「何回やってもうまくいかない」
・・・という経験があると思います。
その原因は、「考え方」や「やり方」が変わっていないからです。
現状は、これまでの「考え方」と「行動」の「結果」です。
私が多用しているフレームワーク
「考動」=「結果」
- 「結果」がいいなら「考動は変えない」
- 「結果」がよくないなら「考動を変えればいい」
考動を変えず、結果だけ変えたいというのは「ムシが良すぎる」。
ついつい「何回やっても」と言ってしまいますが「回数」ではありません。
「今までと違う考え方と行動」です。
「量」ではなく「質」。
今回は、経営脳を最適化するための準備、「古い経営脳のリセット」について整理します。
「10人~200人規模の中小企業経営者」の「自己投資=経営脳トレーニングのサポート」を目的に、「もっといい会社」に成長するヒントを日々更新しています。
40年近く税理士として中小企業経営を支援し、経営計画や管理会計、組織作りを専門とするマネジメントコーチ・堀井弘三が、その現場で得た豊富な経験と知識に基づき執筆しています。
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【現状】
散らかったアタマの正体
「結果を変えるためには、考え方と行動を変えればいい」
言ってることはわかるが、
そんな簡単に変えられない・・・。
今まで知ったり学んだりした様々な考え方や価値観、あるいは情報。
過去の成功体験や失敗経験も含めて、頭の中には「整理されていない様々な経験」がゴチャゴチャと保存されています。
その結果、「信じていること」や「思い込んでいること」がバイアスとしてその人の考え方を偏らせています。
この「偏り」が会社経営に良い影響を及ぼしているときは順調です。
しかし、反対に悪い方に影響すると「うまくいかないこと」が多発します。
この「偏り」を変えることなく、回数を重ねると、「何度やってもうまくいかない」という悪循環に陥ってしまうのです。
さて、どうすればいいか?
【方針】
整理より断捨離
「古い経営脳」の中にゴチャゴチャに保存されている過去の経験や知識、価値観、情報など。
例えるならパソコンの中に煩雑に保存されている大量のファイルのようなものです。
イチイチ整理しているヒマはありません。
いわば「アタマの断捨離」が必要です。
「失敗した料理」をどうやって修正するか?に腐心するより、いったん捨てて、鍋を洗ってイチから作り直した方が実は早い、という考え方と同じ。
「最新のアプリ」をインストールする前に、「古いアプリやデータ」をリセット。
「要らないもので重くなったハードディスク」を「軽くする」というイメージです。
【手順】リセットの4ステップ
「価値観」「考え方」「思い込み」さらに「スキ・キライ」などは、個々の性格にも関わる領域です。
リセットすると言っても簡単ではありません。
「ガンコな汚れ」みたいに、なかなか取れない「ガンコな偏り」が誰にでもあります。
一気にやろうとはせず、「生活習慣」を変えていくようなつもりで丁寧にコツコツ進めていきます。
Step1:自責で自分を疑う
まず、「何をリセットするのか?」という「相手」を知ることから始めます。
「相手」とは「自分」そのものです。
つまり「自分を知ること」からですが、そのためのキーワードは「自責」です。
「自分は間違っているかもしれない」
「自分は偏っているかもしれない」と、自分を疑うことができるか?
私もそうでしたが(今も?💦)
中小企業経営者には「自分は正しい」と思い込んでいる人の割合が多いものです。
確かに、その「正しさ」が「結果・成果」に現れていれば、それは誇れる「自信」となります。
しかし、「結果・成果」に結びついていないのに「自分は正しい」と思い込んでいるとすれば、話の辻褄が合いません。
「考え方と行動が正しい」ならば、「望む結果」が伴っているはずです。
「望む結果」が得られず、様々な不都合に悩んでいるとすれば「自分はどこか間違っている」と、自分を疑い、素直に受け入れることが必要です。
なのに「自分は正しいが、運が悪いだけ」なんて、ガンコに「他責」を続けていれば、悪循環からますます抜け出せなくなります。
「望む結果が出なかったとき」
「成果が得られなかったとき」
「不都合が生じたとき」、誰かのせいにしたり、運の悪さをボヤいていても何も変わりません。
「自分の何がいけなかったのだろう?」
「違う結果を得るために、自分の考え方や行動を改めるべきことはないだろうか?」
このように「自責で自問自答すること」を常に意識して振り返ることがとても重要であり、また効果的です。
つまり「自責で自己認識を深める」ことによって「リセット」のヒントを数多く得ることができます。
Step2:コミットする
多くの経営者は、Step1で気付いた「間違っているかもしれない自分」を簡単に受け入れられません。
しばらくは、「理屈」と「感情」のはざまで行ったり来たりを繰り返します。
「望む結果・成果」が得られていないのに、「あ!自分、間違ってるわ!」と素直に認められないのです。
私も、現役経営者時代に「自分以外の原因」を探し回っていた苦い思い出があります。
「自分は正しいのだから、必ず、原因は他にある」と…。
悪い意味の「信念」、いや「イコジ」「ガンコ」と言った方が適切かもしれません(笑)。
ただ、ここで焦らない。
でも「自責で自問自答すること」を止めない。
止めたら、そこでゲームオーバーです。
「望まない結果」は減りません。
「自分は間違ってない」と思いたい気持ちを抑え込み、「間違っているかもしれない」と自分を疑い、自問自答することを続けます。
