世の中、業界、取引先、社外の情報。
社員や会計・資金繰り、社内の情報。
毎日、毎日、大量の情報。
ほとんど消化不良。
これでいいわけがないよね・・・
「料理」はしますか?
想像できると思うのですが…
「冷蔵庫にある材料で調理する」と
「必要な材料を揃えてから調理する」と。
どっちが難しいですか?
「必要な材料」を揃えてから
「ウマいモノ」を作ることに比べて、
「すでにある材料」で
「ウマいモノ」を作るのは、まあまあ難しい。
「あるモノでウマいモノ」を外さず作れるって
「スゴイ人」だと思います。
「あるモノでウマいモノ」を作ろうとしても
「フツウの人」は、外す確率が高い。
そう思いません?
何の話って?
経営者の経営実務スキルのひとつ、
「情報力」の話です。
この話、めちゃくちゃ大切です!
【おさらい】
経営者の実務スキルとは?
本題の前に「スキル」についておさらいしておきましょう。
「おさらい」が必要な人はココをクリック。
「分かってる」って人は次に進みましょう。


「レイヤー4:スキル」は
「やりたいこと」や
「やるべきこと」を
「できること」に変換するためのレイヤーです。
この「スキル」は、さらに3段階のレベル構造で成り立っています。
- 第1レベル:前提スキル
(すべてのスキルの基盤) - 第2レベル:個別スキル
(基礎スキル+経営実務スキル) - 第3レベル:複合スキル
(個別スキルの組み合わせで発現)
「経営実務スキル」は、中小企業経営に特有のスキルです。
このサイトでは、その中でも特に重要な8スキルをピックアップして紹介しています。


【相談事例】
情報の多さに振り回されてる



情報が大切なのはよくわかってる。
実際、情報には敏感なつもり。
でも、情報ってメチャクチャ多いよね。
「情報の洪水」ってよく言ったもんだ。
そのとおりだよ、実感は。
「振り回されまい!」と思うんだけどね。
みんな、どうやって情報整理をやってるんだろうね?



結論から言うね。
「情報の外野」にいるからだよ。
「立ち位置」が悪い。
おまけに「思考が逆走」してる。



「思考が逆走?」
また、キツイコトを言おうとしてるね?
ハイハイ、煽ってください!
では、遠慮なく(笑)
「情報」って聞くと、多くの人は
「どんな情報を取ればいいか?」ってイメージしてる。
私に言わせれば「情報コレクター」だね。
- みんなが持ってる情報は、自分も欲しくなる。
- みんなが持ってない情報で、ドヤ顔してみたい。
- 自分だけ知らなかったら、まあまあ凹む。
どう?心当たりある?
「たくさんの情報」が欲しい。
肉も、野菜・果物も、調味料も、おまけに「最新調理器具」も、ぜ~んぶ欲しい。
いやいや「何を作るの?」って感じ。
「今日は、あっさりお茶漬け食べたい」って思ってたのに、みたいな。
「お茶漬け」って「目的」があるから
「ウマいお茶漬け」の「情報」が必要なんでしょ?
その「情報」に従って「必要な材料」を揃えるんでしょ?
だから「思考が逆走」って言うの。
そもそも
「何のために?」
「どんな?」がないから溺れる。
「情報力」って「収集力」じゃないからね!
「情報力」って言うのは「3点セット」
「受信」+「加工」+「発信」
- 受信力
目的のために情報を集めるチカラ - 加工力
情報利用者の視点でアレンジするチカラ - 発信力
アレンジした情報を必要とする人に届けるチカラ
どう?分かる?
たとえば「ウマいモノ」を食べたいとき…
- 受信力
自分好みの店の情報を探す - 加工力
店の情報が手に入れば、その店で「食べたいモノ」を想像する - 発信力
店に行って大将に「こんな料理が食べたい!」と伝える。
大将は「任しといて!」って「ドンピシャの料理」を出してくれる。
こんな感じかな?
参考までに
「情報力が弱い人」だったら…
- 受信力
評判がいい店の情報をたくさん集める。 - 加工力
口コミ評価を信用して無策 - 発信力
店に行って「大将、おススメは?」
大将は「じゃあ!」って「おススメの料理」を出してくれる。
「え?これがおススメ?これじゃないんだよな」
挙句の果て
「あの店はたいしたことない」って評価。
「たいしたことない」のは
「情報力」なんだけどね(笑)



