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12:経営者の計画実現力|正しく計画すればいい

2026 1/31
2026年1月31日
H.HORII

計画は立てている。
計画通りに実行している。
なのに、未達・未実現が多い。
時にフェードアウトすることも。
なんとかしたい…。

「10人~200人規模の中小企業経営者」の「自己投資=経営脳トレーニングのサポート」を目的に、「もっといい経営者」「もっといい会社」に成長するためのヒントを日々更新しています。
元税理士のマネジメントコーチ・堀井弘三が、40年近くの経験と知識に基づき執筆しています。

実行しない計画は「妄想」。

計画がない実行は「暴走」。

計画は実現するためにある。
実現しない計画に意味はない。

「今年こそは!」と毎年思う。

でも、また未達。

「もっと頑張れ!」と檄を飛ばす。

でも、また未達。

「計画実現力」に課題がある人の
「お決まりパターン」。

「正しい計画」を立てていないか、
「正しい実行」ができていないか、
 そのどちらか、または両方。

心当たりはありますか?

経営者必修の基礎スキル。

その中のひとつ「計画実現力」の相談事例を紹介します。

INDEX

【おさらい】
経営者の基礎スキルとは?

本題の前に「スキル」についておさらいしておきましょう。

【経営脳】5つのレイヤー。「マインドセット」「フィジカル」「メンタル」「スキル」「センス」。

「もっといい会社」にするためには、
「経営脳」を整え=アタマを良くして
「もっといい経営者」になることが
「唯一の選択肢」です。

「もっといい経営者」になるため
下層の3つのレイヤーを整えたら
次は「レイヤー4:スキル」のトレーニング。

「レイヤー4:スキル」は
「やりたいこと」や
「やるべきこと」を
「できること」に変換するためのレイヤーです。

この「スキル」は、さらに3段階のレベル構造で成り立っています。

  • 第1レベル:前提スキル
    (すべてのスキルの基盤)
  • 第2レベル:個別スキル
    (基礎スキル+経営実務スキル)
  • 第3レベル:複合スキル
    (個別スキルの組み合わせで発現)

「課題発見力」は、第2レベル「個別スキル」の中の「基礎スキル」に位置します。

「基礎スキル」は、すべてのビジネスパーソン共通のスキルであり、新人やベテラン、年齢や性別、ポジションなどの違いに関わらず、経営者も含めて「全員必修」のものです。

あわせて読みたい
中小企業経営者の「経営脳:5レイヤー」 もっといい経営者になるためには「アタマ」を上手に使うことが大切。 誤解を恐れずに言うと、「アタマがワルイ経営者」はいません。「アタマの使い方がヘタな経営者」が…

【相談事例】
計画を立てても、いつも未達

ある中小企業経営者との相談応答を再現します。

*ところどころの「タメグチ」お許しください・・・

計画はいつも作っている。
でも、実現・達成しないことが多い。
「こんどこそは」と思うけど、気づけば同じ結果。
メンバーには「もっと頑張れ」と言うけど変わらない。
残業や休日出勤が常態化して、それでも未達。
正直、計画なんていらないって気がしてきた。

「計画実現力」の弱さやね。
 たぶん。

「計画実現力」が弱いと「根性」がたくさんいる。
「計画実現力」が強いと「根性」は少しでいい。

なぜ「計画未達」になるのか?

それは・・・
「正しい計画」を立ててないか、
「正しい実行」をしてないか、
 このどちらか、または両方。

「計画実現力」のフレームワークはシンプル。

正しい計画×正しい実行=計画実現

例えば、カレー。

おいしいカレーのレシピ(正しい計画)に従って、
そのとおりに料理(正しい実行)すれば、
おいしいカレー(計画実現)ができる。

おいしくなかったら?

