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中小企業経営者論:はじめに

2026 1/06
2025年11月9日2026年1月6日
堀井弘三
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  3. 中小企業経営者論:はじめに

修業時代も含め、26歳の時から40年近く。

税理士として、たくさんの中小企業経営者にお世話になってきました。

中小企業の表と裏、本音と建て前、理想と現実。

経営のリアルを広く、そして深く学ばせていただきました。

また、1999年に独立開業し、2022年に事業承継するまで、自らも経営者として喜怒哀楽を経験しました。

2025年、人生の終盤に差し掛かり、これらの経験を振り返ることが多くなりました。

中小企業のマネジメントコーチ:堀井弘三:ほりいひろみ:HORII HIROMI
堀井弘三:HORII HIROMI

インプットのアウトプット。

どうせなら、公開した方が適度な緊張感もあり「ちゃんと」整理できるかな、と思い至ることに。

このレポートは、そのような理由で綴る極めて個人的な記録です。

INDEX

本稿の軸

最初に、このレポートの「軸」をお伝えしておきます。

それは、「経営者の幸せ」と「中小企業の経営」。

その良し悪しは、経営者の考え方と行動で決まります。

特に、資本と経営が一致するオーナー型中小企業において、これは構造的な本質です。

経営者が、何のために、どう考え、どう動くか。

重要なのは「会社のために」ではありません。

「人のために」。

経営は「人の営み」です。

関わる人のためにどう考え、どう動くか。

特に、得意先や取引先、メンバーとその家族や大切な人たち、さらに経営者自身の家族や大切な人たち。

そして、経営者自身が、自分自身の人生のためにどう考え、どう動くか。

経営者の周囲には「この会社に関われば幸福になれるかもしれない」と期待する人たちが集まっています。

経営者自身も、自覚の強弱はあれど「幸福になりたい」と思って経営しています。

みんな、幸福でありたい、と思っています。

不幸にはなりたくない。

その期待に応えることができれば、経営者は多くの人々の幸福の源泉になります。

反対に、その期待に応えることができなければ、その人たちは落胆し、いずれ去っていきます。

私は約40年、中小企業の現場に関わり、うち22年は自らの税理士事務所を経営してきました。

その経験から、会社経営の結果は、元を辿ればすべて経営者の考え方と行動から生まれていると確信しています。

だから「経営論」ではなく「経営者論」として書き始めました。

私の稚拙な経験だけで、偉そうにも「経営者とは何か」を整理するものです。

もちろん、これは、何かを証明するような学術論文ではありません。

ここに書いたことのほとんどは、客観的な裏付けをとっていません。

長年の実務観察で気付いた論理を、実践の視点だけで主観的にまとめたものです。

だから、私個人の価値観や偏りが多分に含まれています。

そんな私的研究メモを公開する理由は二つ。

ひとつめは、偶然にも会社経営をしている誰かの一助になるかも、と思うから。

もうひとつは、公開することで寄せられるご批判やご意見が、頑固な私の反省と更新を促すかも、と思うからです。

先に3つの結論を示しておきます。

「もっといい経営者になれば、もっといい会社になる」

「もっといい会社になれば、みんな、もっと幸福になれる」

「正しい方法で努力を継続すれば、誰でももっといい経営者に成長する」

本稿の前提

本稿を公開するにあたり、以下の前提をお断りしておきます。

1)対象企業の想定

対象は、所有と経営が一致するオーナー型中小企業です。

規模は、従業員10人から200人くらいを主に想定しています。

2)価値観の明示

私は中立ではありません。

企業経営の目的は「関わる人々の持続的な幸福」であると考えています。

この「価値観」を軸に全体の論理を組んでいます。

3)断定表現の意味

便宜上、断定的な文体で書いています。

でも、そのほとんどは現場観察に基づく傾向・期待・確率的判断です。

経営に「正解」はありません。

もし、絶対的な正解があるなら、それを学べば、みんな大成功のはずです。

現実は、よりマシな方法を選び続け、成功の確率を高める努力をしています。

だから、本稿の断定や断言は、どちらの確率が高いか/低いかの指摘がほとんどであることをご了承ください。

なお、コラムの語り口とは異なりますが、決して「偉そうに」するつもりではありません。

本稿におけるフレームワークの取り扱い

本稿では随所で様々なフレームワークを提示しています。

