優秀なメンバーたちのおかげで極めて順調。
もちろん、
誰かが欠けた時のヤバさは分かってる。
でも、大丈夫だろう…。
「箱」がいっぱい。
一つや二つではない。
今日だけでない。
毎日、押している。
「重い箱」は「力持ち」がいないと動かない。
「重い箱」は「力持ち」が休むと止まる。
「重い箱」は「力持ち」が辞めると大変!
「重い箱」は「みんな」で押さなければならない。
「重い箱」は「みんな」でも動かない時もある。

箱の下にキャスターを付けたらエエやん・・・
「箱」は仕事。
「力持ち」は、優秀な人。
「重い箱」は難しい仕事。
「キャスター」がついてないので「人海戦術」。
「キャスター」をつければ「誰でも」押せるのに。
心当たりはありますか?
「力持ち」に頼りきりの会社。
「力持ち」がいないと止まる会社。
「仕組化力」に課題がある会社の
「お決まりパターン」。
経営者必修の基礎スキル。
その中のひとつ
「仕組化力」の相談事例を紹介します。
【おさらい】
経営者の基礎スキルとは?
本題の前に「スキル」についておさらいしておきましょう。


「レイヤー4:スキル」は
「やりたいこと」や
「やるべきこと」を
「できること」に変換するためのレイヤーです。
この「スキル」は、さらに3段階のレベル構造で成り立っています。
- 第1レベル:前提スキル
(すべてのスキルの基盤) - 第2レベル:個別スキル
(基礎スキル+経営実務スキル) - 第3レベル:複合スキル
(個別スキルの組み合わせで発現)
「課題発見力」は、第2レベル「個別スキル」の中の「基礎スキル」に位置します。
「基礎スキル」は、すべてのビジネスパーソン共通のスキルであり、新人やベテラン、年齢や性別、ポジションなどの違いに関わらず、経営者も含めて「全員必修」のものです。


【相談事例】
あの人が辞めたら、どうしよう
ある中小企業経営者との相談応答を再現します。
*ところどころの「タメグチ」お許しください・・・



特定の人に任せている業務がある。
その業務は、その人がいないと回らない。
「あの人が辞めたらヤバイ」とは思ってる。
実際、以前ベテランが辞めたとき、ノウハウも一緒に消えた。
業務のやり方は各自に任せてきた。
それぞれが工夫してくれるから、よく頑張ってると思う。
でも、気付いたら「ブラックボックス」だらけ。
「その人にしかわからない業務」がちょっと多い。
このままではアカンやんなあ・・・



ぜんぜん、アカンなあ。
「仕組化力」の弱さやね。
たぶん。
「属人化」の博物館やw
「ヒト」に頼りきりで
「キャスター」をつけていない状態。
特に「重い箱」は「力持ち」でないと動かない。
「力持ち」の給料は高い。
「外注化」できたとしても、そっちはもっと高い。
「普通の人」の給料は安くても、何人も必要。
だから、結局「高コスト体質」のまま。
「キャスター」を付ければいいのに・・・
「キャスター」を付ければ「誰でも」押せるようになるって分かってるでしょ、たぶん。
じゃあ「なんで?」。
「キャスター」を付けるヒマがない?
「キャスター」のつけ方が分からない?
違うでしょ?
「いま、何とかなってるから」でしょ。
「先送り体質」、また「ワルイクセ」がジャマしてるね。
これをきっかけに「仕組化」に取り組めば?
「仕組化」とは、
属人化を排除し、
チームパフォーマンスを最大化すること。
フレームワークはシンプル。
設計×運用=仕組化
「キャスター付きの箱」を設計し、
「押し方ルール」を決めて「運用」する。



キャスターさえついていれば、
誰が抜けても、
箱は毎日動き続ける。
つまり「止まらない組織」。


【質疑応答】なんでも聞いて!
「仕組化」って、具体的には?
「力持ち」に依存する状態から、
「キャスター」で動く状態に変えること。
「特定の人」に依存する状態から
「仕組み」で動く状態に変えること。
さらに言えば・・・
「誰かのやり方」を
「会社のやり方」に変えること。
もっと言えば・・・
- 「もっと簡単なやり方」
- 「もっと効率的なやり方」
- 「もっと安いやり方」
…に更新していくチカラが
「本当の仕組化力」。
「マニュアル化力」とは似て非なるチカラ。
- 「難しいやり方のまま」
- 「非効率なやり方のまま」
- 「高コストのまま」
これを「マニュアル化」すれば…
「キャスター無しの箱の押し方マニュアル」になる。