キッツ~
【質疑応答】
経営者の情報力8問8答
「情報力」は、やっぱり重要だね?
もうクドイ話はいらないでしょ?
「情報力の強い経営者」と
「情報力の弱い経営者」。
これだけで「察する」でしょ?
これが、そのまま
「いい会社」と
「そうでない会社」の差となる。
厳しいようだけど、そんなこと
「百も承知」だと思う。
でも、さっき言った「思考の逆走」に気付いてない経営者が多すぎる!と、私は思ってる。
さっきの話をもう少し詳しく話すと・・・
- ちゃんと受信すること
- 今、どんな情報が必要なのか?を明確にする
- 手に入れた情報の精査&検証をする
- ちゃんと加工すること
- 精査&検証した情報を「使えるモノ」にする
- その情報で、誰に何をしてほしいのか?の視点
- 自分にとって「使いやすいモノ」に
- 他者にとって「使いやすいモノ」に
- ちゃんと発信すること
- 動いてほしい人に
- 正しく
- タイムリーに
「ここまでする」から「情報が活きる」。
情報を活かせる人が
「情報力が高い人」。
情報を持ってるだけの人が
「そうでもない人」。
「情報力」が弱いとどうなる?
クドイ話を追加すると・・・
「経営実務スキル」が機能不全に陥る!
おさらいしたように「経営実務スキル」は全部で8つ。
- 先見力
- 理念創造力
- 戦略構想力
- 組成力
- 戦略実行力
- 伝達力
- 会計力
- 情報力
「1:先見力」から「7:会計力」まで、どう?
「8:情報力」が弱いと、機能しないでしょ?
先が読めない、ゴールが定まらない、ストーリーが描けない、適材適所ができない、モニタリングできない、伝わらない、数字が分からない…って感じ。
かなり「ヤバイ」でしょ?
情報の「量」ではなく「質」が大切なことも分かると思うよ。
あと「情報の範囲の広さ」も分かるよね、これで。



情報力が弱い経営者のクチグセ。
「ついてない」。
「情報が原因」なのに
「運」だと思ってることが多い。


「情報力」は、どうすれば強くなる?
理論的な定義は
「情報力」とは、
「適切な考動のために
情報を取捨選択・活用する力」
膨大な情報から本質的なものを見極め、経営判断に活かすチカラ。
この「情報力」を強くするためには「4つの視」を意識しておくとよいと思う。
「4つの視」とは
「視座」「視野」「視界」「視点」
これらの「言葉の意味」をアタマに入れておくといい。
ちなみに「国語辞典」には、こう書いてある。
- 視座
- 物事を見る姿勢。物事を把握する時の立場・観点。
- 「高い・低い」で評価。
- 視野
- 目を動かさずに知覚できる周辺視の範囲。
- 「広い・狭い」で評価。
- 視界
- 目に見える範囲。目に入ってくる景色。
- 見通しの良さや障害の有無を指すことが多い。
- 視点
- 目を注ぐ点。物事を見る立場・観点。
- 「どこを見ているか」という具体的な焦点。
これを「経営者の4視」にすると、こうなる。
- 視座
- どこから自社を視ているか?
- 視座が高いと「業界」や「社会」でのポジションが分かるから「客観的に振り返る」ことができる。
- 視野
- どの範囲をみているか?
- 地域限定?それとも、全国?世界?
- 視界
- 視界良好!か?
- 曇ってないか?障害物はないか?転じて「素直に視てるか?」。
- 視点
- ズレてないか?
- 売上不振の原因は「社内」なのに「市場」で探している、みたいな。
定期的に「経営者の4視(よんしー)」を、振り返る習慣が身に付くと「情報力」は、ワンランクもツーランクも上がるよ。
ダマしてないから、試してみて!
「受信力」を高めるためには?
情報の「受信力」を高める基本は
「ヌケ&モレを防ぐこと」。
そのためには
「ヒト・モノ・カネ・トキ × 社外・社内」の
簡単なマトリックスが使いやすいと思うよ。
このマトリックスで
「必要な情報(必要な材料)」に、
「ヌケ・モレ」がないかをチェック。
くれぐれも「集めればいい」ってもんじゃないからね。
一応「例示」をしておくから、自分なりに工夫して使って。
| 社内 | 社外 | |
|---|---|---|
| ヒト | 人事評価・モチベーション・満足度 | 採用・価値観・働き方 |
| モノ | 商品・サービス、設備、システム | 市場・競合・顧客満足度 |
| カネ | 月次決算・資金繰り | 金融・税務 |
| トキ | 短期計画・中期計画・長期計画 | 時代の流れ |
詳しくは、この記事を参考にしてみて。