その活用の前提も先に整理しておきます。

1)フレームワークとは何か

フレームワークは「考え方の型」です。

複雑な現象を構造的に捉え、思考を整理するための実務ツール、要は「道具」です。

対象を要素分解し、全体を形作っている構造を可視化することで、論理や因果が見え、思考が整理しやすくなります。

2)活用の原則

フレームワークの有効性は使い方次第です。

「例外がある」「網羅されていない」というように、その有効性に対する意見や指摘を聞くことがあります。

でも、これは本質的ではありません。

私は、フレームワークに完全性や網羅性を求めることがそもそもナンセンスであると考えています。

自分の状況や思考プロセスに合わせて自由にカスタマイズするものです。

使いづらさや違和感はアレンジのサインです。

フレームワークの達人ともなれば、職人さんのように「自分の道具」を持っているものです。

フレームワークは思考を助ける道具に過ぎず、答えを教えてくれるものではありません。

答えを出すのは、あくまでも自分自身だからです。

主な用語定義

本稿では、一般的な用法と異なる言葉や造語も使用しています。

主要な用語を以下に定義しておきます。

1)成長

私は、「成長」とは「貢献度が高まる進化」と定義しています。

個人・組織いずれにおいても、関わる人々への貢献の質と量が高まることが成長です。

貢献を伴わない規模や量的拡大は成長に含んでいません。

「もっと役に立つ会社に進化」
「もっと役に立つ経営者に進化」
「もっと役に立つ社員に進化」

これが「成長」です。

この定義で「膨張」と一線を引いています。

2)成功

「成功」は「期待する結果を得ること」と定義しています。

自分自身が期待する目的が実現された状態です。

だから、成功は当事者が判断するものであり、外部の基準や他者の評価で決まるものではないという考え方です。

仮に、多くの批判があったとしても、本人の想い通りなのであれば、それは「成功」です。

周りの人たちは「その成功のスキキライ」を表明することはできますが、「失敗」と決めつけることはできません。

3)考動

行動は、その裏付けとなる思考と不可分です。

「考えたこと」が「行動」に表れる、という考え方です。

この視点から、両者を一体として扱うため「考動」という用語を使っています。

「誤変換」ではないので、ご承知ください。

【中小企業経営者論】もくじ

以下、「中小企業経営者論」の内容です。

できれば、最初から読み進めていただくことをおススメします。

よろしくお願いいたします。

1部:前提編

  • 1部-前提編|1章|中小企業の特性と経営者論への帰結
  • 1部-前提編|2章|確率マネジメントの概念
  • 1部-前提編|3章|経営者の成長プロセス

2部:目的編

  • 2部-目的編|1章|経営の原理原則
  • 2部-目的編|2章|幸福の構造
  • 2部-目的編|3章|3Gマネジメント

3部:手段編

  • 3部-手段編|1章|経営脳の全体構造
  • 3部-手段編|2章|マインドセット
  • 3部-手段編|3章|フィジカル
  • 3部-手段編|4章|メンタル
  • 3部-手段編|5章|スキル
  • 3部-手段編|6章|センス
  • 3部-手段編|7章|マインドセットの8要素
  • 3部-手段編|8章|メンタルの8要素
  • 3部-手段編|9章|基礎スキルの8要素
  • 3部-手段編|10章|経営実務スキルの8要素
  • 3部-手段編|11章|センスの8要素

4部:実践編

  • 4部-実践編|1章|成長の本質論理
  • 4部-実践編|2章|成長の前提、自責思考
  • 4部-実践編|3章|自己投資の実践ロジック
  • 4部-実践編|4章|時間戦略の論理
【研究レポート】中小企業経営者論
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この記事を書いた人

堀井弘三のアバター 堀井弘三

「もっといい会社」にするためには「もっといい経営者」になればええねん!が口ぐせ。
「経営脳:5つのレイヤー」で体系化した独自のマネジメントメソッドで、10名~200名規模の中小企業経営者を「リセット・コーチング」。
専門は「36カ月の経営計画」「管理会計」「チームビルディング・人事評価・業績連動型賞与制度」。
1999年に創業した自身の税理士事務所を2022年に事業承継し、現在はコーチ専業。
このサイト「Re!」はライフワーク。
「経営者のための思考のインフラ」としてお役に立てるように日々更新。

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