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この記事は、更新時の情報と筆者の考えに基づくものです。
おはようございます!
2024年第47週の土曜日。
急に寒くなってコンディションを崩していませんか?
コンディションが崩れたのを「季節のせい」にしていませんか?
ということで・・・今週は少々厳しい話を整理しておきます。
「自責」です。
これは「責任を取る」という表面的なことではなく、目の前で起きていることを「自分起点」で捉え、自分の考動と目の前の結果を論理的に関連付け、反省と改善を積み重ねていく姿勢のことです。
本稿の結論は「経営者の自責考動が、会社の成長を加速させる」です。
もし、心当たりがありそうであれば、これをきっかけに「自責考動の習慣化」に取り組んでみてください。
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【現状確認】意外と多い他責の日常
唐突ですが・・・カップ焼きそばを作っているとき、湯切りの際に麺をシンクにぶちまけた経験ありますか?
今は、メーカーの企業努力の結果、ほとんどそんな悲劇はなくなりましたが、私の若い頃は「あるある」でした。
カップから抜け落ちてしまった麺を救出しようと手を出すと、ちょっとしたヤケドまでしてしまいます。一食をムダにした上に満たされない空腹感も手伝って「なんじゃ!この容器は!すぐに麺が落ちるやん!」とブチギレ・・・。
湯切りがヘタクソな自分を棚に上げての典型的な「他責」です。
「他責」のままにしておくと、反省も改善も無いので再発・・・「またや!」。
もし「自分も悪い」と、少しでも「自責」の視点があれば、次のような改善行動につながっていたはずです。
- あらかじめザルを用意し、その上で湯切りする
- 力任せではなく、優しく傾けて湯切りする
- カップを直角ではなく、最適な角度を調整する
実は、こういった「他責」による不都合の再発は日常にあふれています。特に、冷静さを欠いているとき、私たちは瞬間的に他責にしがちです。1食をムダにし、ヤケドまでして、おまけに空腹が満たされないという散々な状況において、さらに自業自得を受け入れる心の余裕などありません。
同情の余地はあるものの、「自責の考動習慣」のない人の「あるある」です。
「自責の考動習慣」のある人なら、麺が落ちた瞬間は「また、やらかした!なんて自分はヘタクソなのか!」と、そのブチギレは自分に向きます。
日常を振り返ってみてください。 似たような場面に心当たりはありませんか?
(関連記事)冷静な経営者:多少のことでは動じない泰然自若のチカラ
【自責の定義】自分起点の考動習慣
「自責」は文字通り「自分の責任」を意味しますが、この2文字には「自分起点で物事を捉え、反省や改善のきっかけにする」という深い意味が込められています。
具体的には、不都合の原因を自分に見出し、再発防止のために考え方や行動を変えていくことです。
対照的に「他責」は、不都合の原因は自分以外(他者や環境)にあるとし、再発防止のために他者に考動変容を求める考え方です。要は「他人のせい」にしたり「責任転嫁」することですね。
この「自分起点」の考え方や行動が習慣になってることがとても大切です。
なお、「自責」には、「不都合の責任を取って辞めます」のような「罰を受ける」といった意味ではなく、あくまでも「改善のために自身を振り返ること」が中心です。
【自責の効果】会社と経営者の成長が加速する
「自責の効果」は、何よりも成長の加速にあります。
「自責考動」が習慣化すると、自分の「考え方」や「行動」が、どのようにして目の前の結果につながったのか、その因果関係がより鮮明に見えてきます。
たとえば、望まない結果に直面した時、次のような問いが自然と浮かびます。
- 「自分のどんな考え方が、この結果を招いたのか?」
- 「自分のどんな行動が、この結果につながったのか?」
この振り返りを通じて、望む結果を得るために
「自分をどのように変えればいいか?」
「自分はどのように変わればいいか?」が見えてきます。
- 「二度と同じ結果を招かないために、どう変われば良いのか?」
