成、評価、分配の趣旨やルールは変わります。

経営者だけではなく、チームの仲間の全員が「このチームのメンバーでよかった!」と満足感や安心感を感じるために、とても大切な前提。

軽視してはなりません。

「組織戦略」の成否は、意外とこの「本質の理解」によるところがとても大きいからです。

【戦略要素】
組織戦略、5つの重要視点

中小企業の組織戦略は、次の5つの要素で構成されます。

それぞれの重要視点の概要を整理します。

組成の視点:チームの最適化

組織戦略の最初の視点は「組成=チームビルディング」。

「どんなチームが最適か?」

「理想のチームの形は?」

「最高のチーム」を具体的に可視化することが「はじめの一歩」です。

今後3年間の「中期経営計画」を実行するための「ベストメンバー」は?

だから「経営計画」が変われば、必要に応じて柔軟にチームも再編します。

どのポジションに課題があるか?どのポジションを補強しなければならないか?という視点です。

そのために、まず「最高のチーム」を可視化し、「現状」との差分を課題としてピックアップする必要があります。

他の要素である「採用・育成・評価」は、その課題の解決策として方針が決まります。

さらに、もうひとつ大切な視点があります。

チームを目的とするなら、個人は「手段」です。

中小企業の人事における「失敗事例」をよく観察していると、この視点がズレてることが良くあります。

最高のチームを可視化することなく、「どんな人材が必要か?」で考動しています。

「チーム視点」ではなく「個人視点」だからうまくいかないのです。

極端ですが、例えるなら「攻撃陣は充実しているけど、守備陣がボロボロ、だから勝てない」みたいなアンバランス。

「組成(チームビルディング)」、「組織戦略」における最初の「戦略的視点」です。

また、「最高のチーム」には、「優秀なリーダー」が欠かせません。これについては、「第2部:組成編」で詳しく紹介しているので、気になる方は、別記事を参考にしてください。

  • ミドルマネジメントの育成ステップ
    人数が多くなり、経営者の目が届かなくなる前に、「経営者の目」を持ったミドルマネジメントを育てておく必要があります。優秀なリーダーは「3つの役割」を果たします。その「3つの役割」とは?
  • 「育てる人」を「育てる」
    チームの中に「人を育てる人」が多いほど、「自律的に成長するチーム」として進化していきます。「人の育て方」をトレーニングする視点とは?
  • 適任者がいないときの秘策
    中小企業において「優秀なリーダー」は希少性があります。「リーダーがいない」と悩む経営者は少なくありません。そこで「秘策」を検討しましょう。それは「持ち回り制」です。

採用の視点:最高のチームのために

「最高のチーム」と「現状のチーム」。

この「理想と現状のギャップ」を埋めるのが「採用」と「育成」です。

2つめの「採用」は「チームの課題解決」の視点です。

「戦略的視点」は、「どのポジションを補強するか?」です。

「いい人」「優秀な人」を評価、判断する際に「チーム」を忘れると「アンバランス」のきっかけになってしまいます。

  • 特定のポジションで人がダブってる
  • 不足していうポジションは埋まらず
  • 既存メンバーとの能力差が大きい

中小企業でよく見かける「症状」です。

この「症状」の本質的な原因を探ると「チーム視点を忘れた採用」にたどり着きます。

「組織戦略=最高のチームの仕組み」において、重要な視点です。

その他、採用においては、下記のような重要視点が必要ですが、それぞれ「第3部:採用編」で詳しく紹介しているので、気になる方は、別記事を参考にしてください。

  • 人材を選ぶ会社・会社を選ぶ人材
    人手不足の環境下で、優秀な人材を採用するためには「選ばれる会社」になる必要があります。
  • スキルよりマインドセットを見極める
    スキルは育成できますが、メンバーのマインドセットを変えるのは非常に困難です。会社の考え方、価値観、それを表す「企業理念」への共感や賛同を見極める必要があります。
  • 伸びた人材より、伸びる人材
    優れた知識や経験、技能は魅力的ですが、併せて、まだ伸びる余地はあるか?つまり「伸びしろ」の見極めがとても大切です。

育成の視点:人が育つ会社

「組織戦略」における3つめの重要視点は「育成」。

「育成が上手な会社」と
「育成が下手な会社」の差は、そのまま「企業力」となります。

「会社は学校じゃない!」ではありません。

その掛け声で人材が成長するなら楽なもんです。

視点を変えましょう。

「会社は学校だ!」

  • 「カリキュラム」
  • 「教材」
  • 「座学」
  • 「実技」
  • 「定期テスト」
  • 「補習授業」

さらに「進路相談」に相当する「面談」や、メンタルケア。

まさに「学校のような育成の仕組み」です。

時間もコストも?・・・いや、これが「投資」です。

「人的資本経営の中心軸」と言っても過言ではないでしょう。

「最高のチームメンバー」として「仕組で育てる視点」です。

やるか?やらないか?

そこで天秤にかけるのは「物足りないメンバー」による、最適化されないチームで、ずっと経営していく「しんどさ」です。

さて、どっちが重たそうですか?

