「最高のチーム」を作る視点と手順を紹介します。
【戦略視点】
「個人」ではなく「チーム」
「組織戦略」の軸は、人材に投資する「人的資本経営」。
その「投資視点」は、「人」ではなく「チーム」。
「いい人材を育てる」ではなく
「いいチームを作る」です。
「個」ではなく「チーム」。
まず、この「チーム作り」の視点を共有してから本題に入りましょう。
【役割確認】
経営者の「采配」が必要
「人材育成」という言葉をよく使いますが、みんなこの言葉に惑わされています。
「人材育成」が、目的化していませんか?
「人材育成」は、「目的」ではなく「手段」です。
「目的」は、「最高のチーム」を作って、「もっといい会社」にすることです、よね?
「人材が育ったら、いいチームになる!」と期待しているのですが、残念ながら「そうはならない」。
みんな心当たりがあるはずです。
私も「現役経営者」のとき「優秀な人材」を探しまくっていました。
「最高のチーム」を作りたかったからです。
でも、あるとき「逆やっ!」と気付きました。
「人を育て」→(たら)→「最高のチームになる」ではない。
「最高のチームにする」→(ために)→「人を育てる」です。
「放っておいても勝つチーム」は、「妄想」。
特に、何かと制約が多い中小企業においては、非現実的です。
「最高のチーム」にするために「采配」が必要です。

野球で言えば、経営者は「監督」。
「監督」の仕事は「采配」。
「育成」は「コーチ」の仕事。
「コーチ」がどれだけ優秀な選手を育てても「采配」しなければ、チームは機能しない・・・これと、同じだと思います。
もっと言えば「ジブンにとっての最高のチーム」に育て上げるためには、「ジブンで采配」しなければならないのは「当然」です。
「最高のチーム」を作るための「采配のチカラ」。
これが「チームビルディング力」です。
【環境整備】
チームが成長する3つの条件
人材の成長には「素質」と「環境」と「経営者のマインドセット」の3つの条件が必要です。
素質と環境
「素質ある人材」は「成長する環境」で成長します。
「素質ある人材」でも「ひどい環境」では、成長できません。
「ひどい環境」でも順調に成長する人材は「超レアケース」でしょう。



「素質のない人材は?」って?
私は、それも「レア」だと思ってるので例示しません。
例えば、これが私が考えている「人が成長しない環境」です。
- そもそも、楽しくない
- ずっと、疲弊している
- 将来が見えない・不安
- 待遇がワルイ
- 公平公正に評価されない
- 教育研修の仕組みがない
メンバーがこのように感じている場合、そもそも「成長へのモチベーション」が上がらないのも無理ありません。
なぜ、このような「環境」なのか?
厳しいことを言いますが、これは「経営」の問題であり、経営者に問題があると言わざるを得ません。
「本人の素質」の前に「成長するに十分な環境」が用意されているか?についてのセルフチェックが必要です。
経営者のマインドセット
人材の成長には、上述の「素質と環境」という2つの条件に併せて「経営者のマインドセット」が必要です。
「メンバーに成長してほしい」
「もっといいチームになってほしい」という
「願望」ではなく、
「最高のチームを作ろう!」という
「意欲」です。
経営者の考え方が「ジブンは何もしないけど、ちゃんと成長してね」という「メンバー本人任せ」である場合、それに応えて自主的・自律的・積極的に成長しようとする人材は「中小企業ではレアキャラ」です。
チーム作りに対して、経営者として真正面から取り組むマインドセットが不可欠であり、その「ホンキ度」が「最高のチームを率いるリーダーシップ」のベースとなります。
【目標設定】
最高のチームのゴールイメージ
「最高のチーム」を作るためには、当然ですが「ゴールイメージ」が必要です。
そのための3つのステップを紹介します。
Step1:理想のフォーメーションの「絵」
まずは「最高のチーム」を超具体化しましょう。
あなたにとっての最高のチームとは?です。
理念や価値観を共にできる「ジブンにとって優秀なメンバー」が揃っていることを前提として、戦略の実行パフォーマンスを最高にするためのフォーメーションを「組織図」に表します。
- どんな業務フローなのか?
