得意分野を伸ばせば苦手分野もなんのその。
多少の弱みは強みでカバーできる!
なのに…最近、伸び悩んでるなあ。
ん?「壁」か?
「一芸」を持った会社。
昔から「一芸は道に通ずる」と言いますが
一芸に達した人は、
その他のジャンルでも
成果を得ることが多いように思います。

「一発芸」ではありません。
念のため。
何かひとつをやり遂げる過程で
「勝ちパターン」を見つけるんでしょうね。
だから「一芸」のある経営者に出会うと
「この人、何でも上手にするんやろな」と思わせてくれます。
実際、羨むほどに
「何でも器用にこなす人」がいます。
いうなら「多芸多才」。
でも…です。
そうでない人もいる。
「エエもん、持ってるのになぁ…」
「もっと、儲かるはずやのに…」
40年近く、税理士としてたくさんの中小企業に接してきて、こう思うことがよくありました。
コーチに専念するようになった今も、よくあります。
こっちは「一芸一弱」。



得意の造語です。
念のため…。
「一芸:せっかくのイイもの」を
「一弱:残念なワルイもの」が邪魔してる。



「一芸多弱」?
コメントを差し控えます…
会社や経営に関わらず、日常でもよく聞くフレーズです。
「エエもん、持ってるのになあ」
「あれさえなければ、エエヤツやのになあ」
今回は、これを深掘り。
「強みをジャマする弱点克服」について整理しました。
【一芸一弱】
「弱」を小さくすればいい?
話がややこしいので、
ここからは「芸=強」に戻して進めます。
要は「強み」と「弱み」の話です。
せっかくの「強み」を「弱み」が邪魔してるなら
「弱み」を解決すれば「強み」が光り輝くはず。
よくあるケースをリストすると、こんな感じ。
- 商品は良い。でも、営業力がイマイチ。
- 技術は良い。でも、納期遅れが多発。
- 社長は良い。でも、組織がイマイチ。
だから…
- 営業力を改善&強化すれば!
- 納期遅れを解消すれば!
- 組織がビシッとすれば!
「弱み」が小さくなって「強み」が光り始める。
どうですか?
心当たりはありますか?



「社長は良い、
でも、組織がイマイチ」
そ~そ~これこれ!
ホント、組織さえ…



(引っかかった:笑)
組織がイマイチなのは、
社長がイマイチだからだよ
「強み」を光らせるためには
「弱み」を解消すればいい…。
いや、待てよ、それも一理ある。
でも、話は、そんな単純ではなくない?
もう少し、掘り下げましょう。
【強弱両論】
「強」を大きくすればいい?
「弱みを小さくすれば」と言えば、必ず
「強みを大きくすれば」という意見があります。
「イイ・ワルイ」のバランスですね。
「普通の人」なら誰でも
「イイところ」と「ワルイところ」の両方があります。
「ワルイところだけ」の人や
「イイところだけ」の人は「普通」はいません。
だから、どちらも
「無くす」のではなく
「大きく・小さく」と考えるのが現実的です。
多少の「弱み」があっても、
それを超える「強み」があればプラス。
それなりの「強み」があるのに、
それを超える「弱み」があればマイナス。
少々「むりくり感」はありますが・・・
「強み」-「弱み」=「成果」
こんなイメージです。
このフレームワーク(っぽい)もので、次にパターンを整理してみます。
【成果試算】
強みを伸ばす?弱みを抑える?
「強み」-「弱み」=「成果」
メッチャイイものを持ってるのに、
ダメなところもそこそこあると
(強み10点)-(弱み9点)=(成果1点)
って感じです。
特別なモノは持ってないけど、
ダメなところはほとんどないなら
(強み3点)-(弱み2点)=(成果1点)
って感じ。
どちらも「成果1点」です。



そんな計算通りにいくかなあ?



