経営脳
第2のレイヤー
フィジカル
カラダのコンディションは良好ですか?
常にベストなパフォーマンスを発揮していますか?
トップリーダーとして、まわりを巻き込むような活力はありますか?
マインドセット、メンタル、スキル、センス、それぞれがどれだけ優れていても、これらは「健全なフィジカル」があってはじめてそのパフォーマンスを発揮することができます。
経営脳の第2レイヤーである「フィジカル」について紹介します。
【要点】
体が資本・健康は経営責任
経営者に限らず、老若男女、職業や職種に関わらず、人はみんな「カラダが資本」なのですが、高位のリーダーほど、その責任は重くなります。
会社の規模に関わらず、経営者はチームのトップリーダーであり「健康であることは経営責任である」という自覚を持つことがとても大切です。
厳しいことを言うと「健康管理をおろそかにしている経営者は無責任」ということです。
この責任を身をもって実践するための「フィジカルマネジメント」が、経営脳:5つのレイヤーの第2層に位置しています。
常にベストパフォーマンスを発揮し続けることができる自己管理や生活習慣は、プロアスリートの視点で実践することが大切です。
【自己認識】
生活習慣はどうか?
自己認識
ーチェックリストー
L2:フィジカルは「カラダのこと」なので、個人差やスキキライもあり「こうすればいい」と決まった方法を断言することはできませんが、まずは自己認識。
フィジカルのセルフマネジメントが「できているとき」と「できていないとき」を対比することで反省のきっかけになるかもしれません。心当たりはありますか?
フィジカルの セルフマネジメントが できている例 | フィジカルの セルフマネジメントが できていない例 | |
---|---|---|
食事 | 毎日3食 決まった時間に腹八分目 | 朝食はパス 空いた時間にお腹イッパイ |
運動 | 毎日筋トレ&毎週ランニング | なにもしてない・・・ |
睡眠 | 決まった時間に就寝+ときどき昼寝 寝不足なし | 仕事、つきあい、遊びで夜更かし 常に睡魔に襲われる |
休息 | 休日は、仕事から離れる ライフワークバランス | 休日出勤 最近、休んでないなあ・・・ |
健康診断 | 毎年、主治医のところで人間ドック&レビュー | 病院キライ=自分の健康状態を知らない |
ストレス | ストレスを克服=根本解決 | ストレスを解消=応急処置 |
そもそも・・・ | ベストコンディションのための生活習慣 | ベストコンディションについて無頓着 |
フィジカルが最優先
さて、どうですか?何か気になることはありましたか。
食事、睡眠、休息など、特に忙しくしてると疎かになりがちなテーマですが「仕事が忙しくてコンディションを崩した」っていうのは「本末転倒」です。
つねにベストパフォーマンスを発揮するため、フィジカルマネジメントの習慣化は最優先事項です。
もっとよくなるかもしれない
ー自分のベストを知るー
もうひとつ大切なのは、「自分のベストを知る」ということ。
いま、調子よく頑張っていても、実はもっとパフォーマンスを高めることが出来るかもしれません。つまり、今がベストではないかもしれないのです。もし、そうだったら「もったいない!」ですよね。食事や休息などを改善することで「潜在的なパワー」を見つけることができれば「大儲け!」ですw。
「今はベターで、もっと上のベストがあるかも?」と、一度、セルフレビューをしてみましょう。
【フィジカルマネジメント】
6つのテーマ
ルーティンのキホンは食生活
「食生活」は、健康管理のための基本となるルーティンです。
以前「あなたのカラダは、あなたが食べているものでできている」というようなCMコピーが記憶にありますが、食事はフィジカルコンディションにもっとも影響するテーマです。
健康のために何を食べるか?食べないか?いつ食べるか?どうやって食べるか?などなど大量の情報が氾濫していますが、そんな情報も参考にしながら「自分にとってのベスト」を見つけて、その実践あるのみです。「無頓着」はダメです。
特に参考になるのは「アスリートのストイックな食習慣」です。ある意味、経営者も「プロのアスリート」なので、彼ら彼女らのストイックさから学ぶことが多いです。
さらに「同居者の理解と協力」があれば言うことありません。「自分は経営者なので、ベストコンディションのために***な食生活がしたい」という宣言も重要です。「乱れ気味の独身者」であれば「簡単な自炊スキル」は習得した方がいいと思います。
ちなみに、私は「食べる時間」に気を付けています。「朝:7時」「昼:1時」「夜:7時」というように6時間サイクルでスケジューリングしていて「仕事の時間」より優先させています。
習慣としての運動
私は専門家ではないので「個人差があるので人それぞれ」だと思っていますが、でも「やったほうがいい」のではないでしょうか?