- どんなん部門構成なのか?
- どんな指示命令系統なのか?
実務的に詳細を詰めましょう。
個々のメンバーにとって「仕事しやすいフォーメーションかどうか?」にも配慮しながら、「会社にとって」も「メンバーにとって」も、ベストな「絵」を描きましょう。
Step2:理想の人材像を言語化する
チームのフォーメーションが決まれば、次は個々のポジションに配する「理想の人材像」を言語化するステップです。
例えば、
営業チームのリーダーの理想は?
その下の営業チームの各メンバーにはどんな人たちが?
というように、各ポジションの人材像を言葉にします。
これによって「どのポジションに、どんな人材が必要か?」の具体的なイメージが出来上がります。
この「Step2:理想の人材」が「Step1:理想のフォーメーション」で活躍することを想像すると「最高のチームのゴール」になっているはずです。
Step3:各ポジションの課題を整理
「Step2」までで完成した「最高のチーム」と「現在のチーム」を比較してみます。
「既存メンバー」を「最高のチーム」に当てはめていきます。
そうすると、次の3つに整理できるはずです。
- 「人材がダブるポジション」
- 「人材が空いているポジション」
- 「スキルが不足している人材」
これが「チームビルディングの課題」です。
その解決方法は、次のようになりますね。
- 人材がダブるポジションは「配置転換」
- 人材が空いているポジションは「採用」
- スキルが不足している人材は「育成」
この「組織戦略」のカテゴリには、「採用」と「育成」のサブカテゴリも用意しているので、それぞれ、気になるテーマは個別記事を参考にしてみてください。
【詳説記事】
「採用」と「育成」のヒント
【組織戦略:採用編】
【相談事例:組織や人事】
【要点整理】
最高の幸せのために
さて、どうですか?
以上、「最高のチーム」を作る視点と手順を整理しました。
- 投資視点は「個」ではなく「チーム」
- 「人材育成」は目的ではなく手段
- 「最高のチーム」を作るには経営者の「采配」が必要
- 成長の条件は「素質」「環境」「経営者のマインドセット」
- ゴールイメージを3ステップで具体化する
- 課題を整理し「配置転換」「採用」「育成」で解決する
「企業は人なり」といいますが、私は「企業はチームなり」だと思っています。
「最高のチームの最高のメンバーとともに理念を実現する」
経営者にとっての「最高の幸せ」のために、采配していきましょう。
お役に立ちますように!
「何のためのチームか?」を見失わないように!
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3部:採用編
このWEBサイトでは、ひとりでも多くの経営者の方々のお役に立ちたいという思いを持って、なるべく深く、そして詳しく発信しているつもりなのですが、「ひと」に関することには「どうしても書けないこと=公表できないこと」があります。
特に、人事評価とか給与賞与に関するマネジメントには、その性質上「社員さんたちには知られない方がいいこと」があります。
お察しのとおり、このWEBサイトは経営者の方だけではなく、一般社員さんたちもアクセスし読むことができます。
すべて「理想論」や「タテマエ」で解決できればいいのですが、「人に関する実務」はそんなに甘いものではなく、時には「荒療治」しなければならないシーンがあります。この「荒療治」を文字で誤解なく伝えることはとても困難です。
また、カモフラージュした「事例紹介」であっても、当事者の方々にとっては「あ、この記事、当社のことやん」ってすぐにわかってしまいます。それは、その社員さんにとっても「あ、自分のことだ」とわかってしまいます。「いい話」の場合はいいのですが「よくない話」の場合は、気分を害したり、あらぬ誤解を生じさせたりするリスクがあります。
このような理由で「トラブル解決系」や「裏技的な方法」は、一般公開しているこのWEBサイトでは書けません。
「それが聞きたいのに・・・」と、物足りなさを感じられる方も少なくないと思いますが、何卒ご了承ください。