そんな会社の社員育成を覗くと
「筋トレ」をやらされてる!
クドイようだけど、さらに付け加えると・・・
仕組化すれば、
- 「新人」でも即戦力になる
- 「力持ち」は最少人数でいい
- 「普通の人」でいいから、採用しやすい
など、メリットいっぱい。
なんなら、社長が遊んでいても売上は落ちない仕組みを作れば最強!
「設計」って何をするの?
- 「キャスター付きの箱」
- 「箱の押し方」のルール
- 「箱のメンテナンス」のルール
もっと言えば・・・
「スムーズに動かすための道の掃除」のルールとか。
つまり・・・
「最も合理的で生産性の高い業務フロー」を「設計」する。
そのために、
まず最初にすることは「現状の可視化」。
- 実務担当者に事細かにインタビューする
- ポストイット等を使ってプロセスを可視化する
- ムダな部分、非効率な部分を特定する
ここで大事なのは「例外」の洗い出し。
担当者へのインタビューで「聞き逃してはならないフレーズ」がある。
- 「基本的には…です」
- 「原則として…です」
問題は「例外」に潜んでる。
基本形・原則型だけでなく、
例外もすべてピックアップする。
「いや、たまに違うパターンもあるんですけど…」
「それ!詳しく教えて!」
例外への対処法まで「仕組化」することがとても重要。
むしろ「イレギュラー対応を仕組化する」ことが優先かもね。
経理部門で言えば・・・
「請求書が届いたら、こうやって支払いします」より
「請求書が届かなかったら、こうやって催促します」が大事、みたいな。
「運用」はなぜ大事?
「運用」とは
「思い通りに箱を運ぶ」こと。
「キャスター付き箱」を作っても、
- 「遠回りしてました!」
- 「キャスターが壊れました!」
- 「衝突しました!」
このような「思ってないコト」が起きないように動かす。
総合指令所がなければ、新幹線は動かない。
管制塔がなく、みんな勝手に飛ぶ飛行機はかなりヤバイ。
「便利な乗り物」があるのではない。
「便利に動く乗り物」がある。
この視点を忘れると・・・
- マニュアル作りました
→でも、誰も見てません - ルール決めました
→でも、守らない人を放置
これが「形骸化」。
つまり「運用のモニタリング」が必要。
- ルール通りに運用されているか?
- 形骸化していないか?
- 必要に応じてアップデートしているか?
だから「仕組化力=設計×運用」。
属人化の何がマズい?



ん?真顔で聞いてるで、この社長!
「会社で起きるトラブルは人間っぽくて好き!」ならマズくない。
「メンバーのミスや苦労って笑える!」って人には「馬の耳に念仏」やね。
でも、そうじゃないでしょ?
「トラブルはいや!」
「ミスや苦労は笑えない!」なら「属人化はマズイ」。
マズさを簡単にリストアップするけど、心当たりある?
- 停滞リスク
- 「その人」が休むと止まる
- 「その人」が辞めても代わりがいない
- ブラックボックスリスク
「その人」は「この仕事は自分しかできない」と聖域化する。 - 不正リスク
「ブラックボックス」だから「不正」や「ミス」の発覚が遅れる。 - 取引上のリスク
「会社の顧客」が「その人の顧客」になってしまう。 - 近代化阻害リスク
「その人」のやりかたが尊重されシステム化やデジタル化が進まない。



もはや「弱みを握られた経営者」…
どこから手をつければいい?
「いちばん重たい箱」から。
つまり
「止まれば最も困る業務」から。
リスクが高いところから優先的に仕組化。
手順は・・・
- STEP1:現状確認
業務プロセスを詳細にヒアリング、可視化。
例外も全部洗い出す。 - STEP2:目標設定
理想のプロセスを検討し、改善目標を設定。
関係者で共有。 - STEP3:テストラン
新しいプロセスを試行し、検証。
エラーを洗い出してブラッシュアップ。 - STEP4:本格導入
マニュアル化、文書化。関係者に周知。
運用モニタリングの仕組みも作る。
当たり前だけど、担当者は代えない。
今まで通りに、活躍してもらう。
でも「ブラックボックス」が「透明化」するだけでチームは変わるよ。
「非効率」が可視化されるから、担当者本人が「カッコ悪いな」って思って自主的に改善を進めたりするシーンをたくさん見た。



