
おはようございます!
今週は「課題整理の視点」についてまとめます。
「なかなか課題解決が進まない」という経験はありませんか?
努力してるのに成果に結びつかない。
それには、「意外かつ当然の理由」があります。
それを改善する、その名も「ゼロ線思考法」。
これは、努力を成果に結びつけるため、
まず「ゼロ線=合格ライン」をクリアしようという考え方です。
「思考力アップ」の参考にしてみてください!
このブログでは「10人~100人規模の中小企業経営者」の方々に向けて「自己投資=経営脳トレーニングのサポート」を目的に、「もっといい会社」にするためのヒントを発信しています。
初めてアクセスしていただいた方は、「このブログについて」をまずご覧ください。
【効果効能】
努力をムダにしないゼロ線思考
仕事に限らず「頑張っているのに、なかなか成果が出ない」という経験があると思います。
- 「練習では強いのに、本番に弱い」というシーン、想像がつくと思います。
- 「優秀なのに、テストの点数がイマイチ」という幼少期を過ごした人もいるかもしれません。
- 野球やサッカーでも「得点力があるのに、守りが甘くて勝てない」というケース。
これらに共通している原因が「ゼロ線未満」。
「ゼロ線」とは、「チカラを成果に結びつけるための前提条件」のラインのことです。
この言葉、ネットを検索しても出てこないので、(たぶん)私が「言い出しっぺ」です。
- 勉強はできるのに、テストになると緊張してしまう。
- 技は持っているのに、スタミナが足りず続かない。
周囲の評価は「イイもの持ってるのになあ(残念)」。
勉強も、技も、そのために一生懸命努力しているのに報われない。
なぜなら、勉強や技の前に、緊張しないマインド、スタミナ、堅い守りなど、先に解決しなければならない「課題」があるからです。
まず「前提条件の課題」を解決して「ゼロ線」を越えなければなりません。
「ゼロ線未満」のまま努力を続けると、失望感が積み重なり、自信を失うリスクすらあります。
前提条件を整えれば、つまり、「ゼロ線」を越えたら、努力が実り、成果が出やすくなります。
いわば「努力をムダにしない思考法」です。
「言われてみたら、当たり前の話」なのに、意外と気付いてないものです。
本稿では、この「ゼロ線思考」について、詳しく紹介していきます。
「課題解決力」や「意思決定力」、さらに「戦略構想力」までが高まる思考法。
この機会に、ぜひ「アタマにインストール」しましょう!
【課題整理】
リカバリーとアドバンテージ

「課題」は、大きく2つに分けることができます。
- リカバリー課題
マイナスの原因となっている課題 - アドバンテージ課題
プラスをさらに伸ばすための課題
この2つの課題の境界線が「ゼロ線」です。
上述したように、この思考法は「当たり前」の話であって、実は目新しいものではありません。
気付くか、気付かないか?
意識するか、しないか?の思考法。
日常会話においてもよく耳にします。
- 何事も基本が大切!
- 基礎を疎かにするな!
- 足元を固めろ!
- 先にやる事があるだろ!?
この「当たり前」を、メソッド風に「リカバリー課題とアドバンテージ課題」と言っているだけです。
上述したように、仕事に限らず、スポーツの世界、受験の世界、さらには「ブランド物や高級車で、女の子の気を惹こうとしている男子」も「先にやるコトがあるやろ!」というシーンは、もはや「日常」です。
「うまく行かない時の原因」が「リカバリー課題」であることは、「普遍的な理屈」といっても過言ではないでしょう。
【不調要因】
なぜ、成果に結びつかない?
