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  2. 中小企業の組織戦略
  3. 3部-採用編
  4. 01:採用力の課題|「イイ人」はなぜ採れないのか?

01:採用力の課題|「イイ人」はなぜ採れないのか?

2026 4/08
2025年4月19日2026年4月8日
H.HORII

「いい人だと思ったのに、また期待外れ」
繰り返す採用ミス。
なぜなんだろう?

「10人~200人規模の中小企業経営者」の「自己投資=経営脳トレーニングのサポート」を目的に、「もっといい経営者」「もっといい会社」に成長するためのヒントを日々更新しています。
元税理士のマネジメントコーチ・堀井弘三が、40年近くの経験と知識に基づき執筆しています。

人手不足が慢性化していますが、
「いい人」の採用は順調に進んでいますか?

「こんなはずじゃなかった…」というような
「採用ミス」はしていませんか?

その原因は、募集や面接などの「方法が原因」だと考えがちですが、現実はそんな「単純な原因」ではないので、繰り返してしまいます。

私が経験的に思うのは
「本質的な原因は別のところにある」。

「組織戦略」において避けて通れない
「採用ミスの課題解決」。

本稿では、多くの中小企業経営者の共通の悩みでもある「採用ミス」について、その本質を紐解きます。

「なぜ、採用は難しいのか?」を深掘りします。

INDEX

【組織戦略】
「採用」の戦略的位置づけ

本題に入る前に「なんの話か?」を確認しておきましょう。

「経営戦略」の中の
「組織戦略:採用」の位置付けについて
「おさらい」が必要なら、ここをクリック。
(必要なければ、次に進みましょう)

「中小企業の組織戦略」の目的は「最高のチーム作り」を通じて「もっといい会社」に成長することです。

その戦略要素は「組成・採用・育成・評価・分配」の5つ。

「人材採用」は、「組織戦略」の一部、
「組織戦略」は、「経営戦略」の一部。

つまり、
「採用」は
「経営戦略」の一部であり、
「経営目的を実現するための仕組み」といえます。

チーム力を高め、
もっといい会社にするための
「戦略テーマ」。

採用がうまくいくと
↓
チームが強化され
↓
戦略実行がよりよく進む
↓
もっといい会社になる

・・・という連鎖の構造です。

まず、この
「採用の戦略的位置づけ」
 を共有してから、本題に入りましょう。

あわせて読みたい
中小企業の組織戦略|「やたら組織に強い経営者」になればいい 最高のチームを作る中小企業のための組織戦略「人的資本経営」を実践するための「5つの重要視点」 「もっといい会社」にするために「もっといいチーム」にしたい。 そ…

【痛み共有】
採用ミスによる4つのダメージ

ここで取り上げる「採用」は、イベントスタッフのような「一時的かつ量的な採用」の話ではありません。

チームの一員としての「仲間の採用」のことです。

だから、ミスると、その悪影響は様々な面に及びます。

  • 経済的ダメージ
    • 採用コストはもちろんのこと、
      成果に見合わない給与や賞与の支払い。
    • 目の前の採用コストだけにとどまらない
      「継続コスト」が発生します。
  • 組織的ダメージ
    • その「ミスった人材」によるチームへのストレス。
    • 周囲のメンバーのモチベーションが下がり、最悪の場合、優秀な人材が離職するきっかけになることもあります。
  • 精神的ダメージ
    • 「なぜ、採用してしまったんだ」
      「これからどうしよう」という後悔や悩み。
    • 経営者のメンタルを消耗させます。
  • 経営計画へのダメージ
    • そして、何よりも大きいのは、これらによる「戦略=経営計画」への悪影響です。
    • 「もっといい会社にしよう!」という流れに反する「お荷物」を背負ってしまうことになります。

採用ミスは、単なる「人事の問題」で済ませられません。

上述の連鎖で表現すると・・・

採用でミスる
↓
チーム力が低下する
↓
戦略実行がぎくしゃく
↓
いい会社にならない・・・

さらに、一時的な課題で終わらず、会社の将来にまで影響する「大きな経営課題」です。

【原因分解】
「能力か?」「環境か?」

経営者が期待している
「いい人」とは
「チームのパフォーマンス」を
「量的」または「質的」に
「高めてくれる人」ですよね?