「受信力」の注意点は?
「2つの大切なコト」がある。
- 1次情報と2次情報を区別すること
- バイアスに注意すること
情報は、大きく「1次」と「2次」に分けることができるけど、その区別をしておかないと「勘違い」や「思い込み」のリスクが大きくなるからね。
- 1次情報は「自分自身で得た生情報」
- 2次情報は「誰かが得た情報の加工情報」
カレーを作るとき「自分で育てたブタちゃん」を使うのか?それとも「お店で買った豚肉」を使うのか?
普通は「ブタちゃん飼育」からはしないので「お店」で買わざるを得ないけど、それなりの「覚悟」は必要。
疑い出したらキリがないけど「産地偽造はしてないか?」「賞味期限は正しいか?」「そもそもブタか?」など「加工品=2次素材」には「疑う余地」がある。



自分で育てたブタちゃんなら
「そもそもブタか?」とは疑わないはず。
もしそうなら「情報力」どころやない。
1次情報なら「間違いない」けど、
2次情報なら「まんがいち」がある。
「新聞、雑誌、TV、ネットなど」や
「誰か」から得た2次情報を
「鵜呑み」しないことは
「大切な情報」ほど、気を付けることやね。
とはいえ、最近は「オールドメディア」って言葉も一般化されてるけど、「有名人・著名人・大学の偉い先生」などの話を信用してしまう人は、まだまだ多いね。



怪しいコーチのサイトより
近所のおばちゃんの情報の方が、
新鮮で確かなときがある(笑)
もうひとつは「バイアス=偏り」。
特に「エコーチェンバー」や「確証バイアス」は、大なり小なり、多くの人が「犯されてる」と思う。



阪神タイガースが優勝するって情報に引き込まれ、ついには「今年は絶対優勝する!」「だって、みんな言うてるやん!」と信じて疑わないホリイ、みたいな。
できるだけ「バイアス」に犯されないために、私は「ミラー情報に触れる」ことに意識してるよ。
自分とは違う考え方や情報にあえて触れるため、ネットニュースの「コメント欄」は、ちょっとした「情報源」になると思う。
- 複数のコミュニティ、異なる価値観、反対意見
- 想像もしない「見方」をしている人に気付く
- どっちが「少数意見」の目安になる
- 阪神タイガースは再び暗黒期に入る



自省を込めて…
「自分は偏っていない」と思う人ほどアブナイ!


