とりあえず・その場しのぎ・上っつら。
周囲にはバレてる
「ニセモノの即断即決」。
何とかしなければ…。
「即断即決!」ってどっちかというと良いイメージですよね?
「すぐに判断して、決断できる経営者」。
でも、その判断や決断の精度が悪ければ?
経営者が「最もキライなレッテル」が貼られます。
「薄っぺらい経営者」
「軽い経営者」
最悪の場合は。。。
「チャラい経営者」とか。
それは「ハロー効果(Halo Effect)」に気付いてないことが原因かもです。
- 有名企業の出身者→「優秀に違いない」
- 大手との取引実績→「信頼できる会社だ」
- 有名経営者が推奨→「これは間違いない」

みんな「キラキラ」に弱いからなあ…
「ハロー効果」とは、ある一点の特徴が後光(Halo)のように輝いて見えて、他の要素まで歪んで評価してしまう心理現象のことです。
例えば、学歴が高い、あるいは外見が清潔であるといった「目に見えやすい長所」に引きずられ、その人の実務能力や誠実さまでもが実際以上に高く見えてしまう。
「人柄がよさそう、とか、学歴がすごい!で清き一票を投じてしまう」も「あるある」でしょう。
「うわっつら」だけで評価して、
背後にある「大切なモノ」を見落としてしまう。
これを逆手に取ると「高価なものを身に付けて見栄を張る」とか、最悪の場合は「なんとか詐称」にまで及びます。
この「心理状態」は、
よく「氷山」に例えられます。
水面の上に見えているのは、ほんの一部。
本当の大きさは、水面の下にある。
水面上の「キラキラ光ってるもの」だけで判断すると…
水面下の「本質」を見落とす。
その結果、
「とりあえず」
「その場しのぎ」
「上っつら」
が多くなる。
心当たりはありますか?
「深広思考力」に課題がある人の
「お決まりパターン」。
表面だけ見て「分かった!」と思ってる。
隠れてる「大切なもの」に薄々気付いていても、とりあえず。
「見えない」のか?「見ない」のか?
どっちにしても「見てない」から判断を誤る。
評価を下す際は、その「後光」を一度遮断し、水面下に隠れた本質を見極めることが大切です。
経営者必修の基礎スキル。
その中のひとつ「深広思考力」の相談事例を紹介します。
【おさらい】
経営者の基礎スキルとは?
本題の前に「スキル」についておさらいしておきましょう。


「レイヤー4:スキル」は
「やりたいこと」や
「やるべきこと」を
「できること」に変換するためのレイヤーです。
この「スキル」は、さらに3段階のレベル構造で成り立っています。
- 第1レベル:前提スキル
(すべてのスキルの基盤) - 第2レベル:個別スキル
(基礎スキル+経営実務スキル) - 第3レベル:複合スキル
(個別スキルの組み合わせで発現)
「課題発見力」は、第2レベル「個別スキル」の中の「基礎スキル」に位置します。
「基礎スキル」は、すべてのビジネスパーソン共通のスキルであり、新人やベテラン、年齢や性別、ポジションなどの違いに関わらず、経営者も含めて「全員必修」のものです。


【相談事例】
判断を誤ることが多い
ある中小企業経営者との相談応答を再現します。
*ところどころの「タメグチ」お許しください・・・



「イイ話!」と思って真似てみたが上手くいかなかった、とか。
「これが原因だ」と思って対策を打ったが、解決しない、とか。
「有名な人の話」をついつい信用したり、とか。
「目の前のこと」に振り回されて、ついつい一喜一憂してしまう。
落ち着いて考えれば分かるコトなんだけどなあ・・・。
「手品」には必ず「タネ」があるのに、
「この人、本当に超能力者かも!?」って思ってしまうみたいに。