「いい人」がジョインしてくれると、事業のスピードや広がり、深さが変わります。

その期待通りだったら「採用は成功」。

しかし、そうでなかったら「採用は失敗」。

この「失敗」の原因は、2つに分解できます。

  • 「よくない人材」を採用してしまう「ミス」
  • 「よくない人材」にしてしまう「ミス」

人材のパフォーマンスは「能力×環境」に大きく左右されます。

「能力」が不足していれば、
「環境」が整っていても、活躍できない。

「能力」があっても、
「環境」が悪ければ、活躍できない。

「能力」がある人は
「環境」が整っていれば
「イキイキ」するのです。

「水を得た魚」なんていいますよね。
その話です。

「期待通りの人材」でなく「採用をミスった!」と思った時、「原因はどっちか?」の見極めをしないと、解決策がブレてしまいます。

  • 「能力」の見極めができなかったのか?
  • 「環境」を整えることができなかったのか?

このふたつの原因は、まったく違いますよね。

「能力」が、この「採用編」のテーマです。

「環境」は、別の「育成編」のテーマです。

さて、どちらに課題がありそうですか?

ここでは「採用時の能力の見極め」にフォーカスして話を続けます。

3部:採用編の目次
  • 2026年4月2日
    3部-採用編

    05:採用力の実務|「イイ人」を見極める面接のコツ

  • 2025年12月8日
    3部-採用編

    04:採用力の改善|「イイ人」に選ばれるための視点

  • 2025年12月8日
    3部-採用編

    02:採用力の強化|「イイ人」を採るマーケティング

  • 2025年4月19日
    3部-採用編

    01:採用力の課題|「イイ人」はなぜ採れないのか?

  • 2024年10月23日
    3部-採用編

    03:採用力の改善|「イイ人」を見極めるための視点

全記事リストを見る
4部:育成編の目次
  • 2026年4月10日
    4部-育成編

    02:人材育成の準備「優秀な人材」を言語化してるか?

  • 2026年4月9日
    4部-育成編

    04:人材が育つ文化「成長の定義」を共有しているか?

  • 2026年4月9日
    4部-育成編

    07:人材育成の仕組「学校方式のPCDA」で育てる!

全記事リストを見る

【本質解明】
見極め力の解決視点

なぜ「能力」を見極められなかったのでしょう?