「加工力」を高めるためには?
いい質問だね。
情報力は「受信力+加工力+発信力」だからね。
素材(情報)を手に入れたら、まず自問自答。
「自社にとって、これはどういう意味か?」
この自問自答で、同じ情報でも
「ただのニュース」か
「経営の判断材料」か分かれる。
そのうえで、届けたい相手にとって「動ける形」に仕上げる。
それが加工力。
だから、得た情報を誰に発信(提供)しようとしているか?が起点。
届けたい相手にとって
「価値ある情報」に「加工」する。
たとえば…
「競合がSNS発信を始めるらしい」と、情報をキャッチ。
さっそく…
「競合がSNS発信を始めるらしいぞ」と、社内に発信。
これ「加工なし」。
チームは「どうすればいいの?」と迷う。
「競合がSNS発信を始めるらしいから、
我々も急ぐぞ!」なのか?
「競合がSNS発信を始めるらしいけど、
あわてるな!」なのか?
たった、一言を付け足すだけで
「進め!」か「止まれ!」が伝わる。
つまり「情報が活きた」ってこと。
コツは、これ。
相手が情報を活かせるように
「行動情報」を付け足す。
- 「この商品は、廃版になります。(だから?)」
- 「この商品は、限定版です。(だから?)」
- 「明日は、台風らしい。(だから?)」
この「だから」が「加工」の視点。



たったこれだけ?
って笑ってるでしょ?
でも、できてないと思うよ、たぶん。
「発信力」を高めるには?
「情報力」の3つ目の要素「発信力」。
これは「基礎スキル」である「コミュニケーション力」そのもの。
「思いやり」を持って、次の3つに要注意。
コミュニケーション力=正確×適時×手段
- 正確:わかりやすく伝えよう
- 適時:いいタイミングで伝えよう
- 手段:最適な方法で伝えよう
これだけで「発信力」はよくなるよ、たぶん。
例えば…



って、
前日の夕方にオフィスのホワイトボードに書いたでしょ!
朝の状況を見たら、普通は「キケン」だから、出社しないでしょ!
フ・ツ・ウは!



正確:状況?各自判断?ナニを?
適時:前日の夕方やん!
手段:ホワイトボード、見てないし!



ちょっと極端な例やけど、
社内の空気が悪くなる時って、
だいたい、このパターン(笑)


「情報力」、やっぱ難しい!



「情報力」の概念が変わったよ。
めっちゃ難しいやん!
すでに、気付いたと思うけど「まあまあ基礎スキル」が大切。
もし「情報力」が難しいと思うなら「基礎スキル」を総点検すればいいと思う。
特に、その中でも、この3つ。
- 論理的思考力
情報を筋道立てて、因果関係を整理する - 深広思考力
表面に惑わされず深く広く「本質」を考える - 管理力
想定と準備に敏感になれば、自ずと情報が必要になる
さらに、案外「センス」も大切。
特に、その中でも、この3つ。
- 好奇心
何でも好奇心を持って「とりあえず見てみる」 - 観察力
よ~く観察して「じっくり見てみる」 - 比較力
いくつか比べて「優劣を見てみる」
こうしてみると「情報力」って「総合力」に近いから難しいのかもしれないね。



「情報力」が、
「経営実務スキル」を左右するのと同じように、
「基礎スキル」や「センス」が、
「情報力」を左右する、ってオチかな(笑)。


【要点整理】
情報のハブとなれ!
さて、どうですか?
相談応答のリアリティを!と思いすぎて、ほとんど「タメグチ」でお伝えしたことをお許しください。
「情報力」とは、
「適切な考動のために情報を取捨選択・活用する力」です。
情報力が強い経営者は、
目的が明確で、最適な情報を受信し、周囲に影響する人です。
情報力が弱い経営者は、
目的が不明確で、情報に溺れ、結果を「運」と言い切ってしまう人です。
最後に重要な視点を補足しておきます。
「情報の主導権を握ること」です。
「情報の主導権」が相手にあると、「情報の外野」に立たされ、振り回されてしまうことが多くなります。
「情報のハブ」になることが大切です。
「立ち位置」を
「外野」から「ハブ」に変えれば
「情報力」はかなり改善します。
たくさんの情報を「持っている人」を「情報通」って言うことがありますが、そんなの「どうでもいい」です。
たとえ少ない情報でも
「活かしている人」が
「真の情報通」だと思います。



必ず
「イカシタ経営者」になれます!
お役に立ちますように!