昭和の時代は誰もかれもがゴルフって感じでしたが、昨今は私のまわりの経営者は、それぞれ、ランニング、ボクシング、ジムで筋トレ、フットサル、トライアスロン、バイク、ヨットなどバリエーション豊かです。また、それらは「ときどき」ではなく、日常生活の中に習慣として取り入れている人が少なくありません。
ちなみに、私は若い時から平均1万歩/日のウォーキングが習慣となっていますが、頭とカラダのメンテナンスにこれが私にとってはベストです。
ただ、年齢を重ねてから思うのは「若い頃からもうちょっと負荷の高い運動をしておけば良かった」ということ。若い時は、何もしなくても元気なので運動の必要性を感じないものですが、年を重ねても高いパフォーマンスを望むのであれば若い頃からの運動習慣は(大げさではなく)人生の結果が変わるので、強く勧めたいと思っています。
質の良い睡眠
あなたはショートスリーパーですか?それともロングスリーパーですか?いずれにしても「睡眠の質」がとても大切と言われています。
「眠気・睡魔」が仕事の支障にならないように質の良い睡眠がとれているか?また、とれるように意識しているか?という話です。
自分はどのようにすれば良質の睡眠がとれるか?を知って、そのためのスケジューリングや環境整備をすることが大切です。
私は、コロナをきっかけに5時起き22時就寝という超朝方習慣(高齢者習慣?)に変わり、さらに税理士を引退してフリーランスになってからは「昼寝効果」を実感しています(笑)。
休息、疲れる前に休む
経営者は「24-365」、24時間×365日が仕事という人が少なくありません。かつての私もそうでした。いつも頭は仕事に支配されていて、旅行に行っても、道中、観光中も頭のスミはで仕事のことを考えていた気がします。完全オフにならないのですよね。寝ていても夢にまで出てくる始末(笑)。
休息については、そんな反省も踏まえて断言できます。「休んだ方がいい」。
メンタルもそうですが、そもそも「カラダを休める」という時間が必要です。年齢や体力によって、そのための時間をどれだけとるか?は個人差がありますが「心のリフレッシュ」と同様、ベストパフォーマンスのための「身体のリフレッシュ=積極的な休息」は習慣化しましょう。
私の考えは「疲れたら休む」ではなく「疲れないように休む」です。その方が時間効率がいいからです。
定期的な健康診断
フィジカルコンディションを良好に保つためには「自分の状態を正しく知ること」が欠かせません。
オススメの定番は「人間ドック」ですが、私は若い時に「あなたは不調に鈍感です」とドクターに言われたことが印象的で今でもよく覚えています。「根性で頑張ってた時代」です。
自分では元気で多少の不調も「ま、ちょっと疲れてるだけ」と思ってたのですが、それ以上にダメージがあったのです。
私のおススメは「主治医」を持つことです。いつも決まったドクターに定期的にチェックをしてもらい、解説とアドバイスをもらう時間は、とても有効です。
元税理士の立場で言うと「自分なりに決算書を見る」のと「専門家に決算書を解説してもらう」という違いとよく似ています。
調子がおかしくなってからの診断では手遅れリスクがあります。「早期発見早期治療」は、会社経営も経営者のフィジカルもまったく同じです。
追伸:「歯」もメッチャ大切ですよw。
ストレスコントロール
ストレスに左右されるメンタルは、説明上、形式的に「第3レイヤー」としていますが、ご承知の通り「心と身体」は表裏一体なので、どちらかに不調があると、セットでおかしくなってしまいます。
「L2:フィジカル」をベストにキープするためには「L3:メンタル」も常にベストにキープすることが必要です。
特に「ストレス」ですね。ストレスでメンタルがやられると、身体の調子までおかしくなってきます。
そういう意味で「ストレスコントロール」が大切です。私は「ストレス耐性」という言葉がキライなのですが、その理由は「ストレスありき」の話だからです。「ストレスは耐えるもの」ではなく「無くすもの」です。
「どうやってストレスに耐えるか?」ではなく「なぜ、ストレスを感じているのか?どうすれば、このストレスはなくなるのか?」という自己内観によって「コントロールできること」がもっとも大切だと思っています。
【チーム視点】
カルチャー作り
ベストコンディションを
キープする企業文化
もうひとつ、大切な視点を紹介しておきます。
経営者の心身がベストコンディションであっても、チームのコンディションに不調があると想い通りの経営はできません。
チームの各メンバーが十分に活躍できるように、ベストコンディションにキープするという企業文化=カルチャー作りの視点が大切です。
メンバーのメンタルはもちろんのこと、フィジカル面でも問題や課題を抱えていないか?というチェック体制があること。
そして、経営者自身が、ベストコンディションの「お手本」となることです。繰り返しますが「コンディション不良のリーダー」は人心を集めることができません。
さらに可能であれば「健康的な食生活をサポートする福利厚生の制度」などあれば、なお良しですね。
【結論】
ベストをキープする習慣
経営脳の第2階層に位置する「フィジカル」は、言うまでもなく、経営者として活動するための大前提です。
メンタル、スキル、センス、それぞれがどれだけ優れていても、これらは「健全なフィジカル」があってはじめてそのパフォーマンスを発揮することができます。
経営者として忘れてはならない視点は「健康は経営責任」であるということ。 経営者自身の健康は、経営の責任であり、組織全体の健康と成功に直接影響します。
食生活・運動・睡眠・休息・健康診断・ストレス
「自分はどうすればベストコンディションをキープできるのか?」をこれら6つの視点でフィジカルマネジメントする経営脳。自分自身のベストコンディションを知り、それを維持する習慣が大切です。
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