「深広思考力」の弱さやね。
たぶん。
氷山の「見えてる部分」だけ「分かった!」と思ってる。
本当は「メッチャでっかい」のに。
「イイ人」なんだけどね。
「見えてない部分」を探るクセが必要。
悪く言えば「疑うクセ」。
ある経営者は「心配性なくらいがちょうどいい」って言ってた。
- 「スゴそうに見えるけど、
本当はダメかもしれない」 - 「ダメそうに見えるけど、
本当はスゴイかもしれない」
この「一呼吸」が入口。
その上で「これは確かめよう!」と思う時に必要なのが「深広思考力」。
「本質に迫るため深く広く思考する力」のこと。
一般的には
「クリティカルシンキング(批判的思考)」とも言われる思考法。
ただ「批判」という言葉が私は大キライなので「深広思考」と言ってるけど。
フレームワークはシンプル。
深さ×広さ×柔軟性=深広思考力
- 深さ:より深く潜ってみる
- 広さ:より広く見渡してみる
- 柔軟性:思い込みは封印する
こうするだけで「ハロー効果」の影響は、かなり軽減できるよ。
【質疑応答】
なんでも聞いて!
「深さ」って具体的にどういうこと?
物事の原因を
「本質まで掘り下げる」こと。
水面上の現象だけで判断しない。
水面下まで潜って、全体像や根本原因を探る。
- 「売上が下がった」→ なぜ?
- 「新製品が売れない」→ なぜ?
- 「上っ面に振り回される」→ なぜ?
「現象」の「原因」を「なぜ?」で深める。
- 「AIは必修!」→ホント?
- 「消費税は悪税!」→ホント?
- 「深さは重要!」→ホント?
「情報」の「真偽」を「ホント?」で深める。
このように「表面的なこと」の「原因」や「真偽」を探ることが「深さ」。



餃子で有名な評判の街中華。
「腹いっぱい餃子」を食う。
食後にメニューを見ると「ラーメン」も旨そう。
でも、もう、おなかイッパイ。
浅いね~(笑)。
評判を盲信するからやん。
他に旨いものがあるはず!って思ってない自業自得。
シンプルに「疑うクセ」を習慣化するだけで、かなり改善するよ。
「広さ」はどういうこと?
視野を広げて「俯瞰する」こと。
全体像や、その周辺まで見渡す。
- 顧客の立場なら?
- 社員の立場なら?
- 取引先の立場なら?
- 競合の立場なら?



さらに広げると・・・
「3Gマネジメント」は好例。
G1
取引先や得意先、その先の「社会」まで
G2
社員、その先の「家族や大切な人」まで
G3
自分だけでなく「家族や大切な人」まで
もう1段、2段高いところから見るクセ。
「関西エリア」ではなく「西日本エリア」って拡げるだけでアイデアが変わるのと同じ。
他にも・・・
- 「実店舗」だけでなく「ネット通販」も考えてみよう!
- 「高齢者用」だけではなく「子供用」も開発しよう!
- 「現在の社員」だけでなく「将来の社員」の満足度を高める準備をしよう!
難しく考えなくていい。
シンプルに考えればいい。
なぜなら「広げる練習」だから。
クセになると、
もっとアタマは柔らかくなる、
たぶん。



餃子で「腹いっぱい」のあと。
友達たちは「ハンバーガー屋」に向かう。
え?2軒目も行くの???
「もう、食えねえ~」
狭いね~(笑)。
「街中華」しか想定してなかったのね。
こちらは、もっと「欲」を出せば改善するよ。
「中華だけじゃなく、他にウマいものを食いたい!」みたいに。
「柔軟性」って何?
「思い込みを封印する」こと。
別の言い方をすれば・・・
「臨機応変」
「脱ガンコ・脱イコジ」
「ゆる~く」考えること。
深さ、広さも臨機応変。
「このへんでいいか」の時があれば
「もっともっと!」って時もある。
今、まさにそう。
「深く」って何度もいうから「水面下」に引きずられてない?
「氷山の上空」に答えがあるかもしれない。
この「柔軟さ」が大切ってこと。
もっと言えば、答えは「氷山」ではなく「海」にあるのかも?
いや・・・凍るほどの気温に本質があるかも?
この「ゆるさ」がホント、大事。
日頃からできるとっておきの練習がある。
「話にオチを付けるクセ」。
「オチ」って周りの期待を裏切るから面白い。
周りの期待を裏切るためには
「柔軟な発想」が必要。
だから、いい練習になる。
みんな「氷山の一角」って言えば、氷山に目が行く。
それを裏切って「波風を立てて氷山を揺さぶる」みたいな。
周囲が
「よく、そんなことを思いつくなあ!」
って言ってくれれば
「柔軟やなあ」と評価されてると思っていい。
どこまで深く潜ればいいの?
教科書的に言えば
「本質にたどり着くまで」。
でも、現実には「時間」と「コスト」の制約がある。
深く潜りすぎて、溺れることもある。