「第4部:育成編」には、10本を超えるヒント記事を用意しています。

「天秤の結果」を出す前に、ぜひ参考にしてみてください。

評価の視点:貢献評価と成長課題の共有

4つめの視点は、先に結論。

「人事評価」は、「もろ刃の剣」です。

「やるなら、きちんとやる」

「やらないなら、やらない」

「人事評価」を中途半端にすると「チーム崩壊のリスク」があります。

  • 「正しく評価されない」
  • 「ダメ出しされるだけ」

もし、そんな受け止め方をされるような「人事評価」をやらかすと、メンバーの心の火は消えてしまいます。

「人事評価」は、「大きな効果」と「大きなリスク」をはらんだ、とてもデリケートな戦略要素です。

「正しく貢献評価」し、「成長課題」を共有し、それを踏まえた「成長支援」が「人事評価」の本質です。

「第5部:評価編」では、「超実務的な記事」を10本以上用意しました。

「やるか?やらないか?」を正しく意思決定するためのヒントにしてみてください。

分配の視点:成果を分かち合う

優秀なメンバーを採用し、学校方式で育成し、人事評価で貢献度を測る。

「組織戦略」の5つ目の視点は「成果の分かち合い」です。

チームの全員で得た成果を、それぞれの貢献度に応じて公平公正に分配する仕組み。

いつも「プラスの成果」とは限りません。

時に「マイナスの成果」の時もあるでしょう。

そんなときも、公平公正に「痛みを分かち合う仕組み」。

「第6部:分配編」においては、その実務サンプルをたくさん用意しました。

「業績連動型賞与」の設計の参考にしてみてください。

  • 業績連動型賞与のメリットとデメリットと、そしてリスク
  • なにを「成果」として共有するか?
  • なにを「基準」として分配するか?
  • 成果を分かち合うにあたり、メンバーと共有すべきルール

【要点整理】
最高の人生のために!

さて、どうでしょうか?

「人的資本経営」の思想をベースにした「組織戦略」の全体像を紹介しました。

採用・評価・育成・組成・分配という5つの視点を戦略的に仕組化することで「最高のチーム」をマネジメントすることができます。

すでにお感じの通り「こら、しんどいなあ・・」。

「組織戦略」は、簡単ではありません。

できるところから、コツコツ。

人を育てるように、戦略を育てていきましょう。

最後に繰り返しておきます。

「最高のチーム」で経営する「最高の経営者人生」が本質的な目的です。

さて、どうします?

【関連記事】
「組織戦略」全記事リスト

1部:概要編
  • 01:組織戦略の趣旨|中小企業こそ「人的資本経営」
  • 02:組織戦略の全容|最高のチーム「5つの仕組み」
  • 03:組織戦略の目的|戦略を確実に実行するチーム作り
2部:組成編
  • 01:中小企業の組織作り|チームビルディング力とは?
  • 02:中小企業の組織作り|最高のチームを作る実務手順
3部:採用編
  • 01:中小企業の採用力|なぜ採用をミスるのか?
  • 02:中小企業の採用力|マーケティングの視点で!
  • 03:中小企業の採用力|優秀な人材を見極める視点
  • 04:中小企業の採用力|優秀な人材に選ばれる視点
4部:育成編
  • 01:中小企業の育成力|育てることに「ホンキ」か?
  • 02:中小企業の育成力|「成長の定義」を共有したか?
5部:評価編
  • 01:人事評価の本質|成長課題の発見+共有+解決
  • 02:人事評価の現実|中小企業が失敗する理由
6部:分配編
  • 01:成果分配の概要|業績連動型賞与の「ざっくり」
  • 02:成果分配の功罪|業績連動型にもデメリット・リスクがある

このWEBサイトでは、ひとりでも多くの経営者の方々のお役に立ちたいという思いを持って、なるべく深く、そして詳しく発信しているつもりなのですが、「ひと」に関することには「どうしても書けないこと=公表できないこと」があります。

特に、人事評価とか給与賞与に関するマネジメントには、その性質上「社員さんたちには知られない方がいいこと」があります。

お察しのとおり、このWEBサイトは経営者の方だけではなく、一般社員さんたちもアクセスし読むことができます。

すべて「理想論」や「タテマエ」で解決できればいいのですが、「人に関する実務」はそんなに甘いものではなく、時には「荒療治」しなければならないシーンがあります。この「荒療治」を文字で誤解なく伝えることはとても困難です。

また、カモフラージュした「事例紹介」であっても、当事者の方々にとっては「あ、この記事、当社のことやん」ってすぐにわかってしまいます。それは、その社員さんにとっても「あ、自分のことだ」とわかってしまいます。「いい話」の場合はいいのですが「よくない話」の場合は、気分を害したり、あらぬ誤解を生じさせたりするリスクがあります。

このような理由で「トラブル解決系」や「裏技的な方法」は、一般公開しているこのWEBサイトでは書けません。

「それが聞きたいのに・・・」と、物足りなさを感じられる方も少なくないと思いますが、何卒ご了承ください。

1部-概要編
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この記事を書いた人

H.HORIIのアバター H.HORII

「もっといい会社」にするためには「もっといい経営者」になればええねん!が口ぐせ。
「経営脳:5つのレイヤー」で体系化した独自のマネジメントメソッドで、10名~200名規模の中小企業経営者を「リセット・コーチング」。
専門は「36カ月の経営計画」「管理会計」「チームビルディング・人事評価・業績連動型賞与制度」。
1999年に創業した自身の税理士事務所を2022年に事業承継し、現在はコーチ専業。
このサイト「Re!」はライフワーク。
「経営者のための思考のインフラ」としてお役に立てるように日々更新。

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