私は、マネジメントコーチとして、多くの中小企業経営者に出会いました。
私にオファーがあるのは「解決したい課題があるから」です。
お会いして相談をお伺いしていると
「いいモノ持ってるのに、もったいないな」
と思うことが少なくありません。
「やれば、できるはず!」と期待を感じることもしばしば。
何より「努力」はヒシヒシと伝わってきます。
なのに…です。
その原因は「間違った努力だから」。
まだ「ゼロ線」を越えていないのに、「アドバンテージ課題」に取り組んでいる。
先に解決しなければならない「リカバリー課題」が残っているのに、です。
「持っているいいモノ」を成果に結びつけるためには、まず「ゼロ線」を越えることが必要です。
「いいボールを投げてるのに、スタミナ切れで途中降板するピッチャー」のようです。
【課題発見】
よくあるリカバリー課題
この話を「中小企業経営の現場」で想像してみましょう。
中小企業のどこに「ゼロ線」があるか?です。
よくある「リカバリー課題」をリストアップすると、次のようになります。
- 顧客対応のゼロ線
- ニーズを把握する前に、新商品やサービスを開発・投入。
- 既存顧客の不満放置で、新規開拓。
- 基本的な顧客フォローなしに、高機能なCRMを導入。
- 人事・組織のゼロ線
- 給与や評価のルールに課題があるのに、福利厚生を優先。
- 悪化した人間関係を、組織変更で一時回避。
- 基準やルールがないまま、役職任命や権限移譲。
- 社員の教育不足を放置し、難易度の高い施策を強行。
- 労働実態を精査する前に、働き方改革を検討。
- 会計・財務のゼロ線
- 経理処理が不正確なのに、管理会計や経営分析ツールを導入。
- 資金繰り状況を把握せずに、大型投資を計画。
- 合理化をする前に、経理担当者を増員。
- 営業・マーケティングのゼロ線
- ターゲットを絞らず、広告費を投下。
- ウェブサイトに課題山積なのに、オンライン集客を開始。
- 明確な営業プロセスなしに、SFA/CRMツールを導入。
- 開発・製造のゼロ線
- 品質基準が曖昧なのに、新製品を企画。
- 製造フローの課題を放置したまま、新たな設備投資や増員。
- 技術文書や仕様書等の管理不備なのに、複雑開発やカスタマイズを受注。
- 情報システム・ITのゼロ線
- 属人的な業務フローのまま、DXツールを導入。
- 関連知識やリテラシーが不足しているのに、ネット戦略を推進。
- 基本的なセキュリティ対策なしに、外部連携を推進。
- その他全般のゼロ線
- 標準化や仕組み化なしに、人海戦術(増員)。
- 会議の目的や進め方が曖昧なのに、回数や参加人数を増加。
- 情報共有文化がないのに、ツールだけ導入。
以上、これでもほんの一例ですが、心当たりはありましたか?
「基本が大切」である「当たり前」は、よく分かっているはずなのに「やらかして」いませんか?
【焦り禁物】
焦ると成果は遠ざかる
おそらく「こんなん当たり前やん」と思っておられるかもしれません。
私のコーチング経験においても、各経営者は「百も承知」、よく分かっています。
でも、なぜか「リカバリー課題」を放置したまま「アドバンテージ課題」に手を出してしまう。
その理由は、「焦り」です。
「もっとよくしたい焦り」です。
さっさと「アドバンテージ課題」を解決してプラスを積み重ねたいのです。
しかし、残念ながら「足元がグラグラ・ぐちゃぐちゃ」であれば、そのプラスはマイナスに吸い取られてしまいます。
焦れば焦るほど悪循環。
「あの手、この手」を尽くし「猫の手」も借りたいくらい頑張ってるのに期待成果は出ない…
「これでもか!」というくらい、一生懸命「プラス」を重ねようと頑張ります。
しかしです・・・。
焦らなくても大丈夫です。
「急がば回れ」です。
あえて客観視すれば「穴の開いたバケツに水を注ぎ続けてるが如し」。
焦れば、焦るほど成果は遠ざかります。
まず、ここは落ち着いて「リカバリー課題」からコツコツ解決しましょう。
【要点整理】
ゼロ線を越えよう!
さて、どうでしょう?
今週は、努力をムダにせず、成果を出すために不可欠な「ゼロ線思考」を紹介しました。
- 課題を「リカバリー課題」と「アドバンテージ課題」に分けること
- まず「リカバリー課題」を優先して解決し「ゼロ線」を越えること
努力を、スピーディーかつ確実に成果に結びつける「ゼロ線思考」。
まず「負けない盤石な足元」を作りましょう。
それが、「攻める準備」となります。
さあ!ゼロ線を越えましょう!
関連記事も含め参考にしてみてください。
もし、サポートが必要であれば、いつでも気軽に連絡ください!→「お問い合わせフォーム」
以上、お役に立ちますように!