例えば、ある会社の経理部。
ベテラン社員さんがブラックボックス化。
ヒアリングを進めると、半分以上「やらなくていい仕事」をしてた。
「会計ソフト」があるのに、なぜ?って聞いたら「昔からやってるから」って。
「会計ソフト」導入前の仕事をずっとやってた。
どうりで、キャビネットに「なんとか帳」が多いはずだ、みたいな。
堀井さんから見て最優先は?
ハッキリ言うね…「それは社長。」
ほとんどの中小企業で、もっともノウハウや経験を持っているのは経営者自身。
商品開発、販売戦略、広告戦略、人脈開拓。
その貴重な情報、チームと共有してる?
そのやり方は、最も合理的?効率的?
「あ~せ~」
「こ~せ~」って指示命令してるけど
「なんで?」は伝えてないんじゃない?
だから、現場は「言われた通り」にするしかない。
特に
「社長の指示命令」だから
「盲目的」に従うしかない。
現場は、とっくに
「キャスターつければいいのに」と思ってる。
でも「やりかたがオカシイ」と
思っても言えるわけない。
だから、経営者は自ら「重たい箱」を押しながら、ひたすら「汗をかいてる」。



経営者の汗って
「チカラ仕事の汗」と
「冷や汗」やね…
ほとんど(笑)。
経営者自身の仕事を
「現場に任せるために仕組化する」が最優先だと思うよ。
「自分の仕事は、まだムリ」
って抵抗もよくあるけど、
「いつ、ムリでなくなんの?」
って聞き返したら、
だいたいは「モゴモゴ」してる。
そんなとき、私は、いつも・・・
社長の仕事を任せられるように
「育成の仕組から作ろう!」だった。
そうでないと、ず~っと
「ジブンがいないと会社は回らん!」と言い続ける経営者のままなんでね。
どう?やる?
仕組化を失敗する会社ってないの?
あるよ。少なくない。
- 「仕組み」を作っても、気付いたら「元通り」とか
- 「仕組み」を作ったのに「トラブル多発」とか
- 「仕組みルール」があるのに、守らないやつとか
「仕組み」は「監視機能」が大切。
仕組みは「作って終わり」ではない。
環境は変わるし、メンバーも変わる。
「監視」っていうとイメージ悪いけど
「うまく回ってるか?」を常にモニタリング。
でも、それだけだったら・・・
「モニタリングしているかを、モニタリングする」ってワケのわからんことが起きる。
そこでおススメは…
「人事評価基準」に組み込む、という方法。
- 属人化していないか?
- 聖域化していないか?
- いつでも引き継げる状態になっているか?
- 最も効率的、合理的な方法で仕事しているか?
このような項目で「仕組化力」を評価する。
これで、かなり「失敗確率」を下げることができるよ。
さっさと「仕組化力」を高めたい!
いつもの「背水の陣作戦」。
「会社ぐるみ」で取り組む。
「やたら仕組みに強いチームにする!」
と宣言。
さっきの「人事評価基準」に加えるのも、そのひとつ。
チームの一人一人が・・・
- 「仕事を記録する」
- 「標準化を進める」
- 「合理化を進める」
- 「効率化を進める」
- 「自動化を進める」
・・・って「イチイチ仕組化」を進める。
こうすると…
経営者自身が「ブラックボックス」を作れなくなる。
「ジブンの仕事は、君たちには無理!」なんて言えなくなる。
だから「背水の陣作戦」。
【要点整理】
仕組化は「ちりつも」
さて、参考になったでしょうか?
「仕組化力」は
「属人化を排除し、
チームパフォーマンスを最大化する力」。
「あの人」に頼る会社から、
「仕組み」で動く会社へ。
仕組化力=設計×運用
経営者自身の仕事も優先的に仕組化することをおススメします。
- 「経営戦略の仕組み」
- 「経営計画の仕組み」
- 「管理会計の仕組み」
- 「人事評価の仕組み」
- 「成果分配の仕組み」
・・・などなど。
まあまあ「重い箱」たちです。
でも「キャスター」さえ付ければ
「楽に動かせる箱」はまだまだあるはずです。
もちろん、一気にはできません。
コツコツ、進めましょう。
「仕組化」は「ちりつも」です。
お役に立ちますように!