レシピが間違っていたか、
レシピ通りに作らなかったか。

「まちがったレシピ」をムシして料理したら
奇跡的にウマいカレーができるときがある。
でも、それは「奇跡」。

原因は必ずどちらかにある。

計画も同じ。

「正しい計画」を
「正しく実行」すれば、
「必ず実現」する。

「正しい計画」には3つの要素がハッキリしてる。

G×S×C

  • G:ゴール
    (何を、いつまでに)
  • S:シナリオ
    (どんな手順で)
  • C:キャスティング
    (誰が、どの役割で)

この3つがすべて揃っていること。

掛け算だから、どれかひとつでも欠けるとアウト!

【質疑応答】
なんでも聞いて!

「ゴール」って、どう決めればいい?

「状態」と「期日」の両方を明確にする。

「売上を伸ばす」みたいな
「あいまい」はダメ。

「12月末までに月商1,000万円を達成する」。

大事なのは「測定可能」であること。

もうひとつ「伝達可能」であること。

ゴールまでのプロセスを数値や状態でモニタリングするため。

もうひとつは、チームを動かすため。

必ず「状態」と「期日」。

言い換えれば「言語化」と「数値化」。

誰が聞いても「誤解が生じない解像度」までハッキリさせることが重要。

「シナリオ」はどう作るの?

ゴールからの逆算。

いわゆる「バックキャスト思考」。

「マインド」は「プラス」で
「シナリオ」は「マイナス」で

現状から始める「フォアキャスト思考」では、
「できること」の積み上げになる確率が高い。

「***ができたら、次は***」っていうアタマのクセ。

良く言えば「慎重」だけど、
悪く言えば「遅い」。

ゴールから逆算する
「バックキャスト思考」なら、
「できないこと」も
「できるようになる」確率が高い。

つまり「成長」しやすい。

具体的には…

  1. 大きなマイルストーン(中間目標)を設定する
  2. マイルストーンごとに必要なアクションを洗い出す
  3. アクションをスケジュールに落とし込む
  4. 日々の「To-Do」まで具体化する

シナリオが曖昧だと「違う道」に進むメンバーが出てきて「足並み」が揃わない。

「足並み」が揃わないから「ゴール」で集合できない。

「キャスティング」って何?

計画に関わる「人」のこと。

スポーツなら「ポジション」。

-誰が何を担当するか

-各担当者のリソースやキャパシティ

-連携が必要な場面とその方法

ジブンひとりで完結する計画なら、キャスティングは不要。

でも、計画はチームで動かす。

あたりまえやけど
「誰?」を決めないと「ただの絵」。

守ってないところに飛んでくるんやね、ボールは。
どこに飛んできても捕球できるように

フォーメーションを決めるのが監督の仕事。

「正しい実行」って、具体的には?

ひとことで言えば「PDCA」。

  • P:Plan
    正しい計画=G×S×C
  • D:Do
    計画通りに実行する
  • C:Check
    計画と実績の差異を確認する
  • A:Action
    必要に応じて修正・改善する

特に重要なのは「Check」と「Action」。

計画を立てて、実行して、それで終わり…では学習効果がない。

「計画と実績の差」を分析して、
「なぜ差が出たか」を言語化して、
「次にどうするか」を決める。

このサイクルを回し続けるから、チームは成長できる。

「正しくない実行」をすると
「計画:実績」の差異分析ができない。

この「差異分析」が超重要!

「正しい計画がないチーム」や
「正しくない実行をするチーム」は、いつまでたっても強くなれない。

なぜ「頑張れ!」ではダメなの?

それで「計画実現」できるなら、それでいいよ、もちろん。

さらに「社長の意向」を汲んで「頑張れ!」なんて言わなくても「成果出しまくりチーム」なら、計画なんていらない。

社長もいらないかも(笑)。

でも
「もっと頑張れ」
「気合いだ!気合いだ!気合いだ~っ!」で

  • 残業が増える
  • 休日出勤が常態化する
  • 人が疲弊する
  • 離職が増える
  • 組織が壊れる

それで計画実現したところで
「経営の原理原則」から大きく脱線。

そんなことが長く続くとは思えない。

必ず「とんでもないリバウンド」が来る。

「お前は、もう死んでいる」
KENSHIRO


計画通りにいかないときは?