重要なのは「見極め力」の視点です。

「見極め力」とは
「一般的な能力の見極め」ではなく
「当社にとって必要な能力の見極め」です。

カンタンな例を示すなら
「英語ペラペラ」という「語学能力」。

海外取引がある会社なら
「必要な能力」でしょう。
しかし、そうでなければ
「不要な能力」ですよね。

「当社にとって必要な能力の見極め」ができない主な原因として3つをリストしてみます。

原因1「採用基準がないから」

「当社が必要とする能力」を
「言語化」したものが
「採用基準」です。

「見極め」でミスる会社を観察すると
「採用基準」が曖昧です。

厳しく言うなら、そもそも「ない」。

「採用基準」が曖昧なので(ないので)
「照合作業」ができないのです。

「採用基準」が
「ぼんやり」してると
「ぼんやりした人」が入ってくる…

「どんな人材を探しているんですか?」

この質問に
「当社の採用基準に合致した人」
 と回答してくれる会社は、
「ミス率が低い」ものです。

それに対して…

  • 「とにかく、いい人が欲しい」
  • 「そうだな、経験者が欲しいね」

このような
「感覚的願望」で答える会社の多くは
「ミス率が高い」ものです。

この「症状」が悪化すると・・・

  • 「採用って、こんなもんでしょ?」
  • 「最近は、いい人がいないから」
  • 「いい人は、他社に行くから…」
  • 「贅沢は言ってられんし…」

「ん?あきらめてるの?」と思うような反応が返ってきます。

原因2「スキル偏重だから」

この「採用基準の話」をすると、
「ちゃんとあるよ!」
「あってもムリムリ!」
 って怖い顔をされることがあります。

負けずに、こっちも怖い顔をして
「じゃあ、見せてよ!」。

さらに怖い顔をした経営者が
「これやっ!」と見せてくれます。

(ふむふむ…ほら、やっぱり…)

「採用基準」は確かにある。

でも「スキルだけの基準」。

「あれができるか?」
「これができるか?」
「それもできるか?」というリスト。

「スキル」だけでいいのか?です。

「考え方」も大切なはず。

説明の都合上、
あえて極端な例示をすると…

「スゴイスキル」を持っているのに・・・

  • 協調性が無い人材
  • マナーがなってない人材
  • 気が短い人材
  • オレ流が強すぎて、人の話を聞かない人材

スキルが高いからって、ガマンできますか?

仮に、経営者はガマンできても、チームのメンバーは、いっせいに「ムリ!」って言うはずです。

つまり
「スキルだけの採用基準」では
「ミス率」は下がりません。

  • どんな考え方をしているか?
  • どんな価値観を持っている?
  • 倫理観は正しいか?

そうです、
「マインドセット」の見極めも欠かせないのです。

いや、むしろ
「マインドセット」の方が
「スキル」より重要!
 と私は思っています。

「スキル」はイマイチでも
「マインドセット」が整っていれば
「伸びしろ」が期待できるからです。

「スキル偏重採用」をしていると、
「価値観相違」や「考え方のズレ」
 で後悔することが多いものです。

これは、次の「発揮能力」にも大きく影響します。

あわせて読みたい
04:組織戦略の前提|相性の良し悪しがとても大切 目標に向かって!チーム一丸となって!力を結集して!…分かるけど…どうも、そんな空気じゃない 今のチーム、「一体感」はありますか? 目的や目標に向かって「力を結集…

原因3「発揮能力を見てないから」

もうひとつ、「採用ミス」の原因で散見されるのは「発揮能力」に目が行ってないケース。

「能力の見極め」はしたのに期待外れ。

でも、見極めたのは「保有能力」。

この「保有能力」と「発揮能力」については、この記事で詳しく紹介しているので、併せて参考にしてください。

あわせて読みたい
03:採用力の改善|「イイ人」を見極めるための視点 「スキルはあっても、冷めた人材」「スキルはないけど、熱い人材」さて、どっち?人材の見極めの重要視点。「保有能力」と「発揮能力」。 前回は、マーケティング視点に…

【要点整理】
採用力が明暗を分ける時代

さて、どうですか?

「採用ミス」の原因について
「能力の見極め」にフォーカスしました。

慢性的な人手不足が続く限り、ますます「チーム作り」が、会社の明暗を左右することはご承知の通りです。

「採用力が高い会社が競争力を高めていく」

言い換えれば・・・

「採用力に劣る会社は益々苦しくなっていく」

すでに「肌感覚」で感じていると思います。

緊急度が高いテーマですね。

だからこそ、
小手先の「採用方法」ではなく、
本質的な「採用力」を高めることが大切。

関連記事も順次アップしていくので、併せて参考にしてください。

お役に立ちますように!