アタマ、カタいなあ(笑)。
答えを求める計算じゃなく
ヒントを見つける道具だよ。
フレームワークって。
どっちの「1点」がいいか?は、その経営者の「スキキライ」です。
言い換えれば「経営のスタイル」。
良し悪しではありません。
業種や規模、戦略の内容によっても変わります。
大切なことは、
この「強み・弱み」のバランス。
「複眼視点」です。
「強み」ばかりに気を取られて
「弱み」の増加に気付いてないケース。
こんなことはあります。
- 0期:強み8点-弱み6点=成果2点
- 1期:強み10点-弱み9点=成果1点
- 2期:強み12点-弱み12点=成果0点
「強み」は、どんどん強化されているけど、それに伴って「弱み」も増え、ついには逆転して「強くなったはずなのに、成果がなくなる」ってケースです。
例えば、「商品力・営業力」は強くなったのに、「人材力・組織力」がグラグラし始めて、おまけに「資金力」も追いつかない、みたいな。
よくある「成長の勘違い」=「膨張」のパターンです。
「強み」は大切ですが、
「成果」のためには
「弱み」も同等に大切です。
聞けば分かる「この当たり前」。
なぜか忘れてる「この当たり前」。
この「当たり前を忘れること」が、
実は「最大の弱み」ってオチです。



「勝つこと」は
大切やけど
「負けないこと」は
もっと大切と思う。


【余談追加】
数字が止まる中小企業あるある
この「強み・弱み」の話は
私が、税理士だったころに「うすうす」感じていた話です。
これって数字に表れるからです。
40年近く、たくさんの中小企業を「定点観測」してきたので、まあまあ「断言」レベルです。


「イイ感じ」で売上と利益を拡大していても、どこかで停滞します。
頑張って売上を拡大しても、利益は横ばい、みたいな。
社員も増え、拠点も増え、規模拡大するが、利益が伴わない。
中には、増収減益が続く。
当時は「固定費が大きくなってきたから」って「数字の話」に気を取られていましたが、本質は違いました。
本質は「経営者の弱点」も大きくなっていくからです。
規模が拡大するので「経営力の過信」から始まります。
様々なパターンがありますが、典型的なのは・・・
「イイとこ=営業力」は、自信を持っていいレベル。
でも・・・
「ワルイとこ=組織力」は、ヤバイレベル。
顧客や売上の増加に伴って、人数が増えていく。
でも「チームビルディング・スキル」が追い付かず、です。
意外と「あるある」です、この話。


【重要視点】
ゼロ線を超える!
「強み」と「弱み」のバランスを取って
「成果を最大化する」という視点。
上述もしたように「理屈上」は
「弱み」を上回る「強み」を伸ばすという選択もあります。
でも、現実は難しいはず。
なぜなら、この症状の中小企業を観察すると、すでに「強み」はMAXに近いところまで伸ばしているからです。
「伸びしろ」は、そんなに残ってない。
なのに「弱み」を後回しにして「強み」にリソースを投入。
でも、もうMAX近いから「投資効果」は、そんなに多くない。
むしろ、非効率な投資がかさんで、ますます「しんどい状態」になっていく。
だから・・・
「伸びしろが少ない強み」より
「改善余地が多い弱み」に投資した方が合理的。
そう思いませんか?
このときに登場するのが「ゼロ線思考法」です。
「課題」を
「リカバリー課題」と
「アドバンテージ課題」のふたつに分類。
- 「リカバリー課題」は、
足を引っ張ってる課題。 - 「アドバンテージ課題」は、
もっと上を目指す課題。
「リカバリー課題」があるから「強み」が曇ってしまう。
例えば・・・
弱点である「営業力」という
「リカバリー課題」を解決するか?
それとも・・・
すでに強い「商品力」という
「アドバンテージ課題」を解決するか?
「リカバリー」なので、ゴールは
「強い営業力」ではなく
「普通の営業力」です。
この「普通」「並」「当たり前」などのラインが
「ゼロ線」です。
「先にマイナスを解消しよう」という思考法。
詳しくは、関連記事を参考にしてください。


【要点整理】
もっとキラキラできる!
さて、どうですか?
「強み」に気を取られてる間に
「弱み」が大きくなって
「成果」が小さくなっていく、という「盲点」。
せっかく「強み」を持っているのに
もったいないことです。
最後に付け加えておきます。
「弱み」の正体。
それは「苦手意識」です。
さらには・・・
など、経営の根幹に関わることまで。
「苦手」に取り組むより
「得意」に集中する方が楽しい。
だから、ついつい「苦手」を先送りする。
だから、せっかくの「得意」が「成果」にならない。
私の経験上「経常利益は倍増できる!」なんて中小企業はゴロゴロあります。
理念の見直し、戦略の再構築、それに見合う組織作り、さらに管理会計によるモニタリングの仕組み・・・。
「会社らしく」するだけで
「強み」は、もっともっとキラキラします!
お役に立ちますように!