考えすぎて、何も決められない。
慎重すぎて、チャンスを逃す。
「深広思考」の落とし穴。
だから「どこまで潜るか」の判断も必要。
例えば・・・
- 緊急度が高い → 浅めで判断
- 重要度が高い → 深く潜る
- リスクが大きい → 広く見渡す
- 取り返しがつく → 直感でGO
この「見極め」も「柔軟」のうち。
「浅く狭い」経営者の特徴は?
言いづらいなあ・・・
一般論としてリストするね。
- 情報を「そのまま信用」してない?
- 「何を言ったか」より「誰が言ったか」が気にならない?
- 「根拠のない自信」を持ってない?
- 「意見が似た人」が周りに多くない?
- 「自分とは違う人」を遠ざけてない?
- 「少ない例」を根拠に「みんなそうだ」って思い込んでない?
他にもあるけど、おおざっぱに言うと「バイアス」が強い人。
特に「確証バイアス」や「エコーチェンバー」に強く影響されている傾向がある。
どう?心当たりある。
深広思考と直感、どう使い分ける?
「深広思考」は手段。
目的は「最適解・最善策のアウトプット」。
新しいアイデアや革新的な解決策は、
「直感」から生まれることもある。
だから、直感を否定しない。
ただし…
直感で決めたことも、あとから「なぜうまくいったか」を検証する。
そうしないと、再現できない。
失敗したときも
「なぜ失敗したか」を検証する。
そうしないと、同じ失敗を繰り返す。



「直感→検証→学習」のサイクル。
直感だけで終わらせないことが大事。
でないと「一か八か経営」になってしまう。
深広思考を鍛えるには?
習慣をつけるしかない。
「これが最適か?」を常に問う。
そのために「疑い深くなる」。
そのために「欲深くなる」。
誤解されそうだけど、
- 「疑わない=信用しやすい」
- 「欲がない=現状満足」
って言い換えれば分かってもらえると思う。
結論を出す前に
「本当にこれでいいか?」と自問する。
一度出した結論も、再度検証する。
「他にないか?」と問いかける。
一つに決めつけず、複数の選択肢を検討する。
「立場を変えて」検証する。
顧客、従業員、取引先、競合、さらに世間。
いろんな角度から見ることを習慣化する。



言いにくいけど…
「自分を疑う」が本質かも…
さっさと「深広思考力」を高めたい!
いつもの「背水の陣作戦」。
「会社ぐるみ」で取り組む。
「やたら深く広く考えるチームにする!」
と宣言。
まず「裏どり」の習慣。
「ホンマか?」と根拠や証拠を確認。
次に「別案」の習慣。
「他には?」と問いかける。
コツは「3Gマネジメント」。
- G1
取引先、得意先、社会 - G2
社員とその家族や大切な人たち - G3
自分とその家族や大切な人たち
この「会社に関わる人たち」を思い浮かべ
- 役に立つか?
- 喜んでくれるか?
- 迷惑をかけないか?
- 犠牲は生じないか?
これを「深く広く考えるためのフレームワーク」にすればいい。
「とりあえず」や
「その場しのぎ」で済ませない。
やむを得ず「急ぎで浅く狭くなった」ときも、あとで振り返る。
これが「チームの常識」になれば
社長も「深く広く」考えざるを得なくなる。
だから「背水の陣作戦」。
【要点整理】
水面下まで潜れ
さて、参考になったでしょうか?
「深広思考力」は
「本質に迫るために深く広く思考する力」。
深広思考力 = 深さ × 広さ × 柔軟性
- 深さ:より深く潜ってみる
- 広さ:より広く見渡してみる
- 柔軟性:思い込みは封印する
「心配性なくらいがちょうどいい」。
- 「スゴそうに見えるけど、
本当はダメかもしれない」 - 「ダメそうに見えるけど、
本当はスゴイかもしれない」
この「一呼吸」が大切です。



最後にひとつ。
「キラキラに惑わされるな」って話をしたけど…
逆もあるからね。
経営者自身が「キラキラで見栄を張ってる」なら…
深広思考を持った人には、お見通しよ。
取引先も、社員も、見える人は見える。
お役に立ちますように!









