毎期、売上と利益の目標を掲げている。
チームメンバーは、根性で頑張ってる。
でも、未達が多い…。
さて、どうしたものか?
今期の「数字目標」はいくらですか?
今期の「達成見込み」はどうですか?
達成できそうですか?
この「目標達成」には「傾向」があります。
達成率が高い人、半々くらいの人、低い人。
40年近くも「中小企業の現場」を観察してきたので、それぞれの「共通点」を感じます。
いくつかの「共通点」がありますが、
今回はそのひとつ
「行動目標」を持っているかどうか?
について整理しておきます。
「目標達成の確率を高めるための行動管理の視点」です。
【影響要因】
目標達成を左右する3つの要因
目標達成を左右する主な要因は主に3つです。
- 目標の根拠の具体性
- 目標の難易度
- 数字目標のための行動目標
目標の根拠の具体性
そもそも、です。
「目標の根拠は何か?」です。
- 「願望」や「なんとなく」など根拠がないもの
- 「過去の実績」の傾向で設定したもの
- 「大義ある戦略」に基づき組み立てたもの
一言で「目標」と言っても、その裏側の事情は様々です。
「達成率」を高めるなら、根拠が具体的な「目標」が必要です。
なぜなら「チームのモチベーション」に大きく影響するからです。
「なんとなく設定した目標」や「大義がない目標」に、「よっしゃ~」ってテンションが上がる人は、皆無でしょう。
「チームのモチベーション」を高める「戦略」が必要です。
目標の難易度
当然ですが、目標達成率は、その難易度に左右されます。
レベルが高すぎて未達ということもあれば、反対に、低い目標なので常にクリアというように、実績は相対的です。
| A社 | B社 | |
|---|---|---|
| 目標 | 1000 | 2000 |
| 実績 | 1800 | 1800 |
| 達成率 | 180% | 90% |
「外部目線」で両社を比較すると、A社もB社も実績は同じですが、達成率は倍の開きがあります。
「目標の2倍近くをクリアしたA社」と
「目標を達成できなかったB社」。
実績は同じなのに、目標の難易度で会社の印象は大きく変わります。
目標の難易度によって「チームの気持ち」に差が生じます。
- 高い方/低い方が、モチベーションが上がるチーム
- 高いと/低いと、戦意喪失してしまうチーム
「どのあたりの難易度にするか?」
チーム事情に考慮して目標設定することが、とても重要なのですが、案外「盲点」になっている中小企業が少なくありません。

上手な会社に出会うと、
思わず「絶妙~」って
唸ることがあります(笑)
数字目標のための行動目標
ここが一番重要です。
目標達成のための行動目標。
「気合い」も「根性」も必要です。
ただ、その「気合い・根性」の注ぎ先である「シナリオ=行動目標」があるかどうか?
「シナリオ」があれば「力は結集」。
「シナリオ」がないと「力は分散」。



この「差」が大きい!
「目標達成のためのシナリオ」の言語化がとても重要です。
これが「数字目標のための行動目標」です。
【目標分解】
“数字” を “行動” のために細分
「行動目標」のクオリティが
「達成率」を左右します。
クオリティが高い
「行動目標」を立てるために
「数字目標」を分解するサンプルを紹介します。
時間軸で分解
行動するための「基本」は
「時間軸での分解」です。
「年間目標」を「月次」に展開するとき
「単純均一な12分割」にしていませんか?
クオリティが高い「行動目標」は
「季節指数」など
「月々の特性や事情」を反映しています。
飲食業など、業種によっては「日次展開」も効果的です。
単価×顧客数に分解
売上高を「単価×顧客数」で表すことができる業種は
「単価の目標」と
「顧客数の目標」に分解します。
それぞれの数字をベースにすれば
「単価目標のための行動」と
「顧客数目標のための行動」に落とし込めます。
顧客別に分解
顧客数が少ない業種の場合は
「顧客別×月別」に分解することで
「顧客別行動」に落とし込みがしやすくなります。
接触数×成約率に分解
「接触回数目標」を達成するための行動と、
「成約率目標」を達成するための行動。
この両者は、視点がまったく違うはずです。
その他
上記の他にも「個人別」「チーム別」「時間帯別」「エリア別」「商品・サービス別」など、目標を何に分解するかは、業種や規模によって様々考えられるので、あなたの会社にフィットした方法を検討してみてください。
その際のポイントは「行動しやすくなるか?」です。


【行動管理】
モニタリングの仕組み作り
次は
「数字のモニタリング」と
「行動のモニタリング」です。
「計画通りに行動できているか?」
「その行動に数字が伴っているか?」
そのための仕組みが「管理会計」です。
まだ導入・活用していないのであれば、この機会に「データドリブン経営」にチャレンジすることを検討しましょう。


【課題解決】
PDCAを高速回転させる
「数字目標」のための「行動目標」ですが、
「真のねらい」は、
「目標達成を通じて収益力を高めること」です。
そのためには
結果に至るプロセスを分析し、
行動の課題解決に結びつけること。
それをチームで共有することが欠かせません。
まさに「PDCA」。
目標達成の経験を通じて
目標達成の確率を高めていく。
そのために「PDCAを高速回転させる」。
月次評価のみならず
週次や日時など短いスパンで
「計画は?実績は?」と振り返る。
この「数字と行動の関係」を振り返るカルチャーが育てば、チームはワンランクもツーランクも成長します。
【参考書式】
売上目標設定ワークシート
参考までに
「売上目標設定ワークシート」を紹介しておきます。
売上拡大のための課題とその解決方法を可視化し、次期売上予算を立案するためのワークシートです。
他社サイトですが、無料でダウンロードできるように公開しているので参考にしてみてください。


>仕組みと使い方
次の手順で、販売や売上拡大についての「現状認識」と「課題整理」をして「解決策」を具体化し、数値目標に根拠付けをします。
- まず、当社の売上を左右する3要素をピックアップします。
一般的には「商品力」「営業力」「広告力」などですが、飲食店なら「接客力」、通販業なら「カスタマーサポート」など、業種によって、これら以上に重要な要素がある場合は、書き換えて利用してください。 - 現状認識。いわゆる「3C分析」のフォームになっています。重要3要素について「市場・顧客」「競合」「当社」の現状を整理しましょう。
- 3つの要素について、本来はどうあるべきか?を言語化して整理しましょう。
- 上記の「現状」と「あるべき姿」のギャップである課題の解決方法を整理しましょう。
- 課題解決によって決めた月次売上の目標を入力することで年間目標が合計されます。
【要点整理】
目標のためにどう行動するか?
さて、どうですか?
中小企業の収益性を改善するためのひとつの手法として「数字目標」のための「行動管理」について整理しました。
- 「目標」には、根拠ある具体性が必要であること
- 「目標達成」のための「行動目標」が必要であること
- 「行動目標」に分解すると行動しやすいこと。
- 「行動管理の仕組み」として管理会計が有効であること
- 「PDCA」を高速回転させ、達成率を高めていくこと
まだまだ「目標達成のために、どう行動するか?」が曖昧な中小企業が少なくありません。
お役に立ちますように!









