会計は経営情報。
それを見るのは1か月後。
まるで、1カ月前の古新聞。
「さっさと会計処理をする」。
そもそも、この「重要視点」がないのでは?
毎月の「試算表」、「翌月3~5日以内」に届いていますか?
せっかくの「管理会計」も、そのアウトプットが遅くては役に立ちません。
情報は鮮度が命です。
月次処理が遅いようなら、それは最優先課題。
今回は「月次決算の早期化」について整理します。
【重要視点】会計は “情報処理”
管理会計は「事務処理」ではなく「情報処理」。
経理部門担当者のミッションは「経営情報」を経営者に届けるための情報処理業務です。
上述したように「情報は鮮度が命」。
「月次決算」は
「速ければ速いほどいい」のです。
だから、私は
「正確に処理しなければ!」より
「速く処理しなければ!」という視点を持っている経理マンが優秀だと思っています。

【目標設定】
月次決算は3営業日以内に!
一部の業種を除いて月次決算は3営業日以内、遅くても5営業日以内にアウトプットできます。
もし、それ以上の時間を要しているなら改善余地があります。
月次決算が遅い理由を精査し、それを解消しなければなりません。
改善を成功させるために大切な
「経営者の視点」は…
「もっと速く月次決算をやってくれ」ではなく
「もっと速くできる仕組みを考えよう!」です。
【課題確認】
月次決算が遅い理由と解決策
中小企業において、月次決算が遅い理由を挙げてみます。
そもそも
「さっさと!」の意識がない
そもそも論ですが、経理担当に限らず、経営者も含めて「さっさと月次処理をしたい」という意識が無ければ始まりません。
「月次処理は時間がかかるもの」と思い込んでいませんか?
もし、そうならば、その思い込みをリセットしなければなりません。
「月次処理は早期化できます」。
自計化していない
「試算表の作成」を自社でやらず、アウトソーシングしている場合も早期化は困難です。
請求書や領収書などの証票や月次処理に必要な情報を会計事務所などの外注先へ「ひと月分まとめて送付」しているので、外注先は、それが届いてから「ひと月分まとめて処理」することになり、当然、それなりの日数がかかってしまいます。
アウトソーシングにメリットがあるとすれば、それは「主導権をコチラが握っている場合」だけです。
単純作業やルーティンについて的確に指示依頼できるなら効果を得ることが可能です。
しかし、「丸投げ・お任せ」であれば、その処理の主導権は「相手」にあります。
よほどの理由や事情がない限り「自計化」するようにしましょう。
精査・チェックに
時間がかかる
「なぜ、速くできないの?」と経理担当にヒアリングすると「精査・チェックに時間がかかるから」「顧問税理士のチェックがまだだから」というような「言い訳」が返ってくることがあります。
確かに、経理担当にとって「精査・チェック業務」は、重要であり省略することはできませんが、「順番を変えること」は可能です。
発想の転換です。
「チェックしてからアウトプット」ではなく、
「アウトプットしてからチェック」すればいい。
いわゆる「速報版」ということで、多少の「後日修正」があることを経営者側が理解納得しておけば問題ありません。
もし「後日修正が多くて速報版は役に立たない」ということがあれば、それは「精査・チェック」の問題ではなく、処理プロセスに別のなんらかの課題があります。
極端な言い方をすると「ほとんど後日修正はない」というクオリティで最初から処理ができるようにすればいいのです。
請求書が
まだ揃ってない
この「言い訳」もよく耳にします。
仕入先等からの請求書が届くのが遅くて、それを待っているから月次処理が進まないと。
一見「仕方が無いか」と思いがちの「言い訳」ですが、「請求書を早く届けてもらう交渉はしたの?」と聞くと、それを前提条件のように思い込んでいて、そのような交渉する発想すらない、ということが少なくありません。
まず、経費計上等に必要な請求書が早期に届くような交渉や依頼をしてみて、それでも、困難な場合は「発注データで処理する」という「本来の方法」への変更を検討しましょう。
そもそも「請求書が来ないと分からない」というのもヘンな話なのです。
発注者である「コチラ側」で発注額を把握していなければ「過剰請求」にも気付かない、ということにもなりかねません。
仕入れ等の発注部門から「発注段階で経理担当に情報が来る」という業務フローに改善できれば、この「請求書の到着が遅いから」の問題は根本解決が可能です。
営業部門から経費精算書が
届かない
営業部門に限ったことではないのですが、他部門からの情報が揃わないことが「経理担当の言い訳」になっているケースもよくあります。
これは「経理部門」の問題というより会社全体の業務フローの課題ですね。
あるいは業務フローはきちんとできているのに「ルールを守らない人」に影響されるケースも少なくありません。
経理部門にさっさと情報が届くように業務フロー全体を再構築するとともに、そのフローを乱す人への対応をどうするか?罰則も含めて検討することが必要です。
その他の原因
その他にも・・・
- 転記、入力、手書きなど原始的なアナログ処理に固執している
- インポートやコピペなど、会計ソフトの便利な機能を知らない、あるいは使えない
- 日々処理をせず、月が明けてから「まとめ処理」をしている
- 関連部門に「業績データに自分も影響している」という意識がない
…など、月次決算が遅い原因はいろいろありますが、御社の場合を精査して原因究明をしてみてください。
【要点整理】
情報鮮度に敏感になること
さて、いかがでしょう?
「月次決算が遅い理由と解決策」を整理しました。
月次処理(月次決算)は、翌月3営業日以内!
遅くても5営業日以内にアウトプットすることが可能ですが…
- そもそも「さっさと!」の意識がない
- 自計化していない
- 精査・チェックに時間がかかる
- 請求書が揃うのが遅い
- 営業部門等から経費精算書等が届かない
…などの理由によって「1カ月後」なんていう中小企業も散見されます。
「1か月前の古新聞」で経営判断?
情報鮮度に敏感になり、会計は「事務処理」ではない!「情報処理」なんだ!という視点で見直してみましょう。

ちなみに、この話は「根性論」ではなく「仕組化スキル」の話です。