- 「望む結果を得るために、何を改善すべきか?」
このような反省と改善を積み重ねることによって、「もっといい結果」を得ることができます。
つまり、「自責考動の習慣化」によって、会社も経営者自身もその成長が加速するのです。
重要なのは「習慣」であるところであり、一時の感情的、一過性の反省とは本質的に違います。
(関連記事)フレームワーク|結果=考え方×行動|もっとよくなる思考習慣
【事例確認】よくある他責リスト
私はマネジメントコーチとして、これまで多くの中小企業経営者の相談(時にはグチ?)を受けてきましたが、税理士時代の経験も含めて、「それ、他責では?」と感じたエピソードをリストにまとめておきます。
これらの中小企業でよくある不都合が改善や解決に向かわない本質的な原因は「経営者が他責にしているから」です。
それぞれについて「自責なら、どう考えればいいのか?」については、すでによくお分かりだと思うのであえて書きません。
売上不振を他責にする
- 「景気が悪すぎる、うちの業界はこれが限界だ」
- 「競合が攻めすぎてる、うちだけじゃどうしようもない」
- 「顧客が値下げ要求ばかりしてくる」
モチベーションを他責にする
- 「最近の若者は我慢が足りない、すぐ辞めたがる」
- 「社員が仕事に対する責任感がないから」
- 「部下が指示待ち人間で、主体性が足りない」
定着率低下を他責にする
- 「今の採用市場が悪い、優秀な人材がなかなか見つからない」
- 「やはりうちの規模では良い人材がすぐ辞めてしまう」
- 「最近の若者は、定着する気がない」
部門間の連携不足を他責にする
- 「バックオフィス部門は、協力的でないし、そもそも意思疎通が下手だ」
- 「うちの社員は情報共有の意識が弱い」
- 「部門間で仲が悪いから仕方ない」
クレームを他責にする
- 「顧客の期待が高すぎる、サービスに見合わない要求をしてくる」
- 「取引先が最近の値上げに応じてくれない」
- 「お客さんが細かいことにうるさくて困る」
業務効率を他責にする
- 「社員が集中力がないから作業が遅い」
- 「部下が言われた通り動かない、だから効率が上がらない」
- 「みんなもっとテキパキ動けばいいのに」
コストアップを他責にする
- 「材料費が上がっているからコスト削減は難しい」
- 「取引先が値下げに応じてくれないから、どうしようもない」
- 「人件費が高騰してるから利益が出ない」
意思決定の悪さを他責にする
- 「他の役員が意見を言わないので決められない」
- 「部下からの情報が揃わないので判断が難しい」
- 「重要な情報が遅れて届くから意思決定に時間がかかる」
カルチャーを他責にする
- 「社員が変化を嫌がり、改革に抵抗する」
- 「古株が改革の障害になっている」
- 「幹部が意識を変えないと、改革はうまくいかない」
【企業文化】自責のチームを作る自責
最後に、シンプルに伝えておきます。
この話「るいとも(類友)」です。
「他責」は「他責」を引き寄せ、「自分は悪くない」と考える人たちの集団となり、そこには常に「いざこざ」があります。
裏返せば、「自責」は「自責」を引き寄せるということです。
経営者が「自責考動」を持っていれば、それは日常の言動や態度に表れ、それに共鳴する人たちが集まり、あるいは、周囲の人たちも「自責考動」が強くなっていくものです。
目の前の不都合を「自分事」として捉え、必要な反省と改善を繰り返すメンバーによって構成されるチームのパフォーマンスの高さは想像に難くないと思います。
「自責のチーム作り」を「自責」で考えれば、おのずと「自責のリーダー」であることの必要性と重要性を感じることができると思います。
これが、「自責考動」が会社の成長を加速させる理由の大切なひとつでもあります。
(関連記事)チームのパフォーマンスを高めるための成長カルチャー創り
【まとめ】自責考動が会社を成長させる
さて、どうですか?「経営者の自責考動」について整理しました。
関連記事も含め参考にしてみてください。
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