フレームワークのとおり。

「正しい計画」×「正しい実行」。

このどちらかにエラーが生じているから「順調」に進まない。

「実行エラー」なら
「計画通りに実行せよ」と指示を出す。

「計画通りに実行できない理由」があれば
「計画の正しさ」を疑う。

最初は「正しい計画」と思って作っても、
実行してみると「違う!」ということは、むしろよくある現実。

大事なのは「素早い修正」。

そのまま「正しくない計画」を続けても意味がない。

…どころか「危ない」。

短いスパンで確認し、
ズレを早期に発見して、
素早く軌道修正する。

そのためのモニタリングはとても重要。

「目を離すと、どっかへ行ってしまう」のが
「計画の性格」と思った方がいい。

もし「計画は変えてはいけない」という思い込みがあるなら、捨てたほうがいい。

計画はゴールを実現、達成するためにある。

そのために修正するのは、当然のこと。


進捗管理のコツは?

「仕組み化」すること。

月例会議、週次ミーティングなど、
定期的に確認する「場」を設ける。

「やりっぱなし」にしない仕組みを作る。

確認する内容は…

  • 計画通りに進んでいるか?
  • 遅れている場合、原因は何か?
  • 計画自体に修正が必要か?
  • 実行に改善点はないか?

順調なら「よし、この調子!」で終わり。

順調でないなら、計画の修正か実行の改善か、どちらが必要かを判断する。

さっさと「計画実現力」を高めたい!

いつもの常套手段。

「背水の陣作戦」。

「会社ぐるみ」で取り組む。

「やたら計画に強いチームにする!」
 と宣言。

「正しい計画」の
「G×S×C」をチームにインストール。

メンバーとの打ち合わせ。

  • 「GSC」を聞くクセ
  • 「GSC」を話すクセ

これを徹底する。

  • 「ゴールはナニ?」
  • 「シナリオをプレゼンして!」
  • 「キャスティングできてる?」

これを「文化:カルチャー」にする。

こうすると・・・

社長はそのお手本にならないといけない。

「あの件、よろしく!」って言ってた社長が
「ゴールは~
 シナリオは~
 キャスティング~」と
 指示命令せざるを得なくなる。

だから「背水の陣作戦」。

「そんなメンドウな指示命令はできないよ!」

じゃあ、
今まで通り「よきに計らえ~!」って指示命令して
「また、未達か!なぜ、ちゃんと動かない!」
…って、ずっとグチってれば?

どっちがお得かな?

【要点整理】
正しい計画を正しく実行する

さて、参考になったでしょうか?

「計画実現力」は
「設定した目的や目標の

 実現・達成確率を高める力」。

実行しない計画は「妄想」、
計画がない実行は「暴走」。

「計画は、必ず実現する」

そのために・・。

  • 弱いスキル×多くの根性
  • 強いスキル×少しの根性

さて、どっちがお好みですか?

「曖昧なGSC」で「突撃!」スタイルと
「明確なGSC」で「粛々と」スタイル。

中小企業経営において、勝率が高いのは、後者です、たぶん。

お役に立ちますように!

経営者のスキル:基礎編
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この記事を書いた人

H.HORIIのアバター H.HORII

「もっといい会社」にするためには「もっといい経営者」になればええねん!が口ぐせ。
「経営脳:5つのレイヤー」で体系化した独自のマネジメントメソッドで、10名~200名規模の中小企業経営者を「リセット・コーチング」。
専門は「36カ月の経営計画」「管理会計」「チームビルディング・人事評価・業績連動型賞与制度」。
1999年に創業した自身の税理士事務所を2022年に事業承継し、現在はコーチ専業。
このサイト「Re!」はライフワーク。
「経営者のための思考のインフラ」としてお役に立てるように日々更新。

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