中小企業の人事評価の最大メリットは経営者自身が成長すること

中小企業が「人事評価制度」を運用する目的は、もっといい人材を増やして、もっといい会社にすることであり、そのための「社員の成長支援」にありますが、「人事評価の仕組みを運用できる経営者になる」という意味で「経営者の成長支援」でもあります。

むしろ、それが「本当のねらい」であると言っても過言ではありません。

なぜなら「もっといい会社」にするためには「もっといい経営者」になればいいからです。

この記事では、中小企業において、人事評価制度を運用する最大メリットは「経営者の成長」であるという話を整理しておきます。

この記事は「中小企業向け人事評価|仕組み作りと運用のアウトライン」の補足です。

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【直接効果】
人事評価で人材が成長する

文字通り「成長支援型人事評価の仕組み」の直接的な狙い、期待する効果は「人材の成長」に他なりません。

  • Planning:経営者が期待する「人材像」を「人事評価基準(スキルチェックシート)」で言語化し
  • DO:その内容を社員達にインストールし
  • Check:人事評価によって成長過程をチェックし
  • Action:成長課題の解決のためのフォローする

という「成長支援のPDCAサイクル」を回すことで、社員たちは「もっといい人材」に成長していきます。

(関連記事)人が育つ仕組み|人は「学校方式のPCDA」で育てる

【本質効果】
人事評価で経営者が成長する

上記のPDCAサイクルを上手に回せるようになれば「育て上手な経営者」になることができます。

これがもうひとつのねらいであり、期待する効果である「経営者の成長」です。

社員たちは「奴隷」ではありません。ゴマンとある会社のなかで人生の大半を過ごす職場としてあなたの会社を選択してくれた貴重な人材です。あなたの事業目的の実現のために毎日出勤して頑張ってくれる大切な人たちです。

そのような彼ら彼女らの日常の成果やスキルを正しく評価し、それに見合った待遇で報いることは「経営者の誠意」の表れです。(だから、私は「人事評価制度がない会社」に出会うと「誠意がない経営者やなあ・・・」と思いますw。)

雇い主として「社員の成長を支援し、その成果に見合う待遇で報い、彼ら彼女らの幸福に貢献する」という視点がメチャクチャ大切です。これは企業規模に関わらず経営者が必ず持っておくべき大切な視点だと私は考えています。

この「社員の幸福に貢献する」という大切な視点を持ったうえで「人を指導する」「人を評価をする」という仕事はそう簡単なことではありませんが、だからこそ「人事評価」は貴重なトレーニングの機会となります。

社員たちの「お手本」となって「あるべき姿」を指導し、現状とのギャップを「評価」し「成長課題」を共有し、その解決をサポートする。この簡単でない仕事を通じて「経営者としての人材育成スキル」を高め「育て上手な経営者」になること。

これが「成長支援型人事評価の仕組み」のもう一つの狙いであり、期待効果である「経営者の成長」です。

(関連記事)人を育てる視点|経営者自身が「成長のお手本」となること!

【要点整理】企業は”人”なり

さて、いかがですか?

経営者にとって、人事評価は「社員の成長」とともに「経営者自身の成長」というねらいと期待があるという話をまとめました。

企業は人なり」という言葉の「人」には「経営者も含む」と解釈する所以でもあります。

ついでに(?)付け加えておくと「企業は人”まかせ”なり」ではなく「企業は人”づくり”なり」です。

繰り返しになりますが、人を育てることは「簡単な仕事」ではありません。

しかし「もっといい会社」にするために、社員の成長以上に経営者の成長が必要であることは言うまでもありません。

数名の社員が成長するより、経営者自身が成長し「育て上手」になる方が比較にならないくらい「もっといい会社」になります。

関連記事も含め参考にしてみてください。

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