その反復によって、少しずつ「やっぱり、悪いのは自分か…」と変化し始めます。
焦らず、リセットを少しずつ続けましょう。
ここで必要なのは「古い経営脳をリセットするぞ!」というコミットメントです。
もっと言えば「経営脳をリセットしたい!」という「欲求」です。
もし、どうしても三日坊主になりそうであれば、身近な信頼できる人やコーチにフィードバックしてもらう、あるいは、同様に経営脳のリセットに取り組んでいる経営者仲間と一緒に取り組むことが効果的です。
Step3:他者を受け入れる
人は「都合の良い情報」に引っ張られる傾向があります。
自分の考え方や価値観と近い考え方の情報や、自分の選択の裏付けとなるような意見や情報に目が行きがちです。
それによって、自信を深めたり、安心したり、心配を和らげたりしたいのです。
「確証バイアス」
「エコーチェンバー効果」と言われている
「アタマの偏り」の原因です。
この「偏り」が「リセットの障害」となります。
日常生活において、幅広い意見や情報に接することを意識することが大切です。
その結果、多様性を受け入れ、認められる自分に変わっていきます。
これができるようになると、違う意見や価値観に対する許容力が増し、感情的に否定したり反論したりすることが少なくなっていきます。
「それは違う!」という拒否反応ではなく
「そんな考え方もできるな」と思うことができれば、
「リセット」が進んでいると自覚してもいいでしょう。
そのために私が実践しているのが「ネットニュースのコメント欄を読む」という習慣です。
新聞やテレビなど、いわゆる「オールドメディア」は、その記者が発信している一方的な情報であり、その真偽や偏りに気付かないことが多いものです。
しかし、ネットニュースであれば、そのリリースがあればたちまち読者のコメントが流れ始めます。
匿名の無責任なコメントも含め、それらを読んでいると、「玉石混交」まさに多様性に溢れているので「こんな反応する人もいるんだ」という発見があります。
「世の中には全く違う思考回路がある」という気付きがあると思いますが、大切なのは、あえて、自分の賛否や感情を抑えて、それらを中立に傍観すること。
せっかく「リセット」しようとしているときに「賛否」や「感情」を交えると、かえって「ますますカタくなる」ので要注意です。
さらに、コメントに対するコメントなど、そのディスカッションもとても参考になるので、おすすめです。
Step4:時間を確保する
さて、Step1〜3は、実践できそうですか?
おそらく「そのための時間が必要やな」と感じておられると思います。
個人差はありますが、ほとんどの人は「リセットのための時間」を新たに作る必要があります。
「落ち着く時間」
「リラックスできる時間」
「一人になれる時間」
あるいは、それぞれのための「場所」など。
なるべく外部刺激のない環境で取り組むことが必要であり、また、その時間を確保することでより効果的に「アタマのリセット」を進めることができます。
できれば「毎日」、少なくとも「毎週1日」、1〜2時間のまとまった時間を確保し、取り組んでください。
その時間とリセットはほぼ比例します。
時間をかけた分だけ、リセットは進みます。
ただ「月1回」など、時間間隔が長いと、その間に「リバウンドする=また元に戻る」ことが多いので注意してください。
【実践】コツコツ進める
上述したように「古い経営脳のリセット」は、個々の性格にも大きく影響します。
これは、一朝一夕にできるものではなく、コツコツと根気よく時間をかける必要があります。
そんな「長期戦」ですが、その中でもなるべく効果的に進めるためのヒントを紹介します。
簡単なことから始める
最初は、いざリセットしようと思っても、たちまち「どうすればいい?」と躓いてしまいます。
まず、自分にとって簡単なことから始めましょう。
それぞれ、難易度は個人差がありますが、下記を参考にして「思い込み」や「偏り」に影響されていないか、自問自答の最初のテーマを見つけてください。
- 営業方法や広告の方法
- 市場環境や顧客ニーズ
- 商品力やサービスの方法
- 給与や賞与の決め方
- 採用や育成の方法
- 世代間の価値観や生活習慣の相違
- 節税や資金調達の手法
生活習慣の改善
前述したように、短いスパンで自己認識を深めることが効果的です。
時間確保のため生活習慣を見直す必要があるかもしれません。
- 自己内観のため、起床時間を1時間早める
- 読書は、経営哲学など、価値観に関するテーマを優先する
- 午後6時には退社し、一人になれる場所で一日を振り返る
- メンバーとの1on1の時間を多めに確保し、彼ら彼女らの価値観に耳を傾ける
- 異業種、異世代など、自分とは差がある人たちとの会食を増やす
【要点】
考動を変えてもっとよくなる!
「古い経営脳のリセット」について整理しました。
- ダメなことは何度やってもダメ。結果を変えるには考動を変えること
- 経営脳を最適化するために、まず「古い経営脳をリセットする」こと
- 古い経営脳をリセットする4つのステップ
- Step1:自責で自分を疑う
- Step2:コミットする
- Step3:他者を受け入れる
- Step4:時間を確保する
- リセットはコツコツ進めればいい
- 簡単なことから始め、生活習慣を改善する
リセットし「受け入れ態勢」ができたアタマであれば、「経営脳の5つのレイヤー」は、徐々に整っていきます。
特に、マインドセットは「さらっと」ではなく「丁寧に」整えましょう。
最下層のマインドセットを「さらっと」流してしまうと、せっかくリセットしたのに「再発」するので要注意です。
では、さっそく始めましょう!