【関連記事】
「組織戦略」全記事リスト

1部:概要編
  • 01:組織戦略の本質|最高の経営者人生のために
  • 02:組織戦略の主軸|人的資本経営|消費から投資へ
  • 03:組織戦略の全容|最高のチーム「5つの仕組み」
  • 04:組織戦略の前提|相性の良し悪しがとても大切
  • 05:組織戦略の目的|経営者の自由度を拡げる
2部:組成編
  • 01:組織作り|経営者のチームビルディング・スキル
  • 02:組織作り|最高のチームを作る実務:5ステップ
  • 03:組織作り|「もっといいチーム」の「らしさ」
  • 05:組織作り|「感じのイイ会社」のカルチャー
3部:採用編
  • 01:採用力の課題|「イイ人」はなぜ採れないのか?
  • 02:採用力の強化|「イイ人」を採るマーケティング
  • 03:採用力の改善|「イイ人」を見極めるための視点
  • 04:採用力の改善|「イイ人」に選ばれるための視点
  • 05:採用力の実務|「イイ人」を見極める面接のコツ
4部:育成編
  • 01:人を育てる覚悟「ホンキ」で人を育てているか?
  • 02:人材育成の準備「優秀な人材」を言語化してるか?
  • 03:人を育てる前提「ヒト」を正しく理解しているか?
  • 04:人材が育つ文化「成長の定義」を共有しているか?
  • 07:人材育成の仕組「学校方式のPCDA」で育てる!
5部:評価編
  • 01:人事評価の本質|人を育てるための道具
  • 02:人事評価の現実|中小企業が失敗する理由
  • 03:人事評価の運用|「成功例」と「失敗例」の比較
6部:分配編
  • 01:成果分配の概要|業績連動型賞与の「ざっくり」
  • 02:成果分配の功罪|業績連動型のデメリットとリスク

このサイトでは、ひとりでも多くの経営者の方々のお役に立ちたいという思いを持って、なるべく深く、そして詳しく発信しているつもりなのですが、「ひと」に関することには「どうしても書けないこと=公表できないこと」があります。

特に、人事評価とか給与賞与に関するマネジメントには、その性質上「社員さんたちには知られない方がいいこと」があります。

お察しのとおり、このサイトは経営者の方だけではなく、一般社員さんたちもアクセスし読むことができます。

すべて「理想論」や「タテマエ」で解決できればいいのですが、「人に関する実務」はそんなに甘いものではなく、時には「荒療治」しなければならないシーンがあります。この「荒療治」を文字で誤解なく伝えることはとても困難です。

また、カモフラージュした「事例紹介」であっても、当事者の方々にとっては「あ、この記事、当社のことやん」ってすぐにわかってしまいます。それは、その社員さんにとっても「あ、自分のことだ」とわかってしまいます。「いい話」の場合はいいのですが「よくない話」の場合は、気分を害したり、あらぬ誤解を生じさせたりするリスクがあります。

このような理由で「トラブル解決系」や「裏技的な方法」は、一般公開しているこのサイトでは書けません。

「それが聞きたいのに・・・」と、物足りなさを感じられる方も少なくないと思いますが、何卒ご了承ください。

ただ、トラブルや裏技が必要になるときの共通した原因があります。それは、この「組織戦略」を疎かにしてしまったリバウンドであること。念のために書き添えておきます。

3部-採用編
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この記事を書いた人

H.HORIIのアバター H.HORII マネジメントコーチ

思考のスパーリング・パートナー

もっとエエ会社にしたいなら、
もっとエエ経営者になればええねん!

これが口ぐせ。

1999年に税理士事務所を創業し、
勤務時代も含めると約40年近く
300人を超える中小企業経営者の
成功と失敗を特等席で見てきた
「超実務家」。
2022年に幸せな事業承継を遂げ、
自ら「経営の入り口から出口まで完走」。

現在はマネジメント・コーチとして、
20〜40代の次世代経営者を
「あおって、いやして、元気づけて」
パフォーマンスを最適化するのが仕事。
その現場で得た「もっとよくなるヒント」を
惜しみなく日々発信中。

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  • 00:経営者のマインドセット:「最高のチーム」にするための考え方
    経営者のマインドセット
  • 18:リーダー力|信頼と共感で人を牽引する力
    経営者のスキル:基